■感謝の心を
明けましておめでとうございます。新春を恙(つつが)なくお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、昨年3月の東日本大震災に始まり原子力発電所事故、また、秋には台風災害等、国難ともいうべき事態が発生し、多くの方々が悲しみや、苦しみを体験されましたこと、誠に心痛の極みでありました。
しかし、多くの人々が、被災された皆様の励みとなられるように助け合い、協力しようと尽力されている姿を見聞きし、誠にありがたく、正しく私どもの祖師伝教大師が示された「忘己利他」の精神を感じさせていただきました。
今こそ私たちは、生活規範を省み、真の豊かさとは何かを考え、日々の生活にも感謝を覚えなければならないと存じます。神仏に感謝し、自然に感謝し、そして自らを支える多くの方々に感謝する心を皆様にお持ちいただくことを祈念申し上げます。
■「物」と「心」どちらも大事
平成二十四(壬辰)年の新春をお慶び申し上げます。
去年は東日本大震災、大津波、原発事故、台風等の自然災害、人災に見舞われました。
貴教会が素早く誠意ある救援活動をなしていただいたことに深く敬意と感謝をいたしております。また、海外に於いても、政治、経済等の面で不安定な国が多くあり、光雄先生、善信先生が支援活動に東奔西走なさっています。
多くの人は真面目(まじめ)に働いてはいますが、物質的欲求の方が強く、心のほうの問題、特に人間の力を超えたものに対する畏敬の念が薄らいでいます。
物と心はどちらも大事です。どちらに片よってもいけません。物に片よれば「金さえあれば何でもできる」となり、心に片よればかつての軍国主義のように「一億一心、火の玉だ」といって戦争につっ走(ぱし)るようになります。
物と心がバランスよく安定しているところに平和があります。
貴教会のご活躍とご発展をお祈り申し上げます。
■日本人が失いかけていた誇るべき心
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
間もなく開催を迎えられる「布教八十五年記念大祭」のご盛会を心よりお祝い申し上げますと共に、幾多の苦難を乗り越えられ、この佳節を迎えられましたことに心より敬意を表する次第です。
さて、去年私たちは東日本大震災という未曾有の国難を経験し、宗教者として、信仰者として何ができるであろうかと考えさせられた年となりました。
しかし、大災害を受けたにもかかわらず、祈る心を失わず、神仏への畏敬の念を持ち続け、自然への感謝の意を忘れず、前を向き心ひとつに助け合う被災地の方々の姿は、まさに私たち日本人が失いかけていた、誇るべき心ではないでしょうか。その心が、必ずこの国を復興へと導き、そしてやがて世界を平和へと導くと信じて止みません。
■被災された方々に寄り添って
新年明けましておめでとうございます。
また、金光教泉尾教会様ご布教八十五年記念の年、おめでとうございます。
毎回巡ってくる年の始めでありますが、昨年3月11日の東日本大震災によって多くの方々が犠牲となられ、また今も悲しみや苦しみ、困難の中にいらっしゃる多くの方々を思うとき、この新しい年、被災されたおひとりおひとりの上に、神様からのお励ましと希望がありますようにと祈るものです。
私たち宗教者の支援が、「支援する側」と「支援を受ける側」とに分けられるのではなく、被災された方々に寄り添って、静かに、ゆっくり、しかし、着実に共に歩いていくことのできるようにと願っております。
■七転び八起き
立正佼成会 会長 WCRP日本委員会 理事長 庭野日鑛 |
「七転び八起き」という言葉があります。何度苦境に陥っても、そのたびに立ち上がる様子を表したものです。このことについて、ある新聞のコラムに「転ぶ回数より、起き上がる回数を1つ多く言うことで、くじけずに勇気を出して挑戦する気持ちを応援しているのでしょう」とありました。
昨年の東日本大震災は、日本に未曾有の被害を及ぼしました。国際的にも欧州の金融危機など、課題が山積しています。
しかし、現実を前に、ただ悲嘆に暮れるのではなく、皆が人間としてさらに成長する機縁ととらえ、以前よりも良い社会、世界を築いていくことが大切ではないでしょうか。
このような「七転び八起き」の精神を具現し、発揮するのが、宗教者の役割であると思います。
■祈りを伴った行動を
新年早々に「布教八十五年記念大祭」を開催されますこと誠におめでとうございます。
三宅歳雄先生は、戦前、戦中、戦後を通してご生涯を海外国内に広く人助けの道を開きつづけられました。そのご功績は国連をはじめ各国政府首脳、ローマ教皇など宗教指導者から高い評価を受けられました。
三宅歳雄先生が残された正法(しょうぼう)は、三宅龍雄先生から、三宅光雄先生に受け継がれ、活発に活動を展開されていることに深い敬意を表します。
私たち宗教者は、苦しむ人びとを救わなくてはなりません。祈りを伴った行動を起こして明日への活動をひらき、世のため、人のために精進をつづけられるよう願っております。
■信仰の初心、基本に立ち返って
皆さまに謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
本年、初代教会長・三宅歳雄先生が、昭和二年に泉尾の地で人助けのお道開きをなさいまして八十五周年の佳節をお迎えになりますこと、まことにおめでとうございます。
初代教会長先生が、世のため人のためにわが身を捧げて一心に祈られ、行じられたお姿は、私ども宗教者にとって最も大切にするべき、原点であると存じます。
東日本大震災をはじめ世界中の大災害、深刻な地球環境問題、戦争や紛争、貧困や飢餓、さらにはエネルギー問題など、今日の地球的危機を乗り越えるためには、私たち宗教者が先人方の尊いお姿に学び、初心にかえり、信仰の原点である真剣な「祈り」と、天地への報恩感謝の生活にもとづくそれぞれのみ教えの徹底した実践こそが、人群万類を救う道ではないかと存じます。
大本も本年開教百二十年を迎えますが、この佳節にあたり、私たちは心一つに開教の原点にもどり、信仰の初心、基本に立ち返って、真剣に祈りつつ、神さまの御心に沿って、一人ひとりがみ教えの実践に努めてまいりたく存じております。
貴教団の皆さま方の益々のご活躍とご発展を、心よりお祈り申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。
■己を生かす道
種は土に落ちて芽が萌え出で、花は散って種を残す。
大自然の中に多くの教訓が潜まれているのではないか。
花は散って種を残すことは、花は自分を殺したのではなく、花として最も自分を生かした道ではないか。他を生かすことが、他を幸福にすることが、自分を不幸におとすことでなく、むしろ自分を最も生かし、自分を幸福にしてくれる道である。
自分の力をもって、少しでも他を幸福にし、喜ばせることが、私たちのなすべき生き方と感じる。世の中には、総てにこれを適用することはできないが、己を生かす道であると言えるのではないか。
平成二十三年3月11日以降、再認識したことのひとつである。
■女性優先
揮毫を頼まれますと、私はご依頼者が寺院や各種団体である場合、「女性優先」と染筆することがあります。
私は1968年6月から1973年3月までドイツのハンブルク大学で専門のジャイナ教徒の言語、哲学、文化を研究しておりましたが、その他、仏教に限らず多くのことを学びました。
その一つが「女性優先」と理解し、訳すべき「ladies first」の作法であります。何事においても、女性は敬われ、大切にされ、優先されるべきということを示す慣行でありますが、与えられた紙幅の関係上、3例を挙げるだけにいたします。
先ず、道や廊下を行く場合は、女性に先を歩いていただきます。ただ階段や急な坂道を上る時は男性が先を行きます。その訳は賢明な皆様には自明のことでありましょう。
次に、何かを計画したり、その日程を決めたりする場合、女性が先に発言し、発言内容は尊重されます。残念ながら、まだ女性の方が家事、家族、その他のことに縛られることが多く、自由な時間が少ないという事情があるからです。
第3に、コートを着る季節に、訪問先の玄関やオフィスの入り口で女性がコートを脱ぐのを助け、それをコート掛に掛けるのは同伴の主人や恋人で、訪問先を去る時にコートを取り、女性に着せかけるのも先の男性であり、日本のように女性が男性にサーヴィスするのではありません。
■神への信仰と礼拝を!
今、日本のすべての人々が、「宇宙、大自然、人間の心のすべては、定められた秩序と法則のもとに置かれている」ということに目覚めなければならない。
自然科学も人の心の持ち方やふるまい方も、すべて定められた法則や規範に従って正しい秩序を守らないととんでもない不幸を呼び起こす。福島原発の事故はその証(あかし)をした。
その背後に創造主の存在がある。神への礼拝心を力強く呼びかける時である。
■本当の拠りどころとは何か
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
貴会が益々ご隆盛のうえ、新年を迎えられましたこと重ねてお慶び申しあげます。
さて、昨年は東日本大震災が起こりました。被災された皆様に衷心よりお見舞い申し上げますとともに、いのちを失われた方々とご遺族に対し、心から哀悼の意を表します。
現代社会は、環境問題、自死、無縁社会など様々な問題が起こり、人びとの苦悩も深まっています。その原因には、他を顧みない自己中心的な考えが反映される社会状況があると思われます。
また、大震災などの自然の猛威は、人間の小さな営みをはるかに超えたものでした。これら自然災害により、改めていのちの尊さや諸行無常の理を知らされた私たちは、今こそ、本当の豊かさとは何か、本当の拠りどころとは何かを、宗教者として伝えていかなければならないと思います。
私たちの責務は、正しい生き方ができる宗教を現代社会や次世代に伝え広めることでありましょう。
合 掌
■自分中心から、助け合いの生き方に
東日本大震災は、私たちみんなに生き方の転換を迫るような出来事でした。
天理教では、天変地異は、親なる神様からの私たち人間に対する警告、即ち、神意に背く世のありようへの戒めであると受けとめます。
親神様は、何よりも、神の子である人間たちが、互いに兄弟姉妹として助け合って暮らす「陽気ぐらし」の世をお望みになっています。その意味では、無縁社会と言われるまでに人間関係が希薄化し、自分中心の生き方がはびこる今日の世相は、当に、神意に逆行する世の姿と申せましょう。
私たちはこの大災害をわがことと受けとめ、被災された方々に、引き続き助けの手を差し伸べると共に、こうした災害時だけでなく、日常的に、身の周りで、助け合いが実践され、助け合いの輪が広がっていくよう、一層働きかけたいと思います。
■宗教者は自行化他の範を示せ
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
去年は日本各地で、千年に一度、百年に一度といわれる大災害が発生した年でありました。瞬く間に多くの尊い命が失われ、自然災害の恐怖と明日の見えない不安が日本中を包みました。この信じ難い状況を目の当たりにして、大自然の大きな力を前に手も足も出せない人間の無力さを痛感させられた日々は、多くの方の記憶に新しいことでありましょう。
しかし、日本人の極めて自然な精神性から、お互いが社会の安穏を築こうと協調し、被災者に心を向けた様々な活動が、また多くの人の心を照らしてくれたのも事実であります。
大自然に畏敬の念を抱き自らを慎む。多くの尊い命の支えがあって今の私があることに感謝する。悪いことは他に転化せず、先ず自らを反省懺悔し、世の中で光当たり得る自分となる。これらはまさに大切な宗教心であります。
高度文明化社会と言われる現代において、宗教者は自行化他の菩薩精神を実践する姿を通じて模範を示すことであります。
■自然に生かされていることを再認識
謹みて新年の賀詞を申し上げます。
昨年『東日本大震災と私たち─宗教者のまなざしと実践』をテーマに宗教者研究集会が開催されました。研究集会では、東日本大震災の犠牲者や被災者といかに向き合うのか、また、慰霊と復興を願う宗教者の祈りの本質とは何かを見つめ直し、宗教者に問われる使命と役割をあらためて考えることが討議されました。
そこでは、宗教の壁を超えて、今ひとつにならねばならぬ時と訴え、宗教者にとって祈りを念じることが第一で、それが原動力となって次の行動が生まれるとの宗教者による活動の意義が述べられました。そして、人間は自然を構成する一員であり、自然に生かされていることを再認識する必要があげられ、文化の軌道修正、日本人としてのアイデンティティ再生をはかるべきとの提案がなされました。
本年もこのことをかみしめつつ、新年を迎え、活動を展開してまいりたいと存じます。
■ 宗教者の皆様の更なるご協力を
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
本年は、三宅歳雄先生が人助けの道開きを始めて八十五周年をお迎えになり、布教八十五年記念大祭を挙行されますことを心よりお祝い申し上げます。
私共は、昨年の3月11日の未曾有の大震災による多くの尊い犠牲、いまなお避難生活を送られている皆さまのお気持ちを思うとき、本年は必ずや大震災からの本格的な復興、原発事故の確実な収束を被災者、国民の皆さまとともに成し遂げる。その決意のもとで新しい年を迎えました。
金光教泉尾教会の皆様におかれましても、まさに、世助け、人助けのご念願を震災復興において、実践され、多大なるご尽力、ご支援を賜りましたことを心より感謝申し上げます。
そして、心の復興には、人々の心の平安のために活躍されている宗教者の皆様の更なるご協力が何より必要とされるところです。
貴教会の益々のご発展と皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上げます。
■ 日本のいいところを伸ばしていく
新年明けましておめでとうございます。
昨年は、東日本大震災、福島原発の事故、そして台風被害も続きました。また国際的にもヨーロッパの金融危機をきっかけに大変な円高になるなど、内外の問題に翻弄された1年でした。
今年はなんとしても復興を軌道に乗せ、明るい日本を取り戻していかなければなりません。そのためには、自由民主党が政権を取り戻して、日本のいいところを伸ばしていく政策をどんどん打ち出していかなければならないと、決意を新たにしているところです。
金光教泉尾教会の皆様方にとりましても、今年は布教八十五年の節目の年にあたると伺っております。ご健勝でご活躍されることを祈念申し上げ、お祝いの言葉とさせていただきます。
■強い大阪、やさしい大阪の実現を
新年明けましておめでとうございます。
皆様には、日ごろから大阪府政の推進にお力添えをいただき、厚くお礼を申し上げます。
昨年11月、生まれ育った愛する大阪を真に再生し、元気にしたいとの思いで、知事に就任いたしました。府民の皆様の負託にこたえ、大阪の成長と大阪の安全安心、府民が誇れる「強い大阪」、暮らしやすい「やさしい大阪」の実現を目指し、邁進いたします。
心の豊かさを大切にしながら、人々の幸せづくりのため様々な活動に取り組んでおられる皆様への期待は誠に大きなものがあります。皆様には今後とも、大阪府政の推進に一層のお力添えをお願い申し上げます。
結びに、今年一年が皆様にとって素晴らしい年となりますことと、皆様のご健勝、ご多幸を心からお祈りいたします。
■ 宗教者の果たす役割は大きい
あけましておめでとうございます。
皆様方には、お健やかに新春をお迎えのことと心からお喜び申しあげます。
近年、相次ぐ紛争や災害により国際社会の平和と安定が脅かされるとともに、わが国においても、昨年3月に東日本大震災が発生するなど、多くの人が日々の生活や将来に不安を感じている状況にあります。
こうした中、人々が恒久平和を希求し、相互に理解を深め、尊重しあい、心豊かに生きられるよう、宗教者が果たされる役割は誠に大きく、三宅先生のもと「世助け、人助け」に取り組まれる金光教泉尾教会の皆様方の一層のご活躍を期待申しあげます。
私は、昨年12月、第19代大阪市長に就任させていただきました。大阪市では今後、市政のあらゆる分野において抜本的な改革に力を注いでまいりますので、皆様方のお力添えをお願い申しあげます。
金光教泉尾教会のますますのご発展と、皆様方のご健勝、ご多幸を心からお祈り申しあげまして、ごあいさつといたします。
■被災地、とりわけ福島の被災地の方々への支援
2011年は大きな災害が続いた。台風による紀伊半島の被害もひどかったが、何といっても東日本大震災の被害はとてつもなく大きかった。しかも福島原子力発電所の事故による災害が追い打ちをかけた。
そして、これまでは気にならなかった大きな問題が生じている。原発に近い地域、福島県の浜通や中通りの方々の苦難が長期にわたって続く。東電や政府はこれらの住民を支援し損害について補償すべきだ。
だが、それは国民全体の負担となるだろう。政治家はそのことを言いたくない。言えるのは私のような学者もそうだが、宗教者、信仰者もそうかもしれない。皆で支え助け合う、その姿勢を進んで示して苦しむ人たちの力になりたい。