比叡山宗教サミット25周年

8/3〜4

  2012年8月3・4両日、京都洛北宝ヶ池の国立京都国際会館と比叡山頂の延暦寺根本中堂前広場を会場に、比叡山宗教サミット25周年記念「世界宗教者平和の祈りの集い」が、内外から千名余の宗教者を集めて開催された。

開会式でスピーチを行う三宅善信代表
サウジアラビア宗教大臣のメッセージを代読する
同国宗教省大臣顧問のアブドル・アルヒーダン博士

  1986年10月、時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世の呼びかけにより実現した「アッシジ世界平和祈りの集会」の精神を受けて、翌1987年8月、山田恵諦天台座主(当時)の提唱で第1回の比叡山宗教サミットが開催された。爾来、年を重ねて昨年10月「アッシジ世界平和祈りの集会25周年記念行事」がイタリアで開催されたのと同様、今夏、「比叡山宗教サミット25周年記念行事」として開催された。

旧知のアルヒーダン博士と意見を交換する三宅善信代表
旧知のアルヒーダン博士と意見を交換する三宅善信代表

  8月3日、国立京都国際会館で開催された今回の比叡山宗教サミット25周年記念行事は、世界仏教徒連盟会長(代読)やローマ教皇(代読)やサウジアラビア宗教大臣(代読)らがそれぞれメッセージを寄せた「式典」に引き続き、昨年3月11日、未曾有の被害を出した東日本大震災を受けて、『自然災害の猛威と宗教者の役割――3.11大震災と原発事故への反省と実践――』と題して、哲学者の梅原猛氏が基調講演を行い、各国の宗教指導者がそれぞれの教義に基づいて、自然観や救済観について議論を交えた。なお、アサド独裁政権に対する国民の反発から内戦状態になっているシリア正教会のアレッポ大主教のマール・グレゴリオス・イブラヒム師から「緊急声明」が発表された。

シリア正教会のイブラヒム大主教と三宅善信代表は、昨年もボルドーのG8宗教指導者サミットやアッシジの祈りで同席している
シリア正教会のイブラヒム大主教と三宅善信代表は、
昨年もボルドーのG8宗教指導者サミットやアッシジの祈りで同席している

  同日の晩には、国際会館に隣接するグランドプリンスホテル京都を会場に歓迎レセプションが開催された。また、翌4日の午前中にも、国際会館を会場に『原発事故が提起したエネルギー問題と宗教者の立場』をテーマにフォーラムが開催された。

内外の宗教指導者を代表して、神習教教主の芳村正徳日本宗教連盟理事長が『比叡山メッセージ2012』を発表した
内外の宗教指導者を代表して、
神習教教主の芳村正徳日本宗教連盟理事長が
『比叡山メッセージ2012』を発表した

  4日の午後には、会場を滋賀県大津市の比叡山頂の延暦寺根本中堂前広場に移し、特設ステージ上での少年少女たちによる献花に続いて、内外の宗教代表者が登壇して「平和の祈り」が行われ、全山に「平和の鐘」の音が響き渡たり、『比叡山メッセージ2012』が発表された。なお、三宅善信代表は、第1回比叡山宗教サミット以来、日本にいる限りほぼ毎年、この行事に列席している。




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