10月18日(金)、泉尾教会の神徳館国際会議場において、大阪国際宗教同志会(会長辯天宗管長大森慈祥)の平成14年度第3回例会が開催され、神仏基新宗教から約50名の宗教者が参加した。
例会に先立って開催された理事会で、意見を交換する
元法務大臣の左藤恵大谷学園理事長、三宅龍雄理事長、大森慈祥会長 (右から)
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今回は、前防衛技術協会理事長の関肇氏(元内閣安全保障会議審議官)を東京から講師に招き、『「有事」とは何か? 何が問題なのか?』をテーマに、北朝鮮による拉致や核兵器開発問題など、緊張する周辺情勢を受けて、今、日本が直面している安全保障上の問題点について、専門家の立場からの分析を聞いた。
基調講演を行う関肇前防衛技術協会理事長
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折しも、5人の北朝鮮拉致被害者家族の一時帰国直後ということもあって、社会的関心も高く、「有事」というのは、主権国家同士の戦争もしくはそれに近い緊張状態の問題などだけをさすのではなく、国民ひとりひとりの生命・財産を、主権国家がいかに保全していくかという問題にまで考えて行くべきであるということで共通認識を得た。
国宗理事長として挨拶をする三宅龍雄教会長
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しかし、国宗理事の三宅善信師がモデレータを務める質疑応答の部では、宗教が本来目指している「絶対的平和」と、現実の国際政治が直面している諸問題(「戦争がない状態」をもって「平和」と称する)との間の調整をいかに図っていくかについては、防衛庁出身の講師と宗教者の間だけでなく、参加した各宗教者の間でも、大きく意見が分かれ、興味深い討議が行われた。