● 布教八十年記念大祭に内外から寄せられたメッセージ ●

(順不同・敬称略)
◆井戸を掘った人の苦労を忘れてはならない
WCRP 国際事務総長
ウイリアム・ベンドレイ


三宅光雄先生ならびに金光教泉尾教会の皆様。三宅歳雄先生の御布教八十年記念大祭という佳節に、全世界のWCRP(世界宗教者平和会議)の同志を代表して、一言ご祝辞を述べさせていただきますことは私の誇りであります。

泉尾教会の平和への働きは、今や世界の隅々にまで拡がっています。古(いにしえ)の中国の格言に、「井戸の水を飲むときには、井戸を掘った人の苦労を忘れてはならない」という言葉がありますが、私どもWCRPに連なる者全員は、WCRPという崇高な活動を行うときにはいつも、その「汲めども尽きぬ井戸」を深く深く掘ってくださった三宅歳雄先生への感謝を忘れたことはありません。

1970年、人類史上画期的な第1回世界宗教者平和会議が京都で開催されるに当たって、世界各地を東奔西走して、諸宗教の指導者の方々にWCRPの意義を説いてくださった三宅歳雄先生のご努力。また、実際の世界会議の運営部長として、誰しもにとって初めての経験となった世界会議の準備と円滑なる進行を図ってくださった三宅龍雄先生のお二人のご活躍を抜きにしては、WCRPは発足することはできなかったでしょう。

また、井戸というものは、「いったん掘りさえすれば永久に使える」というものではなく、常に清水(せいすい)が湧き続けるように、その中を注意深く掃除し続けなければ、良い飲み水は維持できません。初代三宅歳雄先生、二代三宅龍雄先生、そして三代三宅光雄先生は、常にWCRPという井戸から清水が滾々(こんこん)と湧き出させるために、数々のご指導とご配慮を下さいました。

おかげで、昨年8月には、世界百カ国から800人以上の宗教指導者を集めて、WCRP発足の地京都で、第8回世界大会を開催することができました。その際には、三宅光雄先生にはホスト委員会の副委員長として大変なご尽力を賜りましたが、そのご活躍ぶりを、今は亡き三宅歳雄、三宅龍雄両親先生の御霊様もさぞやお喜びのお気持ちでご照覧(しょうらん)あそばされたことかと存じます。

泉尾教会というお名前は、汲めども尽きぬ泉を意味すると伺いました。その礎(いしずえ)となられました三宅歳雄親先生の御布教八十年記念大祭を心からお祝い申し上げますと共に、今後とも一層のご指導を賜りたいものと存じます。


◆世界中の虐げられた人々への卓越した奉仕に喝采

IARF 会長
アビ・ジャナマンチ


今は亡き三宅歳雄先生の御布教八十年記念大祭に対する私の衷心からの祝意をお受け取りくださいませ。世界中のIARF(国際自由宗教連盟)関係者は皆、この素晴らしい機会をお祝いすることを喜びとしています。

私が敬愛して止まない三宅歳雄先生が、そのご生涯をかけられた御業を記憶するこの記念大祭に出席できないことを心から残念に思います。しかし、私は、精神においては、常に三宅歳雄先生と共にあります。

私は、三宅歳雄先生の、そして三宅龍雄先生、さらには三宅光雄先生のお導きとリーダーシップと展望の下に築きあげられ、また、常に維持発展してきたこの素晴らしい教会に賛嘆の意を持っております。皆さんの理解をより深め、皆さんの信仰を認識し、その価値を皆さんの次世代に継承させるプログラムを創られたことに対して……。

私は、三宅歳雄先生が、全ての時間とエネルギーと業と資質をもって泉尾教会を支えられたことを誇りに思っております。私は、先生の正義と平和に対する絶大な貢献に、また、世界中の貧しく、虐げられ、孤児になった人々への卓越した奉仕に、そして、国際自由宗教連盟に対する積極的な関わり合いに対して、拍手喝采しています。

さらには、国際機関としてのIARFの移行期という難しい時期に、IARFの国際事務局を大阪のこの教会の施設内に置くことをお引き受けくださいましたご親切なお心遣いに対して、衷心より感謝申し上げます。

昨年の6月と11月の二度にわたって、泉尾教会を訪問させていただきましたが、私はその都度、皆様からアットホームな歓迎を受けました。ただの外交辞令としての歓迎だけでなく、大変、教会行事の忙しい時期に、私のためにお時間と大変なお手間を割いていただくという実際上の寛大さをもって、私の訪問を心からもてなしてくださいました。

私は、泉尾教会が私どもIARFと共に、世界平和と、諸宗教間の相互理解と、宗教的自由に対する不断の関わり合いを分かち合うことへの確固たる意志があることを確信したことに誇りを覚えます。われわれのパートナーシップが、より拡大強化されつつ継続され、われわれがより頻繁に相互訪問し、かつ意見交換が進展するようになることが私の大いなる希望であります。

泉尾教会のご信者の皆さんは、素晴らしくビジョンに充ちたコミュニティの一員であり、感激と意義深い信仰の一員であります。皆さんは、光雄先生と善信先生という、非常に強力で意志が強く、ビジョンと慈悲心を持ったリーダーが、あなた方をより強く、より大きなコミュニティへと導いてくださるという祝福を受けておられます。あなた方がそのようなご神縁を持つことができたことを喜ばなければなりません。

そして、その働きを世界に拡げ、その教えを宣教し、助けを求めている人々のところまでその力を及ぼし、あなた方の将来においてこれを豊かなものにし、そのことを考え、また、行うことに情熱を持ち続けていただきたいと思います。


◆生涯常に「現場」の人

カトリック京都名誉司教
ライモンド田中健一


心より平和のご挨拶を申し上げます。

私、カトリック京都名誉司教ライモンド田中健一は、金光教泉尾教会布教八十周年の記念すべき大祭の日にあたり、衷心よりのお祝いと敬愛の想いで心が満たされています。今は亡き三宅歳雄先生並びに龍雄先生のご遺徳を偲び、本日ここにこうして祝賀のメッセージを送らせていただきますことは、私にとっても大きな喜びとするところです。

三宅歳雄先生が泉尾を布教の地に定められたのは、御年24歳の弱冠のみぎりであったと伺っています。時は昭和二年。奇しくも私がこの世に生を享けた年でもありました。以来、徒手空拳さながらも茨の道を打ち拓(ひら)き、96歳で帰幽されるまでの間に、泉尾教会の礎(いしずえ)を磐石のものとして確立させ、日本の宗教界はもとより世界の宗教界に特筆すべき足跡を遺されたことは、感嘆を禁じえません。

歳雄先生と私共カトリック教会との歴史は古く、太平洋戦争中に、後にカトリック京都司教区初代教区長となりましたパトリック・バーン司教が、軍部より敵国スパイの汚名を着せられました折、歳雄先生は後に二代目の京都司教となりました故パウロ古屋義之司教を助け、一燈園・知恩院・東西両本願寺・大本の皆様と「国際宗教同志会」を結成してバーン司教の支援にご尽力くださいました。カトリック教会としては忘れ得ぬご恩義に預かりました。

1953年には、当時ではキリスト教以外の宗教者としては大変稀な出来事ではありましたが、時の教皇ピオ12世と個人的な謁見をなさり、親しく会話を弾ませられたと記録に残っています。ピオ12世も歳雄先生とバーン司教との関係は周知の事実であったことですから、歳雄先生に感謝の言葉を申し上げたことは想像に難くありません。バーン司教は、朝鮮戦争の折に教皇特使として戦場に赴き、彼の地で客死いたしましたが、本日は天上より歳雄先生と共にこの記念大祭を見守りつつ談笑していることでしょう。

以来、歳雄先生は度々ヴァティカンをご訪問くださり、先代教皇ヨハネ・パウロ2世を始め歴代教皇との関係を深められ、私共キリスト者の聖地であるエルサレムまでご訪問くださいました。悲しむべきことに一神教の火種となってしまった坂の起伏多い都エルサレムを、歳雄先生は宗教者としていかなる感慨を以って歩かれたのでしょうか。

歳雄先生はご高齢になっても、生涯常に「現場」の人であったことは、私達宗教者の偉大な模範であったと考えています。「対話と行動」を休みなく実践され、アジア・アフリカは言うに及ばず、当時の共産圏であった国々も進んで歴訪されて民衆の中に飛び込み、弱者の体と心の救済に果たされた役割は計り知れません。それはWCRP設立という大きな果実となって今日に至っています。

WCRPの設立により国際的な諸宗教対話の枠組みと基盤が完成し、世界各地で宗教を口実とした紛争やテロが日常茶飯事化した現在に於いて、WCRPの活動に寄せられる期待は極めて大きくなっています。

日本国内における諸宗教対話が、現在のように活発な展開を迎えることが可能となりましたのも、歳雄先生、亡き立正佼成会開祖庭野日敬先生、亡き天台座主山田惠諦猊下、そしてつい先頃ご逝去になった大本の廣瀬靜水先生という偉大な四本の柱があってこそでした。私は諸宗教対話担当司教の在任中を通して、この四人の大先輩のご指導と励ましを頂戴して微力を尽くし、諸宗教対話前進のための下草狩りをさせていただいたことは、神が授けてくださった生涯の喜びと感じています。歳雄先生や山田座主猊下は、時折ひょっこりと私の司教館をご訪問くださり、若輩の私としては大変恐縮したのも、今は懐かしい思い出です。

ヴァティカンよりは、諸宗教対話評議会長官でありましたマレラ枢機卿、ピネドリ枢機卿、アリンゼ枢機卿など歴代の長官が泉尾教会を訪問させていただきました。歴代長官は、泉尾教会とカトリック教会との関係は日本における諸宗教対話の重要なる要のひとつと位置付けておりました。アリンゼ枢機卿は現在、ヴァティカンにおいて典礼・秘蹟省長官の要職にありますが、今般、泉尾教会が布教八十周年の大祭を迎えられたことを、泉尾教会の古い親友として心よりの祝意を表しています。アリンゼ枢機卿に成り代わりお伝え申し上げます。

見忘れがちなことですが、歳雄先生のご活躍は泉尾教会の実務を取り仕切って内から守り、歳雄先生がご自由にお動きになれるように全面的に支えられた、ご長男の亡き龍雄先生のご存在があってこそであったと考えています。親子の見事な二人三脚が、まさしく泉尾教会の両輪であり、龍雄先生もWCRP日本委員会常務理事としてお父上の遺志を継承されました。

光雄先生並びにご令弟の善信先生には、昨年10月に教皇ベネディクト16世との謁見を果たされました。ドイツ出身である教皇とドイツ語にてお話になったと漏れ承っています。今後はお祖父様とお父上と同様に、泉尾教会の両輪となって教会と宗教界の更なる発展に向けて、羽ばたかれるものと存じます。

昨年京都で行なわれましたWCRPは、光雄先生と立正佼成会会長庭野日鑛先生との絶妙なる連携があって大きな成果を結んだと聞き及んでいます。

どうか今後とも、日本と世界の諸宗教対話の発展に向けてご邁進(まいしん)賜り、日本カトリック教会をご指導ご叱正くださいますようお願い申し上げます。
最後に、泉尾教会の皆様と本日この場にご参集の皆様に、神の祝福と平安が豊かにありますようにお祈りしています。

相違の中での一致を祈りつつ。


<< 祝電 >>

扶桑教 管長         
杉山一太郎

大恩師泉尾の地に一燈を掲げ、一歩を拓き賜いて八十年。
他のために祈る平和へのこの道、なお厳しけれど、世界に結び通わん。
布教八十年記念大祭を心よりお祝い奉りますと共に、貴き御神願達成を謹みてお祈り申し上げます。


平安神宮 宮司       
九條道弘

この度の布教八十年記念大祭の執行に際し、心よりお祝い申し上げますとともに、貴教会の今後ますますのご隆昌をお祈りいたします。


明治神宮 宮司        
外山勝志

金光教泉尾教会布教八十年記念大祭まことにおめでとうございます。
大祭のご盛儀と貴教会のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。


賀茂別雷神社 宮司     
田中安比呂

布教八十年記念大祭のご盛儀を言祝(ことほ)ぎ、貴教会のさらなるご隆昌をご祈念申し上げます。


靖国神社 宮司       
南部利昭

金光教泉尾教会八十年記念大祭ご斎行にあたり、遥かに大前を拝み奉り、 謹んで皆様方のますますのご隆昌をお祈り申し上げます。


内閣総理大臣      
安倍晋三

金光教泉尾教会「布教八十年記念大祭」のご盛会を祝し、併せて貴教会のますますのご発展と、三宅教会長はじめご列席の皆様方のご健勝を心よりお祈りいたします。


国民新党 代表      
綿貫民輔

大恩師三宅歳雄様の布教八十年記念大祭のご盛会を祝し、貴大祭が実り多いものとなりますようご期待申し上げますと共に、ご参集の皆様の今後ますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。


前財務大臣       
谷垣禎一

三宅歳雄師が人類の救済を希求し、人助けの第一歩を印されてより八十年。

全国から多くの皆様がご参拝の中、布教八十年記念大祭が催行されます由、三宅歳雄師の大御徳(おおみとく)を偲び、信徒の皆様の今日に至るご努力に敬意を表する次第です。

不安と混迷の中にある現代社会にあって、貴教会の活動は必ずや人類の進むべき道を示す一筋の光となることを確信し、今後の更なるご活躍をお祈り申し上げます。


自由民主党 幹事長代理  
石原伸晃

布教八十年記念大祭のご開催を心よりお慶び申し上げます。
三宅光雄教会長ご指導のもと、泉尾教会がますますご発展されますことを心から祈念いたします。


衆議院議員     
中山太郎

布教八十年の佳節を迎えられ、記念大祭並びに祝賀会の開催を心からお祝い申し上げます。
三宅歳雄先生が第一歩を印されて以来今日までのご尽力に敬意を表し、今後のご隆盛を祈念申し上げます。


元財務大臣      
塩川正十郎

布教八十年記念大祭のご盛会をお喜び申し上げます。
貴教会が、これまでに発展充実されるに至りました関係各位の並々ならぬご苦労に対し、深く敬意を表しますと共に、貴教会の今後ますますのご発展と、信者の皆様のご健勝とご多幸をお祈りいたします。


参議院議員    
中曽根弘文

金光教泉尾教会布教八十年記念大祭のご盛会を心よりお喜び申し上げます。
貴教会の長年にわたる活動は、昨今の不安感の蔓延する世界情勢の中で大変崇高なものであり、私も深く敬意を表す次第であります。
三宅光雄会長並びに会員皆様のますますのご健勝と金光教泉尾教会の一層のご発展をお祈り申し上げます。


AMDA代表      
菅波 茂

この度は、金光教泉尾教会布教八十年記念大祭を開催されますこと、心よりお祝い申し上げます。
これも長年のご努力の賜(たまもの)と存じます。
今後の貴教会のますますのご発展をお祈り申し上げます。


仏教伝道協会 会長   
沼田智秀

この度は、布教八十年記念大祭厳修の由、誠にご同慶の至りと存じ、心よりお祝い申し上げます。
精神文化の高揚のため、ますますのご発展を心より祈念いたします。



チベット文化研究所 所長 
ペマ・ギャルポ
 

御布教八十年記念大祭おめでとうございます。
貴教団の世界平和への情熱と貢献に対し、心より敬意を表します。
これからもますますご発展されることをお祈り申し上げます。


株式会社三菱東京UFJ銀行 頭取
畔柳信雄

 
御布教八十年記念大祭の開催を祝し、心よりお喜び申しあげます。関係各位の並々ならぬご尽力に敬意を表し、大祭のご成功を祈念いたします。


株式会社竹中工務店 副社長
山原一晃

 
貴金光教泉尾教会の御布教八十年を祝し、記念大祭のご盛会を心よりお慶び申し上げます。
大阪泉尾の地を拠点として、昭和二年のご創設以来、平和推進活動・環境保全活動にもご貢献されておられますことに深く感銘いたしております。
謹んでお祝い申し上げますとともに、貴教会の今後ますますのご発展とご関係者各位の一層のご健勝をお祈り申し上げます。


*他にも、各界から多数の祝電を頂戴いたしましたが、同趣旨のため、紙面の都合上、割愛させていただきました。



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