2012年6月4日

　国際宗教同志会声明

われわれ国際宗教同志会は、2012年6月4日に大阪府豊中市で開催された例会に当たり、現在シリアで起こっている問題について憂慮し、以下の内容を表明する。

シリア・アラブ共和国大統領
バッシャール・アル＝アサド閣下

　この18カ月間、北アフリカおよび中東のアラブ社会で起こってきた市民による民主化への叫びは、歴史上不可逆な潮流である。

　その変化に気づかずに、あるいは、そのことから目を反らしてきた多くの独裁者たちは皆、あっけない末路を遂げた。

　現在、貴国で起きている民主化を求める無辜の市民への武力弾圧に対して、国連をはじめ、国際社会の多くの国が憂慮の念を表明しているにもかかわらず、国軍による暴力行為が収まらないのは、最高司令官である貴殿の責任である。

　いやしくも、自国民に対して銃口を向けることなどあってはならないし、「自国民を保護する責任」を果たすことを放棄した指導者は、即刻、退任すべきである。

われわれ平和を愛する国際宗教同志会は、父君の跡を継いで大統領に就任するまでは、医師として、長年、人々の生命と健康を守ることに尽力されてきた貴殿が、大統領職に留まり続けることによって、貴国人民の生命をこれ以上損なうことのないように、名誉ある撤退を決断するものと信じる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　国際宗教同志会 会長
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 村山廣甫