2011年9月12日夜、イスラエル・パレスチナ訪問を終えた三宅善信代表は、ローマのフィウミチーノ国際空港に降り立った。安息日に遭遇したイスラエルとはうって変わって、飛行機を降りてわずか5分間で車上の人となった三宅代表は、全世界に12億人の信徒を擁する最大の宗教であるローマ・カトリック教会の総本山サン・ピエトロ大聖堂のすぐ近くに宿を取った。
教皇ベネディクト16世と手を取り合って言葉を交わす三宅善信代表 |
1977年、亡祖父(故三宅歳雄師)と共に時の教皇パウロ6世と謁見して以来、これまでに約二十回はバチカンを訪問した三宅代表であるが、たいていその時々の教皇との謁見やバチカン関係者の枢機卿や大司教たち、あるいは各修道会本部との会合が主たる目的であり、かのミケランジェロやラファエロの至宝を集めた有名なシスティーナ礼拝堂には一度も入場したことなく、また、サン・ピエトロ大聖堂自身、亡父(故三宅龍雄師)と共にヨハネ・パウロ2世と謁見した1990年以来、入堂したことがなかったが、バチカン訪問の同行者の中に「初ローマ」の者がおり、また、謁見日(14日)まで丸一日あるので、サン・ピエトロ大聖堂とシスティーナの礼拝堂を見学することになった。
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サン・ピエトロ大聖堂のドームの天辺の開口部が「クーポラ」(左)、
そこからローマ市街を見渡す三宅代表(右) |
国土の面積が700m四方にも満たない0.44kmと世界最小の独立国家であるバチカン市国であるが、サン・ピエトロ大聖堂とシスティーナの礼拝堂の複雑な廊下で内部を巡り歩くと両方を会わせると約10km
は歩いた計算になる。特に、トム・ハンクス主演の映画『天使と悪魔』(映画『ダビンチ・コード』の続編)にも登場した「クーポラ(Cupola)」と呼ばれるサン・ピエトロ大聖堂のドームの最上部まで登って、ローマの街を見晴らした。
9月14日の午前中、三宅善信代表は、謁見ホールにて教皇ベネディクト16世と5年ぶりに謁見した。15,000人以上いる列席者の中で二組だけが教皇に招かれて登壇し、ベネディクト16世としっかり手を取り合った三宅代表は、教皇に対して、東日本大震災の被災者に対して、バチカンから寄せられた物心両面の支援に感謝すると共に、「9.11事件」の十周年に当たって、世界平和のためにはより一層の諸宗教間対話が必要であることを述べた。
世界中から集まった巡礼団で満堂になった謁見ホール
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その後、教皇庁諸宗教対話評議会を訪れ、ピエル・チェラータ局長(副大臣に相当)やアンドリュー・ヴィサンヌ次長(政務官に相当)らと、昨年末以来、北アフリカや中東地域を揺るがしている「ジャスミン革命後」等について、意見交換を行った。