2012年10月28日から30日まで、南アフリカのヨハネスブルグで、全アフリカ大陸から百数十名を集めて、第4回IFAPA(アフリカにおける平和のために行動する諸宗教)サミットが開催された。
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IFAPAサミット全体会議の様子 |
十年前に創設されたIFAPAは、アフリカの民族宗教・バハイ教・仏教・キリスト教・ヒンズー教・イスラム教・ユダヤ教の七つの宗教からなる諸宗教対話団体であるが、何よりの特徴は「行動」を志向していることである。
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アフリカの7つの宗教の代表と共に祈りを行う三宅善信代表 |
今回のテーマは『アフリカのおける自由で、公正な民主的選挙』をいかに実のあるものにするかというものであり、いわゆる「アラブの春」という社会変革で、長年におよぶ独裁体制に終止符を打った北アフリカ諸国から、内戦の続く中央アフリカ諸国、制度的には欧米並みの民主主義体制が確立されているにもかかわらず、多くの社会的問題を抱える南アフリカのような国々の間で、いかに民主主義を確立してゆくかが問われている。
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アフリカ民族宗教ブドゥンの法王であるダグボ・ウノン2世夫妻と
食卓を共にする三宅善信代表 |
この会議には、宗教指導者だけでなく、議員や大使や開発関係の国際機関の代表も参加して、形式を整えることに汲々としている日本の諸宗教会議では考えられないくらい、具体的かつ積極的なディスカッションが二日半にわたって戦わされた。
最終日には、南アフリカ共和国のズマ大統領の名代で、協調的統治と伝統業務担当のリチャード・アロイ大臣も臨席した今回のIFAPAサミットには、アフリカ民族宗教ブドゥン(ブードー教)の法王であるダグボ・ウノン2世陛下もフル日程で出席され、数の上で優位なキリスト教徒やイスラム教徒を中心に展開されるディスカッションに大いに問題提起をするなど、民族的・言語的・歴史的・宗教的背景の異なる50カ国以上の代表が議論を展開した。
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協調的統治と伝統業務担当のリチャード・アロイ大臣と
言葉を交わす三宅善信代表 |
日本からは、途上国における社会開発事業に造詣の深いハンダ・ファウンデーションの半田晴久代表ならびに、レルネットの三宅善信代表の2名が参加し、アフリカの問題についても大いに持論を展開した。