春本番というにはまだ日の浅い3月1日(金)、泉尾教会では、「全国春の火災予防週間」に協賛して、今年も消防訓練が実施された。大相撲春場所のため同教会を宿舎にしている佐渡ヶ嶽部屋の力士たちや近所の幼稚園児たちも参加して、総勢250名の訓練となり、在阪マスコミ各社が多数取材に訪れた。
多数のテレビカメラに囲まれて心肺蘇生術訓練を行う琴光喜関
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午前11時、「会堂から出火し、参拝者何名かが煙を吸って意識を失った」という想定で訓練が始まった。、祈りの塔拝礼殿前広場に設置された模擬火災から炎が上がり、火災報知器作動訓練や119番通報訓練、参拝者の避難誘導を行った後、救急隊員の指導により、ダミー人形を使った心肺蘇生術(人工呼吸)訓練が行われた。琴光喜関をはじめ力士数名らが、慣れない手つきで懸命に心肺蘇生術訓練に参加した。火災や事故に遭遇したときには、救急車が到着するまでの数分間のあいだの適正な措置が生死を分けることもままあり、真剣な眼差しで指導を受けていた。
バケツリレーで消火訓練を行う力士と幼稚園児たち
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この後、泉尾教会の自衛消防隊員の消火器による消火訓練。また、火災発生の第一報を聞いて応援に駆けつけた琴ノ若関をはじめとする佐渡ヶ嶽部屋の力士勢が、バケツリレーによる消火を行った。また、大正消防署に所属するエア・レスキュー隊の隊員たちが、「密室に閉じ込められた被災者を救出する」という想定で、境内に設えられた模擬扉を電動ノコギリを使ってぶち破って突入するという華々しい訓練を披露した。最後に、泉尾教会の自衛消防隊員や大正消防署の隊員たちによるハシゴ車・ポンプ車などからの一斉放水訓練では、関取衆らも実際に消防士が使う放水銃を手にして、水圧のかかるプロの業を体験した。
放水銃を軽々と扱う関取衆
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すっかり大阪の春の風物詩となった感のある泉尾教会の消防訓練は、近所の幼稚園児や住民も多数見学に訪れ、NHK・朝日放送・関西テレビの地元3放送局や新聞各紙が取材を繰り広げ、訓練の様子がこの日の関西地域のローカルニュース等で放映された。