■ 宗教界の動き ■
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 10月後半の宗教界の動き (9910F) 歴史的・国際的な動きが多く見られました。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ☆500年間非公開の儀式厳修 10月13日から、天台真盛宗(別所法山宗務総長)総本山西教寺で、500年前から非公開とされている、同派の最も重要な儀式、秘密伝法潅頂並びに結縁潅頂が厳修された。 ☆福祉コンサート(高野山) 10月16日、高野山真言宗では平成の大修理落慶大法会結願の日、福祉コンサートが開催され、縁の深い福祉施設から招かれた約300人が、多彩な催しを心ゆくまで楽しんだ。 ☆猿田彦大神を語る 10月17・18日、三重県伊勢市の猿田彦神社(宇治土公貞明宮司)で「おひらきまつり」が斎行された。また、猿田彦大神ゆかりの神社の神職や学識者によるフォーラムでは、伝説や地域文化との関りについて語り合われた。 ☆霊山寺で記念法会 10月17日、霊山寺真言宗大本山霊山寺(東山光師管長)で、大辯才天尊遷座勧請70周年記念法会が厳修され、約300人の信徒らが参列した。 ☆靖国神社130年記念大祭 10月19・20日、靖国神社の創立130年を記念する大祭が執り行われた。トルコ、ルーマニアなどの在日武官や三笠宮殿下等が参拝され、2日間で約5,000人が参列した。 ☆高野山、寺債7億7千万円に 10月19・20日、高野山真言宗(新居祐政宗務総長)は秋季宗会を招集した。席上、総本山金剛峰寺の平成の大修理落慶大法会や、霊感商法で社会問題化した妙覚寺問題等について報告され、同寺所有の土地・建物を同派が取得するための費用を補うべく、発行された寺債が17日時点で、目標額6億円を大きく上回っていることが報告された。 ☆真言律宗前管長本葬儀 10月20日、真言律宗大本山宝山寺(大矢実圓貫主)では、9月4日に亡くなった松本實道真言律宗前管長・同寺前長老の本葬儀が営まれ、信徒ら約2,500人が参列した。 ☆東本願寺宗宝裁判、宗派上告棄却 真宗大谷派(木越樹宗務総長)と故大谷光暢法主(門首)の間で、国宝・重文に指定される宗宝を含む445件の所有権が争われていた裁判で、10月22日、最高裁は宗派の上告の棄却を決定し、故大谷光暢法主の4男で大谷家当主の大谷光道師側(宗派から僧籍剥奪されている)が全面的勝利を収めたた。宗派側は「極めて遺憾」とのコメントを発表した。 ☆一燈園、臨界事故を批判 10月23日、一燈園(西田多戈止当番)で恒例の「秋の集い」が開催された。西田当番は挨拶の中で、東海村の臨界事故に触れ、「"平和"に名目で核開発するのは誤り」と批判した。 ☆道元禅シンポジウム、アメリカで開催 10月23・24日、サンフランシスコ郊外のスタンフォード大学において、曹洞宗宗務庁などの主催で「道元禅とその現代性」と題されたシンポジウムが開催された。両日とも500人の会場が満員となる盛況ぶりであった。 ☆黒住教、遷座25周年記念祝祭 10月24日、黒住教では、教団本部の神道山遷座25周年の記念祝祭が斎行され、全国から約3,000人が参拝した。 ☆明るい社会づくり運動、30周年 10月24日、「明るい社会づくり運動」(石原慎太郎会長)の30周年記念代8回全国大会が開催された。明社運動は立正佼成会の故庭野日敬開祖が提唱し、宗教・主義主張を超えた運動で、地域に根差した活動を展開している。席上、10月4日に亡くなった庭野日敬師に黙祷が捧げられ、生前に記されたメッセージが読み上げら得た。 ☆チェコ大統領夫人比叡山訪問 10月24日、チェコ共和国ハベル大統領夫人が比叡山延暦寺を表敬訪問し、渡邊惠進座主らと会見した。座主とチェコは、昨年の比叡山「世界平和祈りの集い」に大統領顧問のハリーク神父が参加したのが発端。座主が大統領主催の「フォーラム2000」に招かれるなど、交流を続けている。 ☆聖腕を迎え、ザビエル渡来450周年記念ミサ 10月25日、カトリック広島教区(三末篤實司教)でフランシスコ・ザビエルの聖腕(腕のミイラ)を迎えて、「ザビエル渡来450年記念ミサ」が行なわれた。約600人の信者が参列し、同司教により、「現在の困難な社会情勢の中で、信仰生活を見直し、平和な社会を築かなければならない」と説教がされた。 ☆バチカンで「世界宗教平和の祈り集会」開催 10月25日から28日まで、バチカンで「世界宗教者平和の祈り集会」が開催され、世界の宗教指導者200人が参加した。同集会は1986年、ヨハネ・パウロ2世の呼びかけで始まり、今年は約20の宗教が参加、日本からも天台宗はじめ仏教各派や神社本庁、立正佼成会会長庭野日鑛・宮本丈靖妙智會教団会長らが参加者した。最終日には、世界平和実現のためには諸宗教間の対話が急務とする宣言文を採択した。 ☆新義真言宗結成50周年式典 10月26日、新義真言宗総本山根来寺(稲葉信隆管長)で同派の結成50周年記念法要が執り行われた。同派は昭和20年の敗戦で大真言宗が解散となり、祖廟護持を念に燃える同志300寺によって結成された。法要には、真言宗智山派・豊山派などから代表が参列し、新義真言宗との関係を確認しあった。 ☆広島県文教委員長発言を批判 10月26日、浄土真宗本願寺派備後教区(十林順正教務所長)は、石橋広島県文教委員会委員長が8月に「神道を日本人の指針に」と講演したことを批判し、撤回を求める文書を知事らに渡した。 ☆立教162年秋季大祭(天理教) 10月26日から3日間、天理教立教162年秋季大祭が執り行われる。国内外から、約12万人が帰参した。 ☆清澄寺改宗50周年法要 10月28日、日蓮宗大本山清澄寺(田中日淳管長)で、同寺の真言宗智山派から日蓮宗への改宗50周年を記念して宗門法要が営まれ、約1,500人が参列した。 ☆臨界事故の説明集会 10月30日、臨界事故のあった東海村の願船寺(藤井実住職)で、不安を抱える地元住民のため、東京大学から専門家を招いて、事故の規模や影響について聞く集会が開かれた。 ☆平家納経5巻を公開(厳島神社) 10月30日から11月23日まで、広島県の厳島神社(野坂元良宮司)で宝物展が開かれた。国宝「平家納経」5巻などが展示。 ☆カトリックとルーテル、歴史的「義認宣言」調印 10月31日、ドイツ・アウグスブルグの聖アンナ・ルーテル教会で、ルーテル世界連盟とカトリックの「義認教義に関する共同宣言」が調印された。宗教改革から482年、義認(神が信仰心をどう受け入れるか)について、カトリックとルーテルに代表されるプロテスタントの間に歩み寄りが実現した。 ☆「靴供養」式典営修 10月31日、臨済宗佛通寺派修善院(神田敬州住職)で、靴供養式典が行なわれ、全国から寄せられた靴の中から、代表の靴が奉納され、靴に感謝する作文が読み上げられた。 ☆寺院名簿CD−ROM化 日本寺院総鑑を刊行している(株)寿企画では、近年のパソコン普及に伴ない、全国約200宗派、78,000ケ寺を網羅する総鑑のCD-ROM化を実現した。 ☆築地別院ホームページ開設 本願寺派のホームページに築地別院独自のホームページが加わった。 本願寺派の首都圏教化の推進力となることが期待されている。http://www.hongwanji.or.jp/tsukiji/ |