熱心に討議する参加者
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10月13日、日韓宗教者協議会創立30周年記念総会が開催され、韓国宗教界の代表34名を含む約100名の宗教者が、『21世紀における宗教生態主義時代』をテーマに話し合いを行なった。
総会に先立ち、日韓宗教者協議会の創設者である故三宅歳雄師(人類共栄会創設者)の追慕式が行なわれた。
故三宅師は、戦後の日韓国交正常化からまだ年月も浅く、反日感情が強い韓国宗教界との交流の端緒を築いた。その動きが、日韓関係改善だけでなく、韓国宗教界内の融和につながり、韓国宗教協議会を生み出すことになった。
日韓宗教者協議会の日本側の中心的団体である大阪国際宗教同志会は50年以上にわたる活動の中で、朝鮮・韓国人のサハリン抑留問題や被爆問題、遺骨収集など、政治家が立ち入ることが難しい諸問題に積極的に関わり、その中で韓国側との理解・協調体制を作り上げてきた。このような活動の礎を築いた「恩人」ともいえる故三宅師の遺業に参加者一同は感謝の念を新たにし、総会の参加者全員が霊前で玉串を奉奠し、参加者を代表して、儒教の総本山、成均館の崔昌圭館長が追慕の言葉を奉じた。
追悼式典に続いて総会が開催された。日韓宗教者協議会会長の三宅龍雄人類共栄会会長(大阪国宗理事長)による歓迎の辞と、韓国宗教協議会の李載錫会長による答礼の辞が行われた。
シンポジウムでは、瀧藤尊教四天王寺第105世管長と韓国曹渓宗佛國寺住持の李性陀大宗師が、示唆に富んだ基調講演を行った。
その後、分科会・全体討議が行われ、『大阪宣言』と『決議』、『中東和平アピール』が採択され、日韓宗教者協議会総会は閉幕した。
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