< 2012年度下期活動報告 >
  

会長ごあいさつ
AYC執行理事会 大阪で開催
IARF国際評議員会を開催
G8RLSワシントンで開催
カナダで世界連邦運動世界大会開催
第32回チャリティバザー
会長 タンザニアで子どものためのフォーラムに参加
チベット外相と
会長 WFMとWCRP国際事務局訪問
  2012年度上期活動報告



あなたも人類共栄会の会員に

世界各国に支援と救済の輪を広げる人類共栄会に、あなたも参加しませんか。年会費は、一般会員が1口3,000円、賛助会員が1口3万円です。会員のみなさんには、会費や寄付金が有効に利用されていることをご理解戴くために、年次報告書をお送りいたします。

集まったお金は世界各地の
救済・援助の費用として
役立てています。

たとえば・・・



あなたのご参加を
お待ちしております。
人類共栄会事務局まで
〒551-0001 
大阪市大正区三軒家西3-8-21

Tel.06-6551-0049
Fax.06-6553-7073
www.relnet.co.jp/jinrui


人類共栄会では、集まったお金は
世界各地の子どもたちの
救済・援助のための
費用として役立てています。

あなたのご理解とご協力を
お待ちしております。




  会長ごあいさつ


三宅光雄会長

記録的な酷暑にもかかわらず、原発事故による電力不足を懸念する節電要請が、出口の見えないデフレ不況に追い打ちをかけています。また、本来そういった社会を覆う問題への指針を示すべき政府や国会自体が「メルトダウン」して、完全に機能不全に陥った感のある政治状況…。毎日のように起こる信じられないような陰惨な事件・事故…。

このような閉塞感に満たされた日本社会に、ロンドンオリンピックにおける日本選手団の活躍は一服の清涼剤を与えました。もちろん、どの競技も「相手あってのこと」ですから、メダルにまで手が届く選手はごくわずかでしょうが、金メダルを取れた選手の満面の笑みも、また、惜しくもメダルを逃した選手の悔し涙も、われわれに感動を届けてくれました。

何故われわれは、場合によってはルールや採点方法もよく判らない競技の、実際には出会ったこともない選手の姿を見て感動することができるのでしょうか? それは、そのテレビの画面の中で躍動する若者たちが、オリンピックに出るために、人生のあらゆる楽しいことを犠牲にして、長年そのこと一途に打ち込んできた姿であることが容易に想像できるからであります。

われわれは、人に感動を与えることができる人間にならねばなりません。「人に感動を与えることができる人間」とは、民族や国籍や老若男女の違いを超えて、その人物を見ただけで、その人がこれまで積み重ねてきた苦労や努力が相手に伝わるような人になるということです。人類共栄会では、世界中の人々――特に、子供たち――が安心して暮らして行くことができる社会の創出を目指して努力しておりますので、皆様のいっそうのご支援、ご協力をお願いしたいと思います。


  AYC執行理事会 大阪で開催

真剣な表情で現下の問題について討議する執行理事たち
真剣な表情で現下の問題について討議する執行理事たち

1月23日、金光教泉尾教会でAYC(世界連邦運動アジア青年センター:三宅光雄会長)の執行理事会が開催され、アジア7カ国からそれぞれ執行理事が出席した。

AYCは、人類共栄会創設者によって28年前に南インドのマドラス(現チェンナイ)で設立された南アジア地域の各地で社会奉仕活動をするための団体で、その活動領域は、インド・スリランカ・バングラデシュ・ネパール・パキスタン・タイ・日本に及び、領域内で数千人の会員を抱えて、南アジア各地の貧困地域において、ストリートチルドレンの保護や児童労働の禁止、識字教育や職業訓練の実施等の活動を行っている。

執行理事会においては、各国支部の活動報告や今年度の活動計画等について討議された。三宅会長は、「AYCは全世界で大きく発展している世界連邦運動の中で、実際に社会活動を展開している数少ないユニークな団体である。世界に手本を示す意味でも、いっそうの精励を求める」と挨拶をした。



  IARF国際評議員会を開催

4月18日〜19日、国際自由宗教連盟(IARF)の国際評議員会が金光教泉尾教会で開催され、内外から役員・スタッフ合わせて約30名が参加者して、決算・予算・人事・規約改定・次期世界大会等について話し合われ、当会議の実施に当たって、人類共栄会の役員・会員が数多く協力した。

各案件が順次討議され、採択された
各案件が順次討議され、採択された

国際評議員会に先立つ4月17日、IARFの執行理事会が加盟団体のひとつである和宗総本山四天王寺において開催され、同寺の森田俊朗執事長が歓迎の挨拶を行い、翌日から金光教泉尾教会を会場に開催される国際評議員会で審議すべき内容を精査した。IARFは、国連経済社会理事会に総合諮問資格を有するNGOである。

 18・19の両日、IARFの意思決定機関である年次国際評議員会が、英・米・独・欄・印・比・イスラエルおよび国内から約30名を集めて金光教泉尾教会で開催され、IARFの第33代会長である三宅光雄人類共栄会会長が議長となって会議の進行をリードした。

昨年3月末に京都で開催された前年度の国際評議員会は、東日本大震災の発生後わずか2週間後という限界状況下で開催され、当時、国際社会では「日本全土が放射線被曝している」という風評が立つ中で来日した各国代表の評議員たちも緊張した面持ちで、IARFの運営以前に、IARFの最大の支援国である日本の加盟団体そのものの今後を見極める向きもあった。

今回の国際評議員会は、就任後すでに一年半が経過した三宅会長体制の下、相変わらず各国で問題は頻発するものの、日頃からEメイル等を用いて役員・事務局員間で頻繁に意見交換し、また、従来の事務局任せの運営とは異なり、多くの国際評議員が各地でそれぞれいろんなプログラムにも関わっている関係もあり、「予定調和的」な会合ではなく、具体的な問題の細部にまで突っ込んだ質疑がなされるなど、終始激しい議論が展開された。

国際評議員会では、ジェフ・ティーゲル財務担当理事からの会計報告をはじめ、現在、インドで実施されている「人権教育プログラム」やイスラエル人・パレスチナ人間の「信頼醸成プログラム」、あるいは、ジュネーブの国連欧州本部で検討されている人権に関する「UPR(普遍的定期的見直し)」等へのIARFの取り組みの評価が行われた。また、昨年、結成された6つの常設委員会が機能しているものとそうでないものがあるので4つに整理統合し直すことや、新しいSNS(ソーシャルネットワーキング)社会に適合させるため、現在再構築中の新ウエブサイトの機能の説明、さらには、2012年度の予算の承認と、2014年に開催が予定されている第34回世界大会の開催地選びの実務作業等が行われた。

今回参加した国際評議員会の皆さん
今回参加した国際評議員会の皆さん


  G8RLSワシントンで開催

G8RLS会議での討議の模様
G8RLS会議での討議の模様

5月17日、米国ワシントンDCのジョージタウン大学を会場に、今年度のG8RLS(宗教指導者サミット)が開催され、本会会長の名代で三宅善信理事が出席した。

今年度のG8RLSの会場を提供したジョージタウン大学「宗教・平和・世界センター」のトム・バンチョフ所長が歓迎の辞を述べ、合衆国国際開発庁「信仰に基づく共同体形成局」のマーク・ブリンクメラー局長とジョージタウン大学ウッドストック神学センターのトーマス・リーズ上級研究員および三宅善信G8RLS継続委員が、それぞれ基調講演を行った。

今回のG8RLS2012は、直前に米国政府が主要国首脳会議(G8サミット)の開催地を変更したことに伴う開催通知の遅れで、過去の会議経験者がほとんど参加せず、参加者は主に北米大陸の宗教者および政府・国際機関関係者中心になった。そこで、このサミットに唯一6年連続で参加している三宅理事が、宣言文作成および当該国政府への提出の手順等について指導的役割を果たした。



  カナダで世界連邦運動世界大会開催

7月9日から13日まで、カナダ・マニトバ州のウイニペグ大学を会場に、第26回WFM(世界連邦運動)世界大会が開催され、三宅光雄人類共栄会会長をはじめ、世界各国から世界連邦運動に携わる政治家やNGO関係者など約70名が参加して開催された。

日本における世界連邦運動の歴史は、尾崎行雄・湯川秀樹・賀川豊彦らが一世を風靡した終戦直後にまで遡るが、ここ四半世紀は、世界連邦推進日本協議会をはじめ、多くの関連団体に分かれてまったく別々に運動を展開しているのが現状である。

一方、ニューヨークに国際事務局を置くWFM本部は、国連経済社会理事会に諮問資格を有する千以上の国際NGOの意見を糾合して、戦争犯罪等の「人道に対する罪」を冒した独裁国家の現役指導者をも裁ける画期的な機能を有した国際刑事裁判所(ICC)をオランダのハーグに設置させることに成功して以来、国際的に大変注目を集めるNGOに成長したが、日本国内における世界連邦各運動体が、WFM本部と人事や政策的にほとんど乖離状態に陥っている現状がある。

第1副議長の受諾演説をする三宅光雄会長
第1副議長の受諾演説をする三宅光雄会長

今や、グローバル政策の提言機関として有給スタッフとインターン合わせて約50名もの事務局体制を敷くWFMには、世界各国の財団や研究機関から次々と資金提供の申し入れがあり、年間予算の95%以上を外部からの寄付金で賄っており、日本人に求められているのは、迅速な国際情勢の正確な認識と確固たる意思表明をすることである。

第26回世界大会に先立ち、7月9日午後、現評議員による最終の国際評議員会が開催され、2011年度国際評議員会の議事録承認、執行理事長の報告、評議員会議長の報告、次期役員指名委員会からの報告、規約委員会からの報告、正副各メンバー組織からの活動報告等が行われた。また、この日の夕方、歓迎レセプションが開催された。

翌10日朝、第26回世界大会が正式に開幕した。会長挨拶、事務総長報告、会計報告、活動報告等が行われた後、WFM会長選挙が行われ、ウイニペグ大学の総長でもあるロイド・アックスウオーシー卿が会長に再選された。続いて、執行理事会によって推薦された各活動部会のメンバーおよび部会長の人事が承認され、役員改選の準備(立候補者の紹介等)が行われた。

午後からは、@国際正義・法規約・人権部会、A平和・人間の安全保障・紛争予防部会、B国連改革・グローバル統治部会、C地球規模での環境と経済のコントロール部会の4部会に分かれて会合を行い、再度、集合して、国連「議会」総会に関する基調パネルを行った。

WFM世界大会で選出された国際評議員諸氏
WFM世界大会で選出された国際評議員諸氏

11日朝、次期国際評議員の最終候補者名の公布が行われた。続いて、ICC十周年についての基調パネルが行われ、候補者名簿を選考委員に委ねた。午後に開催された全体会議で、国際評議員をはじめとする53名の役員の選挙が行われた。夕方には、4つの活動部会がそれぞれ分科会を行った。

翌12日は、午前中、新たに選任された国際評議員による評議員会が開催され、評議員会議長、執行理事、財務委員長、運営委員長等を互選し、意思決定機関である評議員会の議長には、ジェームス・クリスティ博士に代わってフェルナンド・イグレシアス氏が選ばれた。続いて、これまで第2副議長であった三宅光雄AYC(世界連邦アジア青年センター)会長が第1副議長に、ピーター・ルッフ氏が第2副議長にそれぞれ選出された。任期は次期世界大会まで。さらには、いくつかの法定事項の決議と次回の評議員会の開催地の決定等を行い、新評議員会は閉会した。

午後からは、新執行理事会が開催され、市内の人権に関する施設見学や晩餐会を行い、翌13日午前中の公開フォーラムの開催をもって、第26回WFM世界大会関連行事がすべて終了した。



  第32回チャリティバザー

大勢の来場者で盛り上がるチャリティバザー会場
大勢の来場者で盛り上がるチャリティバザー会場

5月13日、金光教泉尾教会のホールを会場に、人類共栄会主催の第32回チャリティバザーが開催され、近隣住民など多くの来場者があった。『世界中の子供たちの笑顔のために』と銘打って毎年この時期に開催されるこのバザーによって、これまで、南アジアの各国で展開してきた孤児院や学校等が運営されてきた。

バザー会場は、友愛セール、餅つき・ちゃんこ鍋・焼きそば等の各種模擬店、エアバルーン等のゲームコーナーが盛況で、商品は三時間ほどでほとんど売り切れた。なお、この日の売り上げ1,617,551円は全額、人類共栄会を通じて救援事業に当てられる。



  会長 タンザニアで子どものためのフォーラムに参加

コビア博士と共に全体会議の共同議長を務める三宅光雄会長
コビア博士と共に全体会議の共同議長を務める三宅光雄会長

三宅光雄会長は、6月14日から23日までの日程で、インド洋に面した東アフリカのタンザニア最大の都市ダルエスサラームで開催された「GNRC子どものための第4回フォーラム」に出席し、共同議長を務めた。三宅会長は、22年前に「ありがとう基金」がこのGNRC(子どものための宗教者ネットワーク)を立ち上げたときから、この運動に協力している。

今回で第4回目となる「子どものためのフォーラム」は、アフリカで初めて開催されたが、世界64カ国から約350人もの国際機関関係者・宗教者・NGO関係者および子供の代表が一堂に会し、子供を取り巻く数々の問題について討議した。特に、今回は、開催地がアフリカであったことから、「貧困」問題が真正面から取り上げられ、数多くの啓発と実践行動が提案された。

16日の開会式に出席したタンザニア共和国のジャカヤ・キクウェテ大統領は、このフォーラムの参加者を前に「子供たちが貧困と闘えるようになるための支援を…」と呼びかけた。

三宅会長は、ケニア出身で前WCC総幹事のサミュエル・コビア博士と共に全体会議の共同議長を務め、人類共栄会の活動を通じて、南アジア各地で実践してきた数々の経験を活かして、「貧困」問題に対してどう取り組むべきかということについて、見事にリードした。

キクウェテ大統領と言葉を交わす三宅光雄会長
キクウェテ大統領と言葉を交わす三宅光雄会長

天然資源に恵まれたアフリカがいつまで経っても「低開発」状態なのは、半世紀以上前に収束した欧米の植民地政策云々というというよりは、アフリカ各国政府の「質の悪い統治」である面が強く、この意味で「アフリカ人自身の問題」でもあることが自覚された会議でもあった。



  チベット外相と

チベット外相とディスカッションする三宅善信理事
チベット外相とディスカッションする三宅善信理事

7月5日、大阪国際交流センターを会場に開催された、約1年前にチベット史上初の民主的選挙によって選出され、ダライ・ラマ法王からすべての政治的権限を委譲されたロブサン・センゲ内閣の閣僚であるディキ・チョヤン外相の講演会に、本会の三宅善信理事が招かれた。

チョヤン外相による中国のチベット自治区およびその周辺のチベット人が多く暮らしている地域で起きているチベット人に対する人権抑圧の現状について講演した後、三宅理事とチョヤン外相との間で、ディスカッションが行われた。



  会長 WFMとWCRP国際事務局訪問

三宅光雄会長は、4月10日から14日の日程でニューヨークを訪問し、共に国連の経済社会理事会で総合諮問資格を有するWFM(世界連邦運動)国際事務局と、WCRP(世界宗教者平和会議)国際事務局を相次いで訪ねた。

WFMは、例えば、安保理における常任理事国の拒否権や、仮に独裁者が自国民を大量に殺害しても「内政問題」として、それに介入することのできないなど、あくまで「主権国家」を基本単位とする現在の国連の運営システムを、人権や平和といったより普遍的な価値を基に運営されるように改正しようとする運動である。

WFMのペース専務理事と会談する三宅会長
WFMのペース専務理事と会談する三宅会長

三宅会長は、その評議員会の第二副議長として、W・ペース専務理事と会談し、7月にカナダで開催される第26回世界大会の準備のための意見交換を行った。

WCRPのベンドレイ事務総長と会談する三宅会長
WCRPのベンドレイ事務総長と会談する三宅会長

また、本会の創設者である故三宅歳雄師が1970年に設立したWCRPの国際事務局も訪れ、W・ベンドレイ事務総長と今秋、中東地域で開催される予定の第9回世界大会の準備状況等について話し合った。