三宅光雄副教会長は、自身が会長を務めるAYC(世界連邦アジア青年センター)の第7回総会を開催するため、2月13日から20日の日程で、インド・スリランカ・タイを歴訪した。
AYCは、今から19年前にインドのマドラス(現チェンナイ)において結成された世界連邦運動(WFM)のアジア(の社会的状況)における展開を意図した国際組織であり、60年以上の歴史を有する世界連邦運動において、世界中のどの地域よりもうまく活動が展開したケースである。この運動の創設に当たっては、金光教泉尾教会の先代教会長故三宅歳雄師が大いに貢献した。AYCは、南アジア各国を中心に1万人以上の活動的な会員(ほとんどの構成メンバーは世俗の人)を有し、各地の地域事情に応じて、積極的な社会開発事業を行っている。
今回のAYC総会は、インド東部の大都市コルカタ(カルカッタ)で開催され、泉尾教会からの代表団6名を含め、アジア各地から約200名の青年が参加した。
P・C・シンハ議会担当大臣と懇談する
三宅光雄AYC会長
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2月14日(金)の夕方に、ロータリー・サダンで催された「歓迎の夕べ」では、開催国を代表して、P・C・シンハ議会担当大臣が歓迎の挨拶を、また、M・G・ムクホパディエイ高裁判事が講演を行った。また、歓迎式典の席上、ACY会長を務める三宅光雄師は、地元の盲学校の生徒たちにラジカセや音楽テープを贈呈した。これは、三宅師が二十数年前に、初めてカルカッタ(現コルカタ)の地を訪れてマザーテレサの施設を訪問して以来、この地を訪れるたびに、「実際に役立つ」支援活動を実行してきた一貫によるものであり、AYCコルカタ支部の会員たちの中には、マザーテレサの事業の中心的なスタッフも含まれている。
15日は朝から、ヒンダスタン・ホテルにおいて、第7回AYC総会が開会された。まず、地元コルカタを代表してS・ムクホパディエイ市長が歓迎の挨拶をした後、ヒンズー教の伝統に則って、諸宗教・諸民族の代表らが登壇して「多様性の中の統一性」をシンボライズした「献灯の儀」を執り行った。
ヒンズー教の伝統に則って行われた「献灯の儀」
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続いて、三宅光雄AYC会長が挨拶に立ち、今回の総会開催までの地元の皆さんの準備に感謝の意を表すると共に、世界が暴力の応酬によって分裂されようとする危機的状況にあるこの時期に、AYCの総会が開催されたことの意義を説き、AYC会員各位のそれぞれの立場での一層の努力を要請した。
その後、S・バナジー博士による今総会の第1のテーマ『青年の不安に誰が応えるのか?』の説明が行われ、ビジャーサガル大学のA・ムクホパディエイ副学長と、ABPのS・チョットパディエイ執行理事と、SERVEのB・マッカルタイゲ氏から基調講演がなされ、最後に、AYC実務議長のJ・アルプサラジ博士から総括がなされた。
午後からは、AYCコルカタ支部のS・ダス博士の進行により、第2のテーマ『持続的発展とNGOの役割』について、インド僻地医療協会理事長のB・ムリック博士、カルカッタ大都市圏老化現象研究所所長のI・チャクラボーティ博士と、J・アルプサラジ博士が講演を行い、その後、分科会を経て、全体会でそれぞれの意見が集約された。
AYC会長として総会の成功を
リードする三宅光雄師
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今総会を閉じるに当たり、AYC事務総長のS・デービッド氏の発議により、来年創設20周年を迎えるのを期に、三宅光雄師を終身会長に戴き、現執行部の若返り一新を図ること提案され、満場一致で新執行部人事が三宅光雄師に一任された。
翌16日は、東部文化センターにおいて、第4回の執行理事会が開催され、S・デービッド氏の議事進行により、三宅光雄会長の挨拶とこの度、実務議長を退任することになったJ・アルプサラジ博士から、これまでの活動報告が行われ、三宅会長から、「今年3月末までに各国支部から新役員の候補を提出するよう」に通達が出された。特に、「これまで、南アジア地域津比べて活動基盤が弱かった東南アジア地域の活性化が求め」られた。また、来年3月6〜8日の3日間の日程で、インド大統領をゲストに迎え、3,000名の音楽隊によるパレードを含むAYC創設20周年記念行事を、AYC創立の地であるチェンナイ(旧マドラス)において開催することが決められた。
三宅光雄師はまた、移動日を挟んで、18日にはスリランカを訪問し、コロンボで自然発生的に起きてきた現地の人々による「金光教集会」に、金光教国際センター(岩崎道與所長)からの依頼を受けて出席した。
続いて、現地、世界連邦運動関係者と、長年の懸案になっていたスリランカ三宅財団の運営のあり方を検討した。また、先頃、20年間にわたる多数派シンハラ人(仏教徒)とタミール人(ヒンズー教徒)による内戦終結と両民族による「連邦制」国家樹立(http://www.relnet.co.jp/izuo/brief/2002gyouzi12.htmへ跳べるように)について、世界連邦運動(WFM)の「副理事長」でもある三宅光雄師の来訪に、コロンボの3局ある全テレビ局から取材を申し込まれ、記者会見を行った。
スリランカのテレビ局から
インタビューを受ける三宅光雄師
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また、夕方には、AYCスリランカ支部を訪問。現地スタッフから直接、事情の説明を受けた。さらに、夜には、もう一度、この国の金光教グループと会合し、現地の声を日本の国際センターに伝えた。
翌20日には、帰途、バンコクに立ち寄り、タイ国有数の大乗仏教教団の管長アリアンソワ猊下と会談。1年前に泉尾教会で3カ月間の研修を行った同師の甥のM・コソルキティーオング青年への泉尾教会の好誼への感謝を受けた。また、三宅光雄師は、同国の世界連邦運動の有力者P・トビビッチ博士の案内で、AYCタイ支部を訪問した。
このようにして、三宅光雄副教会長は、交通状態の良くない南アジア各地を早足で視察して、各地で根付いてきたAYCの活動を激励した。