サウジアラビアのアブドラ・ビン=アブドゥルアジズ国王の肝いりによって創設されたKAICIID(アブドラ国王国際諸宗教・諸文化対話センター)のサウジとスペインに続く三カ所目のセンターがウイーンに開設されたことを記念して、11月26日、世界各国からイスラム教・キリスト教・ユダヤ教を中心に約200名の宗教者と社会活動家が招待されて、ウイーン市内のヒルトンホテルで開催され、三宅善信代表が参加した。
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KAICIIDの分科会に参加する三宅善信代表 |
この日のワークショップは、最初に「紛争管理」と「文化的プログラム」、続いて「青年」と「宗教教育」というセッションに分かれて、世界の各地で活躍する約20のNGOがその活動に関するプレゼンテーションを行い、参加者との間で熱心な質疑応答を行われた。三宅代表は「紛争管理」に関するセッションで、宗教的・民族的マイノリティの人権擁護について積極的に発言した。
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ホフブルグ宮殿で開催されたKAICIID開所式典の様子 |
夕方には、神聖ローマ皇帝として長年、欧州に君臨したハプスブルグ家が650年間にわたって居城としたホフブルグ宮殿に会場を移し、パン・ギムン国連事務総長やサウジの外相ファイサル殿下らをはじめ約800人の招待客を集めて、KAICIIDウイーンセンターの開所式典が行われ、サウジ国王、スペイン国王、オーストリア大統領らがビデオメッセージを寄せ、晩餐会が行われた。
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シリア正教会のマル・イブラヒム大主教と意見交換をする三宅善信代表 |
三宅代表は、この会場において、現在、「ガザ地区」で一般市民に多くの犠牲者が出ているイスラエル・パレスチナ紛争について、イスラエルのデビッド・ローゼン首席ラビと意見交換をし、また、アサド大統領と反政府勢力との間で内戦状態になっているシリアのマル・イブラヒム大主教とも意見交換を行い、日本宗教界の貢献の可能性について探った。