3月6日から8日、人類共栄会が財的貢献を行っているWCRP(世界宗教者平和会議)の国際役員会が東京で開催され、海外から数十名の代表と共に、WCRP国際委員長を務める三宅龍雄人類共栄会会長が参加した。 初日は、新宿のホテルにおいて、WCRP執行委員会が開催された。参加者は、A・ンジョヤ管理委員会議長(カメルーン)、K・アルテス同副議長(オランダ)以下、次期大会準備委員長姜元龍博士(韓国)、次期大会開催国代表K・アルシャリフ世界イスラム連盟事務総長(ヨルダン)、執行委員の庭野日鑛立正佼成会会長、同じくD・ローゼンユダヤ教AD連盟会長(イスラエル)、国際婦人部会代表N・ガンボンズバンダ女史 (ジンバブエ)、青年部会代表V・アラム博士(インド)、財務委員長S・エルメス氏、開催国代表管理委員の三宅龍雄師、それにW・ベンドレイ国際事務総長である。 来年11月に中東ヨルダンのアンマンで開催される予定のWCRPZ(第7回世界大会)の準備状況が、同準備委員長の姜元龍博士および開催国のアルシャリフ世界イスラム連盟事務総長からなされた。 次期大会は、いざこざの絶えない中東地域での開催であるだけに、29年の歴史を持つ世界の宗教者による平和を目指す団体であるWCRPの真価が問われる大会でもある。幸い、同国のハッサン皇太子が大会に全面的協力を約束してくださっていることは心強いかぎりである。 大会テーマは、「共生のためのグローバルな行動:次の千年期における諸宗教」と決定された。また、旧ユーゴのボスニアから、対立する3つの民族の宗教最高指導者として来日したカトリックのV・プルジッチ枢機卿、セルビア正教会のM・ニコライ総主教、イスラム教のM・セリッチ師の三師が、セルビア政府警察によるアルバニア系住民殺害事件に発展したセルビア共和国のコソボ自治州問題に対する緊急記者会見が開催された。 第2日は、杉並区の立正佼成会本部において、WCRP国際管理委員会が開催された。冒頭、WCRPから「IRC(ボスニア・ヘルツェゴビナ諸宗教評議会)」設立準備金として、5万ドルが贈呈された。また、1994年の第6回世界大会で設置が義務づけられた。「常設委員会」については、「開発」・「人権」・「子供」の3常設委員会体制での出発になり、三宅龍雄師は、「子供」問題常設委員会の共同委員長に就任することになった。 3日目は、UNDP(国連開発局)から数名のゲストを招き、アフリカにおける国連の活動の紹介や意見の交換が行われた。 さらには、国連の諸機関をはじめ、各種のNGO団体とどういう関係・協力体制を敷いてゆくかや、インターネット時代における国際事務局と各管理委員との間のコミュニケーションなどが審議された。
●用語解説 WCRPは、国連経済社会理事会に政策提言することのできるカテゴリーTの国連公認NGO(非政府機関)であり、世界の主な宗教が加盟している最大の宗教協力団体である。人類共栄会の創設者である三宅歳雄師は、庭野日敬立正佼成会開祖らと共に1970年にWCRPを創設し、1984年から1994年まで、WCRPの国際委員長ならびに財務委員長を務めた。