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三宅善信総長

三宅善信総長

総長謝辞(祝宴)

謝辞

金光教泉尾教会 総長
三宅善信

皆様、本日は公私ともご多端の中、また、お足元の悪い中、足をお運びいただきまして有り難うございました。それぞれの先生方から身に余るお言葉を頂戴いたしました。宗教界からは、神道、仏教、キリスト教、イスラム教の方もお見えになっておられますし、海外からお越しくださった方もおられます。泉尾教会はそういう教会だからと思われた方もいらっしゃると思いますが、本来ならばお一人お一人全員からご挨拶を賜りたかったのですが、時間の関係もございまして、それぞれの分野を代表する先生方からお話を頂きました。

最初に教会長から「今年は歌舞音曲は遠慮させていただく」と申し上げましたが、歌舞伎界からは片岡孝太郎丈のご令室、落語界からは桂米朝師匠のご令息である桂米團治師匠、それからカンツォーネの加藤ヒロユキさんのように、実は芸能界の方もたくさんお越しいただきました。また、学者の先生方、それから政治家の先生にもお越しいただきました。ご挨拶いただいたのは参議院憲法審査会長の柳本卓治先生だけでしたが、元衆議院副議長の中野寛成先生、それから国務大臣もされたユネスコ協会会長の中馬弘毅先生、それから左藤章先生に中山泰秀先生…。また、日本ユニセフ協会からは東郷良尚副会長様、日本WHO協会理事長の關淳一先生もご来駕くださいました。本当に多くの分野の先生方にお越しいただきました。

また、金光教の先生方には、ご祭事の祭員を仕えていただき有り難うございました。お祭が済んだら後はスピーチがないから気楽に飲んで…。ということでご指名するようなことはいたしませんでしたが、本当はお一人お一人からご祝辞を賜るべきだと思っておりました。そういう中での本日の九十年祭…。

実は、本日の皆様への記念品の中に『一乃弟子』という本が入っておりますが、どうしても90年ということで、初代の三宅歳雄のことをお褒めいただきますが、僅か6年半ではございますが、二代教会長が祖父の一乃弟子として本当に骨身を削ってお勤めをされたから、現在の教会長が今日ある訳でございます。その三宅龍雄の教話をまとめたものを『一乃弟子』というタイトルで刊行させていただきましたが、本来ならばわれわれが「一乃弟子の弟子」、さらに「一乃弟子の弟子の弟子…」となっていかなければなりません。その本を皆様にお配りさせていただきましたので、ご一読いただけたらと思います。先程申しましたように、その父が亡くなって十年の祭が去年の3月27日に執り行われましたが、それから今日でちょうど300日になりました。きっと亡き父の御霊様も一緒に祈ってくださったことと思います。

また、教会長と私は何度もお褒めいただきましたが、もう一人弟が神戸で教会をいたしております。震災の後に神戸の復興を願って布教して先日二十周年を迎えましたが、本日のお祭の際には力仕事である重たい神饌をお供えしていました。また、今日本当に嬉しかったのは、教会長の3人の娘が教師の資格を取りまして、5年前の八十五年記念大祭の時はそうでもなかったのですが、今日はすべて彼女たちも準備の段階から関わりました。ただ今、司会をしておりましたのが次女でございます。ご祭事の時に「一同拝礼」と声を張り上げて号令をかけていたのがおりましたが、あれが泉尾教会の跡継ぎでございまして、3番目が熊本地震への支援金の目録を渡していた時に係で付いておりました。いずれの娘さんも父親に似ず、母親似でお美しくて良かったと思います。10年後の百年祭の時は私が健在かどうか判りませんけれども、次の世代の人たちが中心になってやっていくだろうと思います。

先程宍野先生がおっしゃいましたように、今の時代はとりわけ新しい宗教にとっては辛い時代…。もちろん伝統仏教にとっても人口減少化で辛い時代ですけれども、この時代をなんとか生き抜いて…。昨日、ドナルド・トランプさんが大統領就任式で「アメリカ・ファースト」と言いましたけれど、星野先生が仰ってくださったように、世界真の平和、そして世の中のお役に立つ、「人が助かりさえすれば良し」ということが金光教の願いであり、泉尾教会の願いでございますから、「人様ファースト」で、泉尾教会をますますこれからも頑張って発展させてゆきたいと思いますので、高いところからではございますが、何とぞ先生方には今後ともご指導、ご鞭撻、ご協力、いろいろお願いしまして、この九十年を締めるお礼の挨拶に代えさせていただきます。本日はどうも有り難うございました。