5月7日〜15日までの日程で、三宅光雄副教会長は、国連本部で開催された『子供のための特別総会(通称:国連子供サミット)』および関連諸国際会議に参加するため、ニューヨークを訪問した。
聖ジョン教会でテロ犠牲者追悼と平和の祈りを捧げる三宅光雄副教会長
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今回の「国連子供サミット」は、2001年6月にコフィ・アナン事務総長が"We the Children"という、1990年に開催された第1回の国連「子供のための特別総会」(註:当総会には、先代教会長故三宅歳雄師が世界の宗教指導者の代表として公式に招待され、ノーベル平和賞受賞者である南アフリカのD・ツツ大主教らと共に「祈り」を行った)で設定された目標に向けて、「達成されたこと、されていないこと」を示した報告書を作成したことを受けての会議であり、180数カ国からの代表国(うち60数カ国は首脳が参加)と、3,000を越えるNGO(非政府団体)が参加した。
8日、三宅光雄副教会長は、世界各国首脳らも参加する特別総会の開会式(NGOの3,000団体にわずか50席分しか与えられていない)のための国連総会場へのWCRP(世界宗教者平和会議)の正式代表として列席することができた。
すっかり片づけられたグランド・ゼロを訪れた三宅光雄師
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9日は、昨年9月11日のいわゆる「同時多発テロ」事件によって瓦解し、多数の死傷者を出したWTC(世界貿易センタービル)の跡地「グランド・ゼロ」に隣接し、奇跡的に倒壊を免れたカトリックの聖ジョン教会で行われた「諸宗教による追悼と平和の祈り」において、日本の宗教を代表して祈りを捧げた。
この日の午後には、ユニセフ米国委員会の本部において、WCRPとユニセフが共同して開催した協議会に出席し、ユニセフの代表者から、長年にわたって南アジア各国で孤児院や学校を運営してきた泉尾教会の活動実績について、高い評価がなされた。また、立正佼成会のニューヨーク教会で開催された妙智會教団「ありがとう基金」主催の「子供会議」(三宅光雄師の次女がメンバーとして参加)を見学した。
ユニセフで開催された会議で発言する三宅光雄師
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10日には、国連チャーチセンターで開催された「ありがとう基金」主催の「子供会議」にオブザーバー参加した。また、この日は、国連本部総会場で、世界の宗教者を代表のひとりとして、宮本丈靖妙智會教団会長がスピーチを行い、大いに注目を集めた。
ユニセフのF・アリ局長とWCRPのW・ベンドレイ事務総長と共に
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11日からは、ニューヨーク郊外のメリノール修道会世界本部の施設を使って開催されたGNRC(宗教者による子供のためのグルーバル・ネットワーク)会議に出席した。実は、このメリノール修道会と泉尾教会とは大変深い関係ある。先代教会長が国際的な平和活動をするキッカケになったのは、戦時中から戦後にかけて、米国人であるという理由で、憲兵に拘束されていたP・バーン神父を支援したという特別な信頼関係からである。このバーン神父こそ、このメリノール修道会本部から日本に派遣された宣教師だったのであり、実は同神父は、天皇制の護持や占領下の宗教政策のあり方などを進駐軍に提言することのできる「大物」であった。なお、同神父は、1950年の朝鮮戦争の際には、ローマ教皇の特使として渡韓したが、現地で共産軍に捉えられ、帰らぬ人となった。
メリノール修道会本部で開催されたGNRC会議に参加する三宅光雄師
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