< 2002年度6月 >


上半年の感謝祭  

 6月30日(日)、会堂広前において、上半年の感謝祭が仕えられた。上半年の感謝祭とは、神道の「水無月の晦の大祓(みなづきのつごもりのおおはらい)」あるいは「夏越大祓(なごしのおおはらい)」に類例する祭事で、今年1月1日からこの日までに、知らず知らずのうちに犯した「ご無礼」や「お粗末」を反省し、来るべき下半年の神護を祈る伝統行事である。

 祭主を勤めた三宅光雄教会長は、神殿・結界(けっかい)に続き、この日、参拝した信者一同を大麻(おおぬさ)を用いて祓い清めた。

     02年06月30日


世界連邦近畿協議会 平成14年度総会開催  

 6月26日(水)、記念会館の人類共栄会会議室において、世界連邦近畿協議会(会長三宅龍雄教会長)の平成14年度総会が開催され、近畿各府県支部の代表二十数名が出席した。

 最初に、世界連邦近畿協議会会長の三宅龍雄師(泉尾教会長)が開会の挨拶を行った。世界連邦近畿協議会は、戦後の自治体での世界連邦運動の盛り上がりを受けて結成され、市民運動家や宗教関係者だけでなく、相談役の太田房江大阪府知事・井戸敏三兵庫県知事・磯村隆文大阪市長をはじめ、和歌山・尼崎・綾部・宇治・天理の5市長が理事として加盟しているユニークな団体である。

 続いて、記念講演に移り、国際法学者で京都大学名誉教授の安藤仁介博士が『国際司法の新時代:国際刑事裁判所の可能性』と題して、講演を行った。安藤博士は、冷戦終結後に世界の各地で続発した民族紛争に絡んで、これまで主権国家間の争いの調停は行ってきたが、一国家内での(人権抑圧)問題等については「内政干渉に当たる」として、不介入を原則としてきた国連が方向転換したことを、旧ユーゴスラビアとルワンダの例を挙げ、国家の指導者による「国内政策」として実行された少数民族への虐殺行為(民族浄化)に対して、いかに国際社会がコミットしてゆくべきであるかについて、わが国、随一の専門家として、解りやすく解説した。

 引き続き、平成14年度の総会に移り、協議事項として、平成13年度の会務・会計報告が行われ、平成14年度の活動計画と予算・人事が審議され、原案通り承認され、閉会した。

      02年06月26日


インドネシアで第6回ACRP大会に出席    

 6月22日から29日までの日程で、三宅善信執行は、三宅龍雄教会長の名代として、ジョグジャカルタで開催されたACRP(アジア宗教者平和会議)第6回世界大会に出席する目的でインドネシアを訪れた。


祝辞を述べるメガワティ大統領

 先代教会長故三宅歳雄師と庭野日敬立正佼成会開祖の提唱により、WCRP(世界宗教者平和会議)の姉妹団体として、1977年にシンガポールで第1回大会が開催されて以来ACRPの大会は第6回を数える今回の大会は、ジャワ島東部の古都ジョグジャカルタで開催された。本来は、昨年秋に開催される予定で、準備が整っていたのであるが、「9.11同時多発テロ事件」以後の国際情勢の変化が大会開催の延期を余儀なくしていたが、今回こうして実現にこぎ着けたものである。


大統領と同じ最前列で開会式に望む三宅善信執行

 第6回ACRP大会は、6月24日の朝ジョグジャカルタのシェラトンホテルの会議場で、アジア各国から約300名の宗教指導者を集めて『アジア:和解者』のテーマの下に開催された。テロ等が警戒される物々しい警備体制の中で、M・マルワットACRP実務議長の開会宣言に続いて、地元の大学生による「宗教による平和」をモチーフにした創作舞踊、インドネシアのメガワティ大統領の祝辞と地元の州知事による歓迎の挨拶で第6回大会は、華々しく開幕した。韓国の金大中大統領からも、祝福のビデオメッセージが寄せられた。



宮殿でのディナーでサルタンと挨拶する三宅善信師

  こうして、5日間にわたって各種の講演や分科会・全体集会などが繰り広げられ、中でも、国際社会では大手を振ってまかり通っているアメリカの論理が、各方面において厳しく糾弾されたことが注目された。また、ヒンズー文化とイスラム文化が融合するインドネシアの風土に親しむため、世界遺産にも指定されている世界最大の仏教遺跡ボロブドゥールの見学や、古都ジョグジャカルタのサルタン(藩王)の宮殿でのディナーの招待を受けるなど、終始和やかな雰囲気の中で、多様なアジアの人と文化が交流し合い、相互に理解を深め合った。


全体会議の会場をバックに

  なお、大会期間中、前回のアユタヤ大会以後に物故者となったACRPの指導者として、先代教会長他が映像入りで紹介され、また、今大会から次期大会までの任期で選出された国際管理委員の一人に、三宅龍雄教会長が選出された・

02年06月22〜29日


レスキュー犬をテーマに創立75周年青年大会開催

 6月23日(日)、泉尾教会会堂広前にて、創立75周年青年大会が開催された。感謝祭(祭主三宅光雄副教会長)に続いて、吉村昇一郎青年会長による開会挨拶と会員代表の楢木進也さんと吉村裕之さんの感話が行われた。


大山氏の記念講演に耳を傾ける青年会員たち

 続いて、『犬とともに社会に貢献する』という講題で、日本レスキュー協会理事長の大山直高氏による記念講演が行われた。日本レスキュー協会は、1995年の阪神淡路大震災の際に、海外から駆けつけたレスキュー犬に感銘を受けた人々によって設立されたボランティア団体であり、その後の台湾大地震やインド西部大地震などの際には、レスキュー犬を現地に派遣するなどの活躍をした。また、本年、全国組織としてNPO(特定非違営利法人)として政府からの承認を受けるまでに発展した。

 また、大山氏は、日本レスキュー協会が目指す犬と人間との関わりについて、滅多に発生することがない大規模災害時の人命救助活動派遣だけでなく、身体の不自由な人のための介助犬や、高齢者福祉施設等を訪問してそれらの施設に収容されている人々の気持ちを穏やかにするセラピー犬の効能などにも、レスキュー協会の活動が拡大していることに触れ、人をどうすれば喜ばすことができるかについて話した。


熱弁を揮う大山直高日本レスキュー協会理事長

 なお、記念講演終了後、親先生によるお祈りの言葉と今年度の優秀会員である竹田喜代美さんの表彰が行われた。大会終了後は、会場を会堂1階のホールに移して懇親会が開かれ、泉尾青年会創立75周年という節目の年ということもあって、大勢のOB会員たちも集まり、大いに盛り上がった。

   02年06月23日


教会長 西本願寺大谷家に弔問
 6月19日(水)、三宅龍雄教会長は、去る14日に逝去された浄土真宗本願寺派(通称=西本願寺)同派前門、大谷光照師を弔うために、京都市下京区の大谷家を三宅善信執行と共に訪れ、故大谷光照の長男で同派24代門主の大谷光真猊下に弔意を伝えた。


大谷光真浄土真宗本願寺派門主に弔意を伝える三宅龍雄教会長

 全国1万末寺、700万門信徒を抱えるわが国最大規模の仏教教団、浄土真宗本願寺派で半世紀にわたり門主を務めた故大谷光照師と泉尾教会先代教会長故三宅歳雄師とは、長年、国際的な宗教対話促進の場で行動を共にしてきた関係もあり、3年前の三宅歳雄師の葬儀の際には、大谷光照師は「友人代表」として尊名を連ねて下さった。

 また、現門主の大谷光真猊下と三宅龍雄教会長とは、「現代における宗教の役割研究会(通称=コルモス会議)」等において、30年以上にわたって親睦を深め合っている関係であり、この日の弔問では、故人を偲んでそれぞれの想い出を語り合われた。

   02年06月19日


エイズ問題のアフリカ宗教指導者会議に出席
『HIV・エイズの子供のためのアフリカ宗教指導者会議』ならびに、WCRP(世界宗教者平和会議)国際管理委員会がケニアの首都ナイロビで、アフリカ各国から約200人の宗教指導者を集めて開催された。日本からは、WCRP名誉会長の三宅龍雄金光教泉尾教会長の名代で、三宅善信同教会執行が出席した。


アフリカ各国代表と共に全体会議に臨む三宅善信執行

  民族紛争・食糧危機・貧困・疾病・環境破壊など「世界中のあらゆる問題が凝集されている大地」と言ってもよいアフリカにおいて、現在焦眉の課題のひとつがエイズ問題である。統計が発表されている昨年末の時点で、全世界に3,950万人いると推定されているエイズ患者のうち、実に4分の3に当たる2,810万人が、サハラ砂漠以南のアフリカに暮らしている。このことひとつをとってみても、それ自体、たいへんなことであるが、それ以外にも、エイズによって両親を亡くし、保護を受ける相手がいなくなった子供たちが大量に発生し、社会問題化している。このような現状に取り組むため、初めてのアフリカ宗教指導者会議がナイロビで開催された。

  ナイロビは、18年前に、第4回WCRP世界大会が開催され、先代泉尾教会長の故三宅歳雄師がイニシアティブを執って数々のアフリカ救援プロジェクトが実施された場所である。その際、三宅歳雄師は5人の国際委員長の一人となり、また同時に、財務委員長に就任された。その際、「ただ会議を開くだけでは意味がない」と主張し、当時、飢餓や難民の問題に対応するため数々のプロジェクトが企画した。中でも、ケニアの西端のウガンダ国境に近いブンゴマという村に、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)から依頼を受けて、同難民キャンプ収容されている人々のために、パイプラインおよび給水施設を寄贈されたりした泉尾教会にとっては、縁の深い土地である。



スピーチをする三宅善信師

  開会式は、アフリカらしい太鼓や民族歌謡による歓迎で幕を開けた。まず、アフリカの子供に関する救援活動を行っている5大NGOの協議機関であるHACI(アフリカの子供たちの希望へのイニシアティブ)の活動紹介ビデオが上映され、同協議会のP・ヨウリ執行理事から挨拶があった。続いて、HIV(エイズウイルスに感染しているが、まだエイズを発祥していない状態の人)・エイズ問題についての国連事務総長特別顧問のS・ルイス大使、W・ベンドレイWCRP国際事務総長、ケニア国厚生大臣M・モハメド氏らが、開会の挨拶を行った。本会議には、アフリカ各国のうち約30カ国から代表が参加した。開会式終了後、イスラム教・ヒンズー教・キリスト教からの代表が、それぞれ、この問題に対する神学的は応答(信仰的見地からの態度表明)を行った。

  昼食休憩後は、十数代の小型バスに分乗して、ナイロビ市内各所で実際に活動が行われている「現場」を視察に訪れた。三宅善信執行が参加したのは、スラム街の一角で、とある未亡人が、スラムで置き去りにされた孤児(両親がエイズで死亡)たちを40人以上も集めて、自分の子供として育てている施設を訪問した。



孤児施設を訪問する三宅善信師

  大会3日目の午前中は、全体会議が行われ、昨日までに話し合われたことを受けて、『決議文』の修正やアクションプランの決定等が行われた。続いて行われた閉会式においても、子供たちの芝居やら歌などを採り入れたアフリカらしいおおらかで前向きな会議であった。大会を通じて、モデレータを務めた北欧ノルウェー国教会のG・シュテルセット・オスロ主教(同師は、ノーベル平和賞の選考委員でもある)とカトリックのアフリカ司教会議副議長のJ・オナイエケン大司教両師の卓越した指導力が目立ったのと同時に、宗教指導者だけでなく、国連機関や政府機関関係者も共に会議をもり立て、また、それぞれに抑制の効いた発言で、極めて出来の良い会議のひとつであった。

  続いて、12日午後から、WCRP国際管理委員会が開催された。初日はまず、これまで、アフリカ五十数カ国のうち数カ国しかWCRP国内委員会がなく、あまりWCRPの活動が盛んでなかったアフリカ各国の宗教指導者たちと、WCRPの「顔」である管理委員会のメンバーとが、顔を合わせることにより、世界的なレベルの人々がアフリカの問題に関心を抱いていることを示すことができ、アフリカ各地にWCRPの国内委員会が設置されるきっかけとなった。



WCRP国際管理委員会の様子

  また、三宅歳雄師の後を受けて、1994年から財務委員長をしているS・エルメス氏からも、昨今の米国金融市場の低調により、運用資産が目減りしていることなどが指摘された。そんな中で、今回のアフリカでの会議のために、泉尾教会が人類共栄会を通して提供した10,000ドルが、いかにありがたかったかということが、あらためて、参加者の前で報告された。

  同日午後、三宅善信師は、ナイロビ市内にある日本大使館を訪問し、細谷龍平公と会談する機会を得た。翌日は、金光教国際センターからの依頼で、「ケニア西部のキシイ(ナイロビからは数百キロ離れている)という地方都市に住む現地の人々の中で、金光教に対する関心が高まっているので、その人たちと合ってきてほしい」ということで、国内線の小型飛行機の都合のつくところまで行ったが、なお飛行場のある場所からキシイまでは数十キロの道矩があり、降雨で悪路となり、四輪駆動車でも巧く進むことができずに、直接出会うことができなかった(電話で二三度話し合った)。

   02年06月09〜18日


ペイオフ対策をテーマに国宗例会を開催  

 6月7日(金)、神徳館国際会議場において、大阪国際宗教同志会(会長=大森慈祥辯天宗管長)の平成14年度第2回例会が開催され、神仏基新宗教から65名の宗教者が参加した。記念講演では、テレビや経済誌でお馴染みのエコノミストの原田和明UFJ総合研究所シニアフェローを東京から招き、『今後の日本経済と資産運用:ペイオフ解禁後の宗教法人の対応』という講演と質疑応答がなされた。



原田和明氏の講演に耳を傾ける国宗会員各師

また、「カシミール問題」を巡って、核戦争の可能性まで含めた軍事的緊張の続く印パ両国政府に対する国宗としての要請が採択された。この日の模様は、NHKおよび毎日放送によって、ニュース番組として採り上げられた。詳しい内容については、大阪国際宗教同志会のサイトをご参照ください。

   02年06月7日

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