■ 宗教界の動き ■

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10月後半の宗教界の動き (0010S)
各宗派の宗議会が盛り上がりました。

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☆臓器移植法反対署名87万名
10月16日、大本(出口聖子教主)の奥田宗弘本部長は、「臓器移植法」施行後3年を経ての見直しを前に、脳死・臓器移植に反対する45万6900人分の署名を厚生省へ提出した。今回2度目。署名総数は約87万人を上回っている。


☆参議院非拘束名簿式の撤回求め与党に申入書
10月16日、日本宗教者平和協議会(鈴木徹衆理事長)は、「非拘束名簿式の強行採決に強く抗議し、その撤回を求める申し入れ書」を自民・公明・保守の与党三党に提出した。


☆日本山妙法寺が平和行脚300キロ
10月16日から31日まで、日本山妙法寺では沖縄本島北端の辺戸岬から南端の摩文仁まで沖縄平和祈念行脚を実施した。のべ300キロの道のりを約半月で、沖縄戦慰霊と基地撤去を祈り歩いた。


*高幡山金剛寺が三宅島に義援金送る
10月16日、東京・日野市の別格本山高幡山金剛寺(川澄祐勝貫主)では、秋の大祭で、僧侶や参拝者らから寄せられた浄財約62万円を「伊豆諸島噴火地震救援募金」に送った。


☆天台宗寛永寺・輪王寺門跡 晋山式
10月19日、天台宗東叡山寛永寺(東京都台東区)では、神田秀順氏が4月に輪王寺門跡第31世門主並びに寛永寺貫首就任したことに伴い、晋山式が営まれた。各教団代表者・関係者ら180名が参加した。


☆「北山問題」2億円の債務保証「返済義務なし」
10月19日、浄土真宗本願寺派(蓮清典総長)の定期宗会が幕を開けた。元輪番が行った門主認許のない2億円の債務保証は「成立せず」とし、大和銀行が起こした債務履行を求める裁判で争う姿勢を示した。


*ローマ教皇にも定年制を
10月19日、次期ローマ教皇の有力候補のひとりベルギーのゴットフリート・ダンネールス枢機卿が、健康状態に不安のある現教皇ヨハネ・パウロ2世に関連して「教皇にも定年が必要」と発言した。教皇は終身務めるのが通例で、自らの意志で退位したのはわずか4人。過去700年以上例がない。


☆平和実現へNGOの役割大
10月20〜22日、9月の国連ミレニアムサミットで採択された『ミレニアム宣言』に関して、「国連ミレニアム宣言:市民の反応」と題した国際会議が、ニューヨークの国連本部などを会場に開催された。世界105カ国から約500人が参加。NGOの役割や国連との関係を話し合った。


*五重塔の修復落慶法要
10月21日から3日間、奈良県宇陀郡の真言宗室生寺派大本山室生寺では、国宝・五重塔の修復落慶法要が営まれた。導師は網代智等管長。台風で損壊した五重塔の修復には約1年10カ月かかった。


☆東大寺 新藤別当が晋山
10月21日、華厳宗総本山東大寺(奈良県奈良市)では、第206世別当に新藤晋海氏が就任し、「東大寺住職晋山伝燈奉告法要」が営まれた。関係者ら約650人が参列した。


*式年遷宮の上遷宮祭
10月22日、勇ましい"祇園山笠"で知られる福岡市博多区の櫛田神社(阿部憲之介宮司)は、第48回式年遷宮の上遷宮大祭を迎えた。神賑行事も、奉納相撲や柔道大会が執行された。


*青蓮院 香淳皇后を追悼
10月22日、天台宗では、6月に逝去した香淳皇后の実弟である東伏見慈洽氏が門主を務める天台宗の青蓮院門跡(京都市東山区)で皇后の追悼法要がしめやかに営まれた。関係者ら260人が参列。在りし日の姿を偲んだ。


*寺子屋復活目指してセミナー
10月23、24日の両日、大阪市天王寺区の浄土宗應典院(秋田光彦住職)では、寺子屋NPOセミナーが開催された。講師は吉田敦彦府立大阪女子大学助教授ら。


*浄土宗平和推進協10年で千鳥ケ淵法要営む
10月24日、浄土宗平和推進協議会(長島善雄理事長)では、同協議会設立10周年を記念する「千鳥ケ淵戦没者追悼法要 平和誓願の集い」を東京・千代田区の国立千鳥ケ淵戦没者墓苑で営んだ。今回は同協議会設立10周年にあたる。


☆天台宗決算議会 厚生制度停止
10月24日、天台宗(藤光賢宗務総長)は、第96回宗議会で、藤宗務総長が、宗内教師・寺族のための厚生制度を委託していた千代田生命が事実上倒産したことを受け、同制度の停止を報告した。


☆開宗1200年準備事務局設置へ
10月24日、開会した第96回天台宗宗議会(西郊良光議長)は4日間の審議を終えた。決算・予算・宗規関係議案など全21案件をほぼ原案通り可決・承認した。


☆最終日も波乱
10月26日、浄土真宗本願寺派(蓮清典総長)では、「北山問題」で初日から空転した定宗が幕を閉じたが、最終日、閉会時間が大幅に遅れる一波乱があった。海外開教区で、浄土真宗と教学的にはなんの関係もない「座禅」を採り入れている開教区に対して、総局の真意を問う質問が出たため。


*本願寺派 第2次蓮総局が発足
10月27日、浄土真宗本願寺派の蓮清典総長は総局改造を実施した。新たに4人を任命、総務5人体制で第2次蓮総局が発足した。


☆道元禅師生誕800年 北米で檀信徒大会
10月28日、曹洞宗(大竹明彦宗務総長)は、米国ネバダ州のラスベガスで道元禅師生誕800年慶讃ハワイ・南・北アメリカ開教区壇信徒大会を開催、約200名が参加した。


☆浄土宗 差別戒名法要営む
10月28日、浄土宗(水谷幸正宗務総長)は、「平成12年度浄土宗差別戒名物故者追善法要」を福岡県久留米市の大本山善導寺で営んだ。宗祖法然上人の「万民平等救済」の教えに立ち戻り、宗内の差別事象への取り組みを表明した。


*三宮義信氏死去
10月29日、浄土真宗本願寺派元総長公室長、前中央仏教学院長、滋賀県大津市正源寺前住職の三宮義信氏が呼吸不全のため、自坊・正源寺で死去。69歳。葬儀は11月1日、同寺で営まれた。


*日蓮宗東京都東部電話相談室開設15周年

10月30日、日蓮宗東京東部電話相談室(岡崎英雄相談室主任)が開設15周年を迎えたことを記念し、相談員や関係者ら約70名が集い祝賀会が催された。昭和60年に設置された同相談室は、管区の僧侶がボランティアで担当している。


☆宗平協 平和会議開催
10月30、31日の両日、日本宗教者平和協議会(鈴木徹衆理事長)は、名古屋市で「2000年日本宗教者平和会議」を開催した。戦後日本の宗教者平和運動を振り返り、学び、語り合った。


*大河ドラマは『人間日蓮』がモデル
来年1月7日から放送されるNHK大河ドラマ『北条時宗』の随所に日蓮聖人が登場する。このドラマにおける日蓮聖人(俳優の奥田瑛二氏が演じる)のモデルなったのが、日蓮宗本佛寺(東京都杉並区・石川教張住職)の著書『人間日蓮』。同著の売り上げは既に6万部を超えている。


*熱田神宮 新たに祈祷殿を造営
名古屋市熱田区の熱田神宮(小串和夫宮司)は、新しく、車祓いの祈祷殿を造営する。近年、車の安全祈願者が増加したため。来年10月には竣工の予定。


*パリ・コレ フラワーデザイナー 禅寺実りの秋
大徳寺派塔頭の瑞峯院(前田昌道住職)に、このほどフランス人フラワーデザイナーのクリスチャン・トルチュ氏が訪れ、本堂や庭園を飾り付けた。同氏はパリコレクションのフラワーを担当するほどの実力の持ち主。NHKの企画で実現したもの。


*天理教 「教会らしい教会」目指して
天理教(中山善嗣真柱)では、来年4月から9月まで、全教の教会長を対象に、親里(奈良県天理市)で開催される「教会長おやさと講習会」の実施要項がこのほど発表された。同講習会について飯降政彦表統領は、「教会らしい教会を目指して、お互い勇み心を」と表明した。


*嵯峨芸大 来春開学
真言宗大本山大覚寺が運営する京都嵯峨芸術大学がいよいよ来春開学する。嵯峨美術短期大学の伝統を受け継ぎ、芸術学部のみの4年制単科大学。問い合わせ及び資料の請求は、嵯峨美術短期大学入試課 Tel:075-864-7878まで。


☆隣山大法会で柴燈護摩
天台寺門宗総本山園城寺(滋賀県大津市)の福家俊明長吏ら同宗の教師、行者ら60人は、天台真盛宗総本山西教寺(山本孝圓管長)が営む、不断念仏相続十八萬日大法会で、柴燈護摩を行なった。


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