■ 宗教界の動き ■


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4月前半の宗教界の動き (0004F)
各宗派の内局ばかりか小渕内閣まで急遽交代しました。

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☆全日仏 新体制スタート
4月1日、(財)全日本仏教会(北條成之理事長)の新事務総長(任期2年)に曹洞宗の西村輝成氏が着任し、新体制がスタートした。


☆四天王寺 新管長就任
和宗総本山四天王寺(塚原亮應執事長)では、第107世森田禅朗管長の任期満了に伴い、吉田英哲副管長を4月1日から任期3年間の第108世管長に選出した。


☆今宮戎神社 新宮司就任
4月1日、「十日えびす」で有名な大阪市の今宮戎神社では、神社本庁の辞令により、津江孝夫宮司が勇退し、長男で同神社禰宜の津江明宏氏が新宮司に就任することになった。


☆臨済宗永源寺派 新内局発足
4月1日、臨済宗永源寺派(篠原大雄管長)では、先月新宗務総長(任期4年)に選出された田中宗全氏が就任し、人事を一新した新内局が発足した。


☆黄檗宗 ホームページを開設
4月1日から、黄檗宗大本山萬福寺のホームページが開設された。同寺の歴史や年間行事予定をはじめ、境内伽藍や所蔵文化財の説明。http://www.obakusan.or.jp


☆西国三十三所札所会スタンプラリー
4月1日から、西国三十三所札所会(前田孝道会長:二番、救世観音宗紀三井寺貫首)はJR西日本とのタイアップで、鉄道を利用してスタンプラリーで札所を巡礼し、各札所の住職が揮毫した散華や抽選で記念品がもらえるキャンペーンを開始した。


☆教祖大祭に「御神幸」お道づれ約千人の行列
4月1・2の両日、黒住教(黒住宗晴教主)は教祖大祭に併せて「御神幸」を執り行なった。「御鳳輦」を中心に装束や狩衣などをまとったお道づれによって約1キロの大行列。沿道から約12万人の市民が奉拝した。


☆東本願寺「春の法要」
4月1~4日、真宗大谷派本山東本願寺で恒例の「春の法要」が勤められ、非戦平和のメッセージを伝えるため、これまで文語体交じりだった「表白」が全文口語体に改められて奏上された。


☆日蓮宗 新内局発足
4月3日、日蓮宗では3月の宗会で選出された渡辺清明新宗務総長が正式に就任し、新副総長の加賀美泰全師(正法クラブ)、新綜合企画部長の篠原智高師(同心会)らと新内局を発足させた。


☆聖エジディオ共同体 天台宗訪問
4月3日、聖エジディオ共同体(カトリックの在家集団。本部:ローマ)の代表が天台宗宗務庁を訪問し、来秋、ポルトガルのリスボンで開催される「世界宗教者平和の祈り」への天台宗の参加を要請した。


☆清水寺秘仏本尊の開帳で「慶讃法要」
4月3日、北法相宗大本山清水寺(森清範貫主)では33年に1度の秘仏本尊の開帳を祝って「慶讃法要」が「全国清水寺ネットワーク」(代表幹事:森清水寺貫主。「清水(きよみず)」が寺号の全国の超宗派寺院組織)によって執り行われた。


☆京都府神社会館が竣工
4月3日、京都府神社庁(室田襄庁長)が平成6年秋の平安京遷都1200年奉祝記念式典を期して計画し、進めてきた「京都府神社会館」の竣工祭が斎行された。式典では、今宮神社の石孝彦宮司などに感謝状が贈られた。


☆真言宗豊山派 創設100周年記念法要
4月3日、真言宗豊山派(濱野堅照管長)が創設されて100周年にあたり、総本山長谷寺において「豊山派創設100周年記念法要」ならびに「専誉僧正400年御遠忌・頼瑜僧正700年御遠忌成満祈願法要」が執り行なわれた。


☆つくば市に「恵光寺・恵光文化センター」
4月4日、(財)仏教伝道協会(沼田智秀会長)が計画していた茨城県つくば市の「つくば恵光寺・恵光文化センター」の起工式が行なわれた。21世紀のモデル寺院を目指し、宗教法人とはせず財団の機関として超宗派の伝道活動を展開する。


☆妙心寺697世歴住 開堂式
4月4日、妙心寺第697世指月庵野々村玄龍平林僧堂師家の歴住開堂式が、京都の臨済宗妙心寺派大本山妙心寺で挙行された。歴住開堂式には松山寛惠妙心寺派管長など大方尊宿約350人、在家約350人が参列した。


☆「小渕さんの病気治します」と群馬事務所に霊感商法殺到
 病気が治る水や呪文まで。全国から激励の電話が掛かっている小渕恵三前首相の地元・群馬県中之条町の後援会事務所に、霊感商法まがいの勧誘電話が相次いで秘書を悩ませている。
 地元秘書らによると、最初に怪しげな電話があったのは5日午前。山形県在住と名乗る男性から「私が呪文を唱え、お札に書けば病気が良くなる」と言ってきた。値段は2万円。男性は「届けたい」と執拗に売り込んだという。
 また、同日午後には「このたびは大変でした」と千葉県の女性が「特効の水」をPR。口に入れるか頭に塗ればすぐに病気が治るという触れ込みで、値段は3万円。販売本部の連絡先を告げて電話を切ったが、秘書らが放置していたら、「どうして電話をしないのか」と今度は抗議の電話をよこしたという。
 このほか、「横になれば病気が治る」というベッドの売り込みや、秘書がまったく理解できない(公言できないような)治療法の勧誘話などが飛び込んでおり、連日約10本ほどになるという。支援者らの電話対応に追われる秘書は「人の弱みに付け込んでお金をもうけようなんて」と困惑している。


☆全日本仏教尼僧法団 結成50周年記念大会
4月5日、(財)全日本仏教尼僧法団(北川教全理事長)は結成50周年記念大会を開催し、1月に逝去した一條智光総裁の追悼法要を営んだ。


☆森新首相に総長が祝電
4月5日、大谷派木越樹宗務総長は、新首相に就いた森喜朗氏に祝電を送った。石川県出身の森新首相は、大谷派の門徒。


☆吉本興業「お寺部」の花まつり
4月6日、吉本興業で今年1月に発足した「TERA SANプロジェクト」は大阪市北区のうめだ花月シアターで各宗の僧侶やタレントによる釈尊降誕会「花まつりイブ・イブ」を開催した。


☆バチカンから「花まつり」へメッセージ
バチカン諸宗教対話評議会長官のフランシス・アリンゼ枢機卿が、釈尊降誕会(花まつり)にメッセージを寄せた。全世界の仏教徒に対してキリスト教徒や他の宗教の信者との対話を呼びかける内容で、バチカンがこのようなメッセージを発することは異例。


☆京都市長が初の参加
4月8日、花まつり恒例の京都仏教会「おしゃかさまをたたえる夕べ」が、中京区の全日空ホテルで開催された。また、桝本頼兼京都市長が市長としては初めて同仏教会の花まつり行事に出席し、市と仏教界の関係改善をうかがわせた。


☆林前法主の遺徳仰ぐ
4月10日、浄土宗大本山智恩寺(大野忍敬法主)では、林霊法前法主の追悼法要が営まれた。異宗役職者や有縁の一宗僧侶約400人が参列し、大阪・一心寺の高口恭行貫主が「林大僧正を偲ぶ」と題して講演した。


☆不受不施派が再興会式
4月10〜12日、日蓮宗不受不施派(釈日成法主・小林日行宗務長)は、岡山県御津郡御津町の祖山・妙覚寺で、再興会式を厳修した。今年は同派が派名を再興して125年目にあたる。再興会の後、龍華入道(在家得度者)会(河本昭吾会長)が総会を開いた。


☆本願寺派 覚如650遠忌
4月11日から14日まで4日間にわたり、浄土真宗本願寺派(蓮清典総長)は、本願寺第三代門主の覚如宗主の650回忌法要を、本山本願寺の総御堂で厳修した。併せて転輪蔵の経蔵が初めて一般公開された。


☆ダライ・ラマ14世 来日
4月13日から、チベット仏教界の最高指導者ダライ・ラマ14世法王が来日し、各地で講演会を行なっている。招聘団体である京都精華大学を始め、講演を予定していた各団体や日本政府に対し、中国政府は強く抗議を続け、中止に追い込まれた講演もあった。これまでの伝統仏教教団の企画によるダライ・ラマ14世の招聘は、中国政府の影響によって実現できずに終ってきた。山折哲雄氏らによるダライ・ラマ14世への長時間インタビューはNHKも放映し、大きな話題を呼んだ。


☆有珠山救援活動開始
有珠山の火山活動に対し、曹洞宗、日蓮宗、真如苑などはそれぞれ、災害対策本部等を設置、募金活動など救援活動を開始している。


☆天台宗 有珠山災害に50万円
4月13日、天台宗の「一隅を照らす運動」総本部(獅子王圓泰本部長)は北海道・有珠山の火山災害に対し、義援金50万円を北海道新聞社(本社・札幌市)に寄託した。


☆信教の自由を目指して関西の宗教者が連帯
4月14日、「改正」宗教法人法の再改正を目指す「国家と宗教のあり方を問う関西宗教者の会」が京都市の日本基督教団洛陽教会(府上征三牧師)で発会式を兼ねたシンポジウムを開催した。約150人の超宗派宗教者が出席。書類提出義務化の違憲性など指摘した討論内容を踏まえ、文化庁へ要請文を提出するなどを決めた。政治と宗教のあるべき関係を学び、その観点から宗教界を取り巻く諸問題を検討、現実の活動に結びつく形で宗教界に提言してゆくのが同会の狙い。


☆醍醐寺で神変大菩薩の1300年遠忌記念事業
4月14・15日、真言宗醍醐派総本山醍醐寺で、日本修験道の祖とされる神変大菩薩(役行者=えんのぎょうじゃ)の1300年遠忌記念事業として、奉告法要や柴燈大護摩などを厳修された。


☆西本願寺 ボランティアを募集
真宗本願寺派の北海道教区では、有珠山噴火災害の対応にあたり、ボランティア活動への協力者を登録制で募集している。災害義援金受入口座は(名称「西本願寺 有珠山災害義援金」・口座番号「02750-5-57705」)。


☆中国基督教協議会会長、迫害を否定
米国国務省は国連人権委員会に対し、中国政府による宗教迫害を非難するよう求めているが、中国基督教協議会会長、韓文藻(ハン・ウエンザオ)氏は米国を訪れ、現地の宗教指導者と会談して、中国政府によるキリスト者迫害を否定した。


☆オスロ市でイスラム教・無神論者の拡声器仕様認める
国民の90%がルーテル教会員であるノルウェーのオスロ市議会はこのほど、「世界イスラム伝道団」と無神論者グループの「ノルウェー異教協会」に対し、音量などは制限されるものの、拡声器を使って祈りやメッセージを流すことを認める決定を下した。大半の国民は今回の法改正に好意的。


☆エアロビクスミサ、ネットに登場
元体育教師の神父が歌うポップスがブラジルで大ヒットしている。また、エアロビクスにのったミサもネットで見られる。http://www.padremarcelorossionline.com.br


☆ニュージーランドのカトリック教会で未婚の母支援
ニュージーランドのカトリック教会で妊娠中絶をあきらめ、胎児を守る女性に資金援助を行なっている。他にも多くの教区で未婚の母に対する支援が行われている。


☆台湾長老教会 台湾の主権を主張
台湾では3月の総統選挙の結果を受けて、台湾長老教会(PCT)のJ・K・ロウ総幹事は、世界のクリスチャンに向けて、台湾の主権を認めるように声明を発した。


☆米国内に「ネオパガン」20万団体
南フロリダ大学のD・ヨルゲンソン、S・ラッセル両教授の研究によると、アメリカ国内に「ネオパガン(新異教)」と呼ばれる団体が20万団体以上あることがわかった。「ネオパガン」はエコロジーやオカルトなどの思考をブレンドして、極度に閉鎖性が高いのが特徴。


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