■ 宗教界の動き ■

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10月後半の宗教界の動き (0110S)

同時多発テロ後、アフガニスタンやパレスチナで軍事衝突が激化しました。

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☆智山派 智積院再興400年を慶讃
10月16〜20日の5日間、真言宗智山派の総本山智積院が、京都の東山に再興されて400年を記念して「智積院再興400年記念慶讃法要」を営まれた。


☆新宗連が50周年式典
10月17日、新日本宗教団体連合会(新宗連、深田充啓理事長)は、結成50周年記念式典が都内のホテルで開催さた。新宗連はこれを機に、電話相談や宗教者ネットワーク創設といった5項目からなる「将来計画」を発表した。新宗連には、立正佼成会やPL教団などわが国の主な新宗教教団が多数加盟しており、鳩山由起夫民主党代表や小沢一郎自由党党首他の各野党党首が顔を揃えたが、現在、公明党と連立を組んでいる自民党首脳は招かれず、新宗連加盟教団と縁の深い閣僚らが個別に出席していたことが注目された。また、三宅善信レルネット代表も招かれて列席した。


☆本願寺派がアフガン難民支援で300万円
10月18日、浄土宗本願寺派たすけあい運動募金は、アフガン難民への緊急支援として300万円を日本ユニセフ協会に委託した。長引く紛争と干ばつ、米国同時テロ事件の影響を受けアフガン国内外で避難生活を送っている子供と女性に対する緊急援助のため。


☆イスラエル軍のベツレヘム侵攻をキリスト教各派が批判
10月19日、イスラエル軍は、同国のジーヴィ観光相暗殺に対する報復行動として、パレスチナ自治区内のベツレヘムなどに新たに戦車部隊で侵攻した。近隣のユダヤ人地区ギロに対する攻撃を阻止するためとしている。「イエス・キリスト生誕の地」とされるベツレヘムへの侵攻は昨秋以来初めて。エルサレムのキリスト教各派は同日、キリスト聖誕教会への軍事侵攻を非難し、国際社会に和平交渉再開に向けた介入を求める緊急声名を出した。


☆統一教会系団体 NYでアセンブリー2001開催
10月19日、米同時テロ後起こったイスラームとテロ対応策を模索しながら、国家や人種、宗教の癒しと和解を目指す国際会議アセンブリ2001『グローバル・バイオレンス:危機と希望』が、統一教会系の団体、世界平和超宗教超国家連合(IIFWP)がニューヨークで開催され、インドネシアのA・ワヒド前大統領、コスタリカのR・カラゾ元大統領ら元首経験者、国連大使、各国政府・議会指導者、宗教界、メディア、非政府組織(NGO)の代表ら、100カ国以上から合わせて約500人が参加した。


☆教皇イスラエル軍を批判
10月21日、イスラエル軍によるパレスチナ暫定自治区への侵攻が続く中、ベツレヘムでも連日激しい銃撃戦が起き、多数のパレスチナ人が死傷したほか、キリスト聖誕教会にも被害が出ている。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世はこの日、イスラエル軍のパレスチナ自治区ベツレヘムの侵攻を非難し、「キリスト誕生の地」とさせる地域での武力衝突に強い懸念を表明した。


☆善隣教で御神尊感謝大祭
10月21日、善隣教(福岡県筑紫野市、力久隆積教主)は、「御神尊感謝大祭」を行った。力久教主による「生命浄化日焔熱祷の祈り」が行われた後、「善隣愛大顕現」、「テロ戦争終結」、「宗教人大協力」、「大自然大共生」と書かれた4枚の「大願い札」を掲げた。また、力久教主は続いて行われた説法の中で、同時多発テロと報復攻撃の行く末に懸念を示した。


☆神ながら教が開教90周年
10月21日、神ながら教(水野富久子教主、名古屋市東区徳川)は、開教90周年記念大祭を斎行した。


☆三浦内局が発足 真宗大谷派

10月22日、先の真宗大谷派宗会で選出された三浦崇新宗務総長は内局を構成する参務5人を発表した。顔ぶれは以下の通り。高浜純雄・菊地彰正・里雄康意・杉浦義孝・但馬弘の各氏。内、高浜・菊地・里雄の3氏は木越前内局からの留任。


☆WCRPがテロ再発防止訴え NYで国際シンポ

10月23・24日の両日、世界宗教者会議(WCRP)国際執行委員会は、ニューヨーク市で「テロリズムを排し、正義に基づく平和を構築するために――宗教者からの緊急提言」をテーマに、世界の諸宗教指導者による国際シンポジウムを開催。2日間の討議をふまえ『声明文』を発表し、各国政府、国際機関、宗教者に対して、テロリズムの再発防止、武力行使によらない解決などを訴えた。レルネットの三宅善信代表も正式に参加し、倒壊したWTC跡のグランド・ゼロに近い教会で、諸宗教による追悼式を挙げた。


☆教皇 中国に関係正常化呼びかけ

10月24日、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世は、教皇庁グレゴリアン大学が開催したイエズス会宣教師マテオ・リッチに関する国際会議にメッセージを送った。教皇は、中国での教会の歴史に関し、19世紀から20世紀初頭の植民地時代の布教について「過ちがなかったわけではない」と赦しを求めた上で、中国との関係正常化の呼びかけと、中国政府側に対話の窓口が確保されることへの期待を表明した。中国では、チベット仏教の場合と同様、教皇の任命した司教の監督下にある教会と、北京政府に近いカトリック教徒で構成される愛国教会との間で、対立が続いている。


☆ベルギー上院が安楽死法案を可決

10月25日、ベルギー議会上院は、医師の安楽死執行を認める「安楽死法」案を可決した。下院も年内に可決する見通し。2002年1月に国レベルで初めて「安楽死法」を施行するオランダに次いで世界で2番目の安楽死合法国となる。


☆米大統領 「反テロ愛国法」に署名

10月26日、捜査当局に盗聴権限の大幅な拡大などを認める「反テロリズム愛国法」案が米上下院で可決したのを受け、ブッシュ大統領はこの日、同法律に署名、成立した。イスラム教とキリスト教諸団体は共同声名を発表。政治的指導者たちはテロリズムと戦う措置がとられなければならない点は認めたものの、法的な制約なしに監視を広げていくことは、言論の自由や正当な手続きの権限を侵害することになると指摘した。


☆全日仏婦 ニ條新会長が就任

10月26日、全日本仏教婦人連盟の第48回大会が、大谷智子元会長十三回忌、山本スギ元会長七回忌ならびに同連盟を支えていた物故者の慰霊、および新しく会長として就任したニ條恭仁子女史の就任式を兼ねて、第1部の法要と第2部の祝賀会が帝国ホテルで行なわれ、多数の関係者や来賓が参席した。

☆北京で第4回日中韓仏教交流会
10月26〜28日、北京で、第4回目の日中韓仏教友好交流会議が「仏教と環境保護」をテーマに開かれた。


☆ラテン語で荘厳司教ミサ
10月27日、カトリック教会の東京カテドラル聖マリア大聖堂(東京文京区)で、グレゴリオ聖歌とラテン語による「荘厳司教ミサ――すべての死者のためのミサ」が行われた。カトリック教会では、11月2日を「死者の日(All Saint Day=日本のお盆に近い)」と定めており、それに併せて、21世紀の幕開けに当たって偉業をなしてこの世を去った先人たちに感謝を込めつつ、9月11日の米国「同時多発テロ」事件による犠牲者をはじめ、看取る人もなく世を去った人たち、煉獄にある霊魂のためのミサが捧げられた。


☆弓矢八幡 一教独立奉祝・開教65周年式年大祭
10月28日、教派神道系の単立宗教法人「弓矢八幡」(林馨教主)は、和歌山県日置川町の教団本部で「一教独立奉祝・開教65周年式年大祭」を盛大に開催。林教主の宗際活動もあって神社界はじめ、仏教界、WCRP日本委員会のメンバー、母校同志社大学ヨット部OB、信徒・地元住民ら5,000名が参拝し、3年前の「神理教」からの独立と開教65周年を祝った。


☆高麗寺で世界平和祈願大祭
10月29日、在日本曹渓宗総本山である高麗寺(京都府相楽郡南山城村)で、第18回世界平和祈願大祭が盛大に行われ、秋晴れの気候に恵まれた慰霊塔前で、総勢300人を超える人々が韓半島殉難者の冥福を祈った。


☆ダライ・ラマがアフガン空爆停止呼びかけ
チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は、フランスのストラスブールで開催中の欧州議会本会議で演説し、アメリカに対し、アフガニスタンへの空爆の停止を呼びかけると共に、米国を支援するEUにも賛同を呼びかけた。


☆米国投資家の1/3が宗教的価値観で行動
「投資をする時に、信仰や個人的な価値観が決断の助けとなる」と言うアメリカ人が36%いることが判った。これは、メノナイト派の「MMA・プラクシス投資信託」が委託実施した調査によるもの。米国では、宗教団体系の投資信託もある。

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