■ WCRP 『宗教対話の課題と展望』講演会に参加
森孝一教授
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3月17日(土)、WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会青年部会(幹事長林丈嗣副弓矢八幡副教主)の第142回幹事会および講演会ならびに平成12年度総会が、泉尾教会で開催され、人類共栄会からは三宅龍雄会長、三宅光雄理事長ら幹部が参加した。
午前9時から、三宅光雄理事長や小堀光實比叡山延暦寺副執行ら歴代の青年部会幹事長OBと現執行部との間で、『青年部会の現状と今後の課題』をテーマに座談会が行われた。
OBと現執行部との間で行われた座談会
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昼食を挟んで午後1時半から4時までは、青年部会の一般会員も参加して、講演会が行われた。開会にあたって、林丈嗣幹事長が挨拶を行い、受け入れ団体を代表してWCRP日本委員会常務理事でもある三宅龍雄会長が歓迎の挨拶を行った。三宅会長は、この席で、「宗教間対話の実現は容易でないこと。それ故に、その不可能性にチャレンジしてゆくことが宗教者の使命である」と、長年にわたる諸宗教対話による世界平和実現に向けた人類共栄会の活動の実践を例に挙げ、宗教対話の本質論と困難さについて触れた挨拶を行った。
続いて、この日の講師である森孝一同志社大学神学部長から『宗教間対話の課題と展望』と題する記念講演が行われた。アメリカ教会史が専門分野の森教授は、「昨今のイスラム原理主義勢力のタリバンによるバーミヤン石窟仏教遺跡破壊を例に掲げ、これはイスラム教だけに限定された現象ではなく、アメリカのキリスト教会においても、原理主義勢力の台頭が著しく、世界の宗教界の現状は、WCRP参加者が期待している対話の促進よりも、対立構造の先鋭化へと向かっている。今後、宗教界で必要なことは、異なった宗教間の対話よりも、対話の必要性を認めようとしない同じ宗教内の原理主義者との対話である」と厳しい問題意識を提示した。
森孝一教授の講演を熱心に聞く青年たち
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宗教対話の促進による平和の達成を世界中の宗教者が望んでいると信じて疑ったことのなかった青年参加者たちにとって、今回の森教授による刺激的な講演は大いなるインパクトを与えたようで、引き続き行われた質疑応答の時間でも熱心に意見の交換が行われた。最後に、青年部会副幹事長の湯沢豊神社本庁国際課長の挨拶で講演会は終了した。
続いて、会場を移し、平成12年度総会を行い、活動報告・決算・予算等が承認された。