神様の大芝居  12月 18日

旭川環境アドバイザー 丹下 学(33歳),北海道旭川市 
                 E-mail  manabu18@mail.goo.ne.jp


ついに始まったのである。今自分自身の中に、他人の身に、社会や国々に。そう我々人類が生息する地球に、そして地球を包む宇宙にである。時は紀元末を迎え、我々は歴史上においても、大きな大きな epoch,転換期に入ったと思われる。この季節は人類の長い歩みの一つの goal となり、結実 fruition になるであろう。見よその兆しはいたる所に現れているではないか!世の中のすべての進み方、speed ,速さは加速度的に変化しつつ、複雑に結び合い、一年前、半年前の状況からは予測不可能な事態を生んでいるがその証拠である。具体的に言えば、従来の人間関係、政治、経済、農業、教育などの破綻であり、新しい人間関係、政治、経済、農業の台頭である。 

人々は今や新しく来るべき21世紀の世界に足を踏み込もうとしているのであり、この急速な変化に対応すべく、それぞれが苦心している現状だ。劇的なその世界の hiroine や hero は我々一人一人である。これが喜劇となるか悲劇となるかは、それぞれが持つ scenario によるわけであるが、序幕がもう切って落とされたているのを知らない人も案外多いようだ

このような人は make-upをしないで何も知らずに stage ,舞台に立っているようもので、観客席から見ると、不安で心配させられる。演じる俳優には出番の多い人、少ない人、目立つ人、目立たない人、また裏方の人、小道具、大道具、照明、演出家などなどその役割も様々である。まったなしの本番でそれぞれの役割の中で、協力と独力のもとの performance なのである。 この芝居、観客を一大sensation の渦に巻き込むのは太鼓判を押しても間違いないだろう。 

ところで、話は飛ぶが、人類はおおよそ100万年以前に誕生したと言われている。これを原人といい、北京とか、ジャワから骨が発見されたところからその名があり、これら北京原人、ジャワ原人は30万年以前まで生息しており、地層や骨自体から推定するとこのような数字が出る訳だ。続いて20万年ぐらい前から3,4万年前ぐらいに生きていたのが、ご存知ネアンデルタール人で旧人といっているが、その後に出るのがクロマニヨン人(新人)で、3万5千年ぐらい前から現在に至るまでで、旧石器最後の時代以後ということである。このほとんど想像も出来ない長い先史時代の後に、我々がよく知る所の時代、有史時代がやってくる。

有史時代の人間については、古来から伝わる、歴史の中に遥かなる記憶を伺い知ることが出来る。かのエジプト文字やメソポタミヤに生まれた楔形文字で残された物語や、現在でも読まれている古代世界の記録集、バイブルそして日本の古事記などはイメージとしての祖先の足跡と思われ、先史時代を野蛮時代とすれば、この有史時代は文化時代ということになろう。

今、我々はこの文化時代の最熟期にあたっている。前述の実が実るとはこの意味である。そうしてこの最熟期から種が出来て、地上に撒かれ、芽が出、やがて花が咲くであろう次世紀、次千年紀を目前にしており、この時代はこれまでの先史時代・・野蛮時代、有史時代・・文化時代といったものから脱却するというか、新たに名付けられる時代となろう。 我々は今、かつて経験したことのない流転する宇宙の終点と起点に立っているのである。


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