< 2013年度下期活動報告 >
  

会長ごあいさつ
会長WFMとWCRP本部を訪問
スリランカで
第9回AYC総会を開催
ジャヤワラデネ元大統領の想い出
米国のボーイスカウトと
AYCが交流会
第33回チャリティバザー
IARF国際評議員会を開催
人類共栄会総会開催案内
  2013年度上期活動報告



あなたも人類共栄会の会員に

世界各国に支援と救済の輪を広げる人類共栄会に、あなたも参加しませんか。年会費は、一般会員が1口3,000円、賛助会員が1口3万円です。会員のみなさんには、会費や寄付金が有効に利用されていることをご理解戴くために、年次報告書をお送りいたします。

集まったお金は世界各地の
救済・援助の費用として
役立てています。

たとえば・・・



あなたのご参加を
お待ちしております。
人類共栄会事務局まで
〒551-0001 
大阪市大正区三軒家西3-8-21

Tel.06-6551-0049
Fax.06-6553-7073
www.relnet.co.jp/jinrui


人類共栄会では、集まったお金は
世界各地の子どもたちの
救済・援助のための
費用として役立てています。

あなたのご理解とご協力を
お待ちしております。




  会長ごあいさつ

三宅光雄会長
三宅光雄会長

 皆さんの中には、「人類共栄会」という本会の名称だけを見て、自分たちの手には負えない、なんだか途方もなく大きな目標を掲げている団体だと思っておられる人はいませんか? 私たちNGO(非政府・非営利団体)の世界には、「シンク・グローバリー、アクト・ローカリー」という標語があります。「地球規模で考え、足元から行動せよ」という意味です。つまり、たとえどのような些細なことをする際にも、「そのことをなすことが、世界的にどのような意味があることなのか?」ということを常に考慮に入れて行動しなければならないということです。

 昨日は香港、今日はパリと、たとえ見た目は派手に世界中を飛び回っていたとしても、その目的が単なる観光やショッピングであれば、それは単に「アクト・グローバリー」なだけであって、決してその人の行動が全人類的視点あるいは地球的視点からもたらされたものではないことは明らかです。いや、むしろ、単なる自己満足の追求しか念頭にない、いわば「シンク・ローカリー」という、大変「利己的な思考回路」に基づいた行動に過ぎません。

 一方、たとえ自分自身は一度も海外に出かけた経験のない人でも、自分の家庭の水や電気の使い方、地産地消の食生活やゴミの出し方などといった日常生活のレベルで、環境問題やエネルギー問題を考慮に入れた生活をしている人がいるのなら、たとえ、その人の生活は「アクト・ローカリー」であったとしても、その人の視座は、まさに「シンク・グローバリー」そのものであります。

 私たち人類共栄会が目指していることは、会員すべてが「地球規模で考え、自分の足元から行動する」生活のあり方です。今後とも皆様のいっそうのご支援、ご協力をお願いしたいと思います。



  会長WFMとWCRP本部を訪問

WFM本部を訪問した三宅会長と事務局の青年スタッフたち
WFM本部を訪問した三宅会長と事務局の青年スタッフたち

 三宅光雄会長は、4月9日から14日の日程で、ニューヨークを訪れ、WFM(世界連邦運動)本部事務局とWCRP(世界宗教者平和会議)国際事務局を訪問し、それぞれの抱える問題について意見交換を行った。

 国際刑事裁判所との関係で、近年発展の著しいWFMの本部事務局には、専従の事務局員だけでなく、国際政治に関心を持つインターンが多数、常に実地研修に励んでおり、WFMの第1副理事長として長年の経験を有する三宅会長は定期的にニューヨークの本部事務局を訪れ、彼らを激励している。

 また、国連本部前のWCRP国際事務局では、1970年の第1回世界大会から参加している三宅会長は、W・ベンドレイ事務総長と、今秋ウイーンで開催されることが決まった第9回WCRP世界大会の準備状況について、意見交換をした。



  スリランカで第9回AYC総会を開催

開会式でスピーチをする三宅光雄会長
開会式でスピーチをする三宅光雄会長

 5月25・26両日、スリランカの古都キャンディのティランカホテルを会場に、『難儀な子供たちを助ける青年の責務』をテーマに、第9回AYC(世界連邦アジア青年センター)総会が開催され、スリランカ・インド・ネパール・バングラデシュ・パキスタン・タイ・インドネシア・カナダおよび日本の9カ国から約120名の青年が参加した。

開会式後の各国支部代表による記念撮影
開会式後の各国支部代表による記念撮影

5月25日に開催された開会式では、本会の三宅光雄会長がAYC会長として主催者挨拶を、スリランカ中部州のサラス・エカナヤッケ首相が歓迎の挨拶を行った。また、WFM(世界連邦運動)前理事長のジェームス・クリスティ博士(カナダ・ウイニペグ大学神学部長)が、「世界各地で多様な形で展開されている世界連邦運動の中で、南アジアを中心に数万人の実動部隊を有するAYCの活動が最も充実している」という趣旨の基調講演を行った。

 クリスティ博士の基調講演を受けて、今総会のテーマである『難儀な子供たちを助ける青年の責務』に基づいた5つの問題視すべき事例を挙げ、各国からの代表が自国における状況を報告すると共に、スリランカ最大の社会開発NGOであるサルボダヤ運動の創始者A・アリヤラトネ博士らも参加し、熱心に討議を行い、各支部毎に向こう3年間の活動方針を示した『キャンディ憲章』が採択され、三宅会長からティキリ・コッベカドワ中部州知事に手渡された。また、次期総会までを任期とする国際執行役員の改選も行われた。

 ホテルでの会議以外にも、総会参加者一行は、AYCスリランカ支部が支援しているシャラマラヤダーナヤ子供開発センターを訪問し、炎天下の中で、二時間半にもおよぶ「ペンキ塗り」の社会奉仕活動を実体験した。また、今回の総会開催日が、上座部仏教国では最大の祝日である「ウエサク祭(釈尊生誕会)」と重なったため、州首相や州知事らと共に、連夜、何万人もの人々に食事を無償で提供する「布施」活動に参加した。

 AYCは、青年による世界連邦運動のアジアにおける実働部隊として、本会創設者の三宅歳雄師が1984年にインドのマドラス(現チェンナイ)で発足させた国際NGOであり、三宅光雄会長は、創設当時から今日に至るまでAYCの活動をリードしてきた。特に、2004年末、南アジア各地で30万人に及ぶ未曾有の犠牲者を出したスマトラ島大地震によるインド洋大津波の際に、日頃から培われたAYCのネットワークによって各国で迅速な救援活動を実施したことを通じて、数万人の有償会員を誇る国際NGOに成長した。

『キャンディ憲章』を州知事に手渡す三宅会長
『キャンディ憲章』を州知事に手渡す三宅会長

【参加者の感想:吉村裕之さん】
 今回初めて、AYCの総会に参加させていただきました。長年、AYCを支援している人類共栄会の活動に協力させていただきましたが、実際に南アジアの青年たちが社会貢献活動をしている様子を見て、「私たちも一層頑張らなければ」と思いました。



  ジャヤワラデネ元大統領の想い出

ジャヤワラデネ元大統領と挨拶する三宅会長
ジャヤワラデネ元大統領と挨拶する三宅会長

 スリランカの初代大統領であるジュニウス・ジャヤワラデネ氏は、日本の戦後史にとってかけがえのない人物の一人である。1951年、日本一国を「諸悪の根元」とすることによって太平洋戦争(大東亜戦争)の幕引きをしようと目論む国々が多数派を構成する『サンフランシスコ講和会議』に、ジャヤワラデネ元大統領と挨拶する三宅会長ジャヤワラデネ氏はセイロン代表として出席したが、その際の会議演説で「日本の掲げた理想に独立を望むアジアの人々が共感を覚えたことを忘れないで欲しい」と述べ、また、「憎悪は憎悪によって止むことはなく、慈愛によって止む」という釈尊の言葉を引用して、「セイロンは日本に対する賠償請求を放棄する」旨の演説を行って各国の賛同を得、日本が国際社会に復帰できる道筋を作った、いわば日本の恩人である。

 そのジャヤワラデネ元大統領は、大統領職を退任した2年後の1991年4月、人類共栄会本部のある金光教泉尾教会を訪問。本会創設者の故三宅歳雄師と会談すると共に、その前々週に行われたジミー・カーター元米国大統領の演説に続いて、本会会員を前に記念講演を行ったことがある。



  米国のボーイスカウトとAYCが交流会

AYCジャパン主催の歓迎バーベキューで盛り上がる米国のスカウトたち
AYCジャパン主催の歓迎バーベキューで盛り上がる米国のスカウトたち

 7月25日から27日まで、米国のボーイスカウトSF第58団のスカウトとリーダー19名が人類共栄会本部のある金光教泉尾教会に滞在し、三宅光雄会長の講話を聞いたり、AYCジャパンの会員たちと交流会を持った。なお、当行事の実施に当たっては、食事やマイクロバスの世話などで、人類共栄会の役員・会員が数多く協力した。

 大阪の街が天神祭で賑わう7月25日夜、8月の第1週に、山口県で開催される日本ジャンボリーならびに岡山県で開催される金光教少年少女全国大会に参加し、続いて、富士登山を行うために来日したサンフランシスコ第58団の一行が、泉尾教会に到着した。

 26日朝、ボーイスカウトの青少年たちは長旅の疲れも見せず、三宅会長の歓迎を受けた。この日は、大阪市内各所を見学したが、当初の予定にあった市役所での橋下徹大阪市長との面会が、市長の問題発言によりSF側からキャンセルされたのは残念であったが、ダスキン本社や大阪城や道頓堀などを見学した。

 この日の夕方は、AYC(アジア青年センター)ジャパンの青年たちが主催した歓迎ガーデン・バーベキューが催され、スカウトたちはアメリカ式の歓迎スタイルに驚くと共に、2カ月前にスリランカで開催された第9回AYC総会の様子をはじめAYCの活動の紹介を受けたり、日米の若者たちがゲームなどで交流を深めた。

 こうして、27日の朝食後、次の目的地である京都へ向かうため、泉尾教会を後にしたが、滞在期間中、早朝から深夜に至るまで、人類共栄会幹部と数々の意見交換を行った。



  第33回チャリティバザー

好天に恵まれた境内には終日子供たちの歓声がこだました
好天に恵まれた境内には終日子供たちの歓声がこだました

 5月12日、新緑の眩しい金光教泉尾教会の境内および会堂ホールを会場に、人類共栄会主催の第33回チャリティバザーが開催され、近隣住民など多くの来場者があった。『世界中の子供たちの笑顔のために』と銘打って毎年この時期に開催されるこのバザーによって、これまで、南アジアの各国で展開してきた孤児院や学校等が運営されてきた。

 バザー会場は、友愛セール、餅つき・ちゃんこ鍋・焼きそば等の各種模擬店、エアバルーン等のゲームコーナーが盛況で、商品は三時間ほどでほとんど売り切れた。なお、この日の売り上げ1,624,685円は全額、人類共栄会を通じて救援事業に当てられた。

友愛セールで真剣な眼差しで品定めする来場者たち
友愛セールで真剣な眼差しで品定めする来場者たち



  IARF国際評議員会を開催

三宅会長が議長を務めて行われた国際評議員会
三宅会長が議長を務めて行われた国際評議員会

 4月17日から19日まで、IARF(国際自由宗教連盟)の執行理事会ならびに国際評議員会が和宗総本山四天王寺と金光教泉尾教会を会場に開催され、内外から役員・スタッフ合わせて約30名が参加して、決算・予算・人事・規約改定・次期世界大会開催地等について話し合われた。なお、当会議の実施に当たって、人類共栄会の役員・会員が数多く協力した。

 4月17日は、四天王寺本坊安養殿で執行理事会が開催され、前年度の議事録承認やJ・ティール財務担当理事からの財務報告、各種の制度変更の手続きなどが話し合われた。この会合には、この4月1日付で四天王寺の執事長に就任した瀧藤尊淳師も臨席して、挨拶を述べた。

 18・19の両日は、泉尾教会の国際会議場神徳館でIARFの意思決定機関である国際評議員会が開催された。開会に当たって、三宅光雄会長の歓迎挨拶に続き、マラソン大会でテロ事件が起きたばかりのボストンからの参加者が2名いることもあって、追悼の祈りが捧げられた。

 前回の議事録承認に続き、財務担当理事からの財務報告と、E・チェリー財務投資基金委員長から加盟団体からの会費や寄付金等の徴収方法についての提案が行われた。また、三輪隆裕将来検討委員長からアフリカ地域での勢力拡大について報告がなされ、中東バーレーンとアフリカのマラウイと欧州オーストリアの団体からの加盟申請が受理された。さらに、正副会長ならびに財務担当理事を含む国際評議員は、4年に1度開催される世界大会毎に改選されるので、その候補を決める指名委員会の構成について話し合われたが、より迅速な意思決定と組織維持経費の削減をはかるため、評議員の定員を現行の20名から11名に半減させる案(東ア・南ア・欧州中東・北米の4地域から各2名と青年と女性の代表各1名および世界大会時に代議員から1名の合計11名)が執行理事会から提案され、激しい議論の末に承認された。

 昼食休憩後は、2014年に開催が予定されている第34回IARF世界大会の開催候補地であるスイスと英国から、それぞれ開催候補地の状況や大会予算案のプレゼンテーションが行われ、ここに至るまで一年以上の紆余曲折があったので、発表者であるM・フローレス氏(スイス案)とR・ボーキー博士(英国案)に対して、評議員たちから数多くの質問が提起された。その後、IARFが行っている青年、中東、人権教育、国連、平和構築等の活動部会からそれぞれ担当者がこの一年間における活動報告を行った。

 2日目の評議員会は、昨夕話し合われた青年、中東、人権教育、国連、平和構築等の活動部会からの報告に基づいて、今後IARFの活動をどのように展開してゆくかについて方針が決められた。続いて、2013年度の予算編成に入ったが、長年、今年度の寄付金申告の合計額に基づき支出を立てるが、実際には日本を除くほとんどの国は約束通りの金額を拠出しないことと、最大の拠出国である日本が求める前年度の活動報告レポートが不十分という悪弊を絶つための根本的な方法である全員一律の「会費制」で組織管理費用は賄い、各プログラムについてはそれぞれ集まった金額に応じて実施するという日本の提案が激論を呼び、本国際評議員会が閉会後十日以内に執行理事会が「予算原案」を作成し、国際評議員が電子投票を行うこととなった。また、「会費制」を実現させるための「規約」の改正も行われた。

 昼食休憩後は、来年夏の世界大会両候補地から再度、プレゼンテーションが行われ、予算管理や大会実行委員会の構成などで激論が行われた後、「投票」が行われ、昨日までは「優勢」と見られたスイス案が破れ、2014年8月24日から27日までの4日間の予定で、英国第2の都市バーミンガムで第34回世界大会が開催されることが決定された。

会議終了後、出席者全員で平和に祈りを共にした
会議終了後、出席者全員で平和に祈りを共にした

 また、次期大会後に「任期」が始まる国際評議員候補を指名する指名委員会の人選が行われ、東アジア地域は西田多戈止一燈園当番が、南アジア地域はH・ダラー博士(インド)が、欧州中東はS・アロン博士(イスラエル)が、北米はD・ハンター博士(アメリカ)が、そして委員長にはJ・ティーゲル氏(英国)が就くことになった。

 最後に、アフリカのベニン、ガーナ、ケニヤ、トーゴ、ナイジェリアの5カ国から出されていた「ナショナル・チャプター(教団単位ではなく、個人の集まりによる国内支部)」設立願いの内、参加者人数が加盟基準に達したガーナとケニヤのナショナル・チャプターの設立が承認され、2日間におよぶ国際評議員会が終了した。



  人類共栄会総会開催案内

 8月15日正午より金光教泉尾教会にて人類共栄会総会開催
過去一年間の活動報告と財務報告が行われるとともに、 来年度の予算や活動計画等が審議されます。