●○ 2000年4月行事 ○●
4月10・11の両日、英国オックスフォード大学のハリス・マンチェスターカレッジにおいて、IARF(国際自由宗教連盟:E・ファン・ヘルワイネン会長)の定例国際評議員会が開催され、国際評議員である三宅龍雄泉尾教会長の代理として三宅善信春日丘教会長が出席した。
今回の評議員会の最大の特徴は、創設百年を迎えて活動の大きな曲がり角に来ているIARFの再生について、将来の戦略を検討することであった。これまで、十年間にわたって事務総長を務めてきたR・トレイヤー氏が退任し、新たに、公募で採用されたA・クラーク氏が事務総長に就任したことにも象徴的に現れている。クラーク氏は、長年、平和主義の教団として知られるクエーカー教団の宗教対話の部門の責任者を務め、財政健全化にも実績を持つ人物である。 具体的には、長年続いた東西冷戦体制が崩壊して、全体主義国家内における基本的人権のひとつである「信教の自由」の抑圧に対抗して行くといった構造から、旧ユーゴ地域に典型的に見られるような複数の宗教・民族の競合からくる殺戮の抑止や、日米のごとき信教の自由が基本的に補償されている社会における宗教的マイノリティ(カルト教団も含む)と多数派との軋轢をどう調和させてゆくかといったテーマに問題が移行している世界認識をどう捉え、これに対して、IARFがどう対処してゆくべきかといった問題を中心に熱心な討議が行われた。 また、三宅善信師は、英国四天王寺の施設とロンドン大学日本宗教研究所も併せて訪問した。
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4月 8日(土)、大阪の金光教教会関係者が多数祀られている市営瓜破(うりわり)霊園(大阪市平野区)に、この程、先代教会長ならびに同夫人の墓石が建立された。
この度、新たに設けられた先代教会長故三宅歳雄大人(うし)ならびに同夫人故三宅ツ子(つね)姫の奥城(おくつき=墓所)の建碑式ならびに納骨式が、三宅光雄副教会長祭主のもとに仕えられた。また、三宅龍雄教会長はじめ三宅家親族および信徒総代各氏が参拝した。
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4月 4日(火)、恒例の春の本部団体参拝が行われた。JR大阪駅に集合した泉尾教会の信者一行は、特別列車を仕立てて、岡山県金光町にある金光教本部を団体参拝した。
まず、泉尾教会信徒墓地で、この度、新たに設けられた先代教会長故三宅歳雄師の奥城(おくつき=墓所)の建碑式ならびに改装された信徒納骨所の清祓式を兼ねる墓前祭が、三宅光雄副教会長祭主のもとに仕えられた。また、三宅龍雄教会長による教話が行われ、参拝者全員が、新装された納骨所を見学した。
続いて、本部広前祭場で仕えられた天地金乃神大祭(祭主:金光平輝教主)に参拝。広前会堂にて、教主に参拝の「お届け」を行った。また、会堂背後の木綿崎(ゆうざき)山にある教祖金光大神奥城に参拝し、帰途についた。 祭典に行われた感謝の集いでは、小中高大の新入学者代表・進級者代表が三宅光雄師から記念品を授かった。また、今春、大学に合格した竹田満里子さん(同志社女子大)と大野孝雄君(名古屋市立大)が感話を行った。最後に、三宅龍雄教会長が、子供たちの健やかな成長と学業成就を願って、お祈りの言葉を述べた。
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4月18日、三宅光雄副教会長と三宅善信執行は霞が関の環境庁を訪れて、柳本卓治総括政務次官ならびに岡田康彦事務次官と会談した。 折しも国会では、同日から、環境庁が成立を進める「循環型社会形成推進基本法案」の審議が始まったばかりの忙しい時期であるにも関わらず、両師は、国会審議の合間を縫って柳本総括政務次官と岡田事務次官に、交互に会談を行った。
光雄副教会長は、WCRP日本委員会の環境・開発部会の副委員長を務め、3年前に京都で開催されたCOP3(通称:第3回地球温暖化防止会議)の際には、宗教NGOの活動を積極的に展開され、エストラーダ議長を招いて「祈りの集会」を実現させたことをはじめ、その後、COP4(ブエノスアイレス)、COP5(ボン)と毎回、温暖化防止会議に参加された程、環境問題については造詣が深い。 また、政官界に独自のネットワークを形成されている善信執行は、日本ではとかく風通しの悪い行政機構とNGO(非政府機関)との関係を再構築してゆくための方途について、意見の交換を行われた。
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4月25日(火)、会堂広前において、親神「天地金乃神」の徳を讃える春の大祭が仕えられた。
午後2時、中正楽(雅楽の一種)が奏でられる中、祭典が始まった。会堂広前には全国から大勢の参拝者があった。神前には、海川山野の神饌が献じられ、祭主三宅龍雄教会長による祭詞奏上・玉串奉奠が行われた。祭典終了後、祭主の三宅龍雄師から参拝者に教話が行われた。
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4月28日(金)、泉尾教会人類共栄会会議室において、世界連邦近畿協議会の例会が開催され、湯川スミ世界連邦建設同盟名誉会長(故湯川秀樹博士の未亡人)をはじめ各自治体担当者や市民運動家など十数名が参加した。
世界連邦近畿協議会は、戦後の「世界連邦運動」高まりによって、大阪府・兵庫県知事をはじめ近畿地方の主な「宣言都市」の市長が役員に就き、宗教界・市民運動グループなどの代表と意見交換を行ってきたユニークな団体である。 今回の例会の最大の課題は、昨年8月31日に逝去した故三宅歳雄会長の後任人事であるが、長年、近畿協議会理事として会長を支えた三宅龍雄金光教泉尾教会長が、全会一致で、新しい世界連邦近畿協議会会長に推戴された。
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