三宅会長の名代として開会式で挨拶する善信理事
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7月19日から22日まで、オランダの地方都市ヌンスペート近郊の会議研修施設を会場に、IARF(国際自由宗教連盟)のEME(欧州中東地域会議)が開催され、欧州ならびに中東の12カ国・地域から約70名が参加し、『リベラルな宗教:立ち止まるのか、何かの役割を演じるのか、さらに前進するのか』をテーマに、当該地域におけるIARFが抱える今日的課題について話し合った。
19日の開会式では、EME議長のW・ダイクストラ女史が開会宣言を行い、地元オランダを代表してアト・イペンバーグ師が歓迎の挨拶を行った。続いて、直前にカナダで開催されたWFM(世界連邦運動)の第26回世界大会に「副理事長」として出席したため、今回のEME会議に参加できなかった三宅光雄IARF会長の名代としてこの会議に参加した三宅善信人類共栄会理事が、「東日本大震災の際に欧州から寄せられた義捐金に感謝すると共に、原発事故による不自由が日本社会に大きな変革をもたらせている。いかなるNGOにとっても資金と人材を集めることが欠かせないが、それが『できない』という人は正直ではない。その人はその努力を『したくない』という思いをごまかすために、いろいろな理由をつけて『できない』と言っているだけである。今回のEME会議を通じて、われわれは自己犠牲を払いつつ、自ら進んで何をなすべきかを探らねばならない」と檄を飛ばした。
20日は、A・マコール教授が『経済学的観点から見た宗教的少数派』という野心的なテーマの基調講演を行った。続いて、国際事務局員のR・パピーニ氏から2010年9月にインドで開催された第33回世界大会以後の進捗について報告され、その間に北アフリカや中東地域を大きく変えたSNSによる社会変革の機会を捉えて、IARFでもウェブサイトをはじめSNSを最大限利用して活動を広めてゆく旨の報告がなされた。夜には、国際役員や事務局や地域代表の間で、数多くの非公式会合が行われた。
会議研修センターの屋外での閉会式の模様
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21日は、「EMEの現状と課題」、「中東における出会いプログラム」、「欧州議会とIARFの関係」、「国連経済社会理事会の一員としてのIARF」等、多くのテーマについて分科会が催された。夕方にはEMEの意思決定機関である「総会」が持たれ、人事等が承認された。夕食後には「文化イベント」が行われた。
22日は、野外ホールで閉会セレモニーが行われた。次回のEME会議は2016年に英国で開催される予定。なお、EME会議に引き続き、4月に大阪で開催されたIARF国際評議員会で決議された二つの活動部会の内のひとつ「平和活動部会」の初めての会合が23日まで行われ、三宅善信氏はこの会合の委員にも選出された。