JLC岩手県でフィールドワーク

2017年10月30〜31日

2017年10月30~31日、岩手県の遠野市および三陸沿岸地域において、IARF(国際自由宗教連盟)の日本連連絡協議会(JLC)の「民俗信仰フィールドワーク」が行われ、西田多戈止一燈園当番をはじめJLC加盟教団から10名が参加した。

前日に日本列島を縦断した台風22号の影響で、関西や中部方面からいわて花巻空港へ向かう国内線各便が欠航したため、急遽新幹線での参加になったため、初日のプログラム開始が3時間ほど遅れたが、東京からの参加者も含めて新幹線の新花巻駅で全員集合して、チャーターバスで遠野市立博物館へ向かい、柳田國男の『遠野物語』に登場する伝説や、伝説の残された年代の時代的及び地理的な背景、オシラサマや供養絵額など、遠野に残る習俗や、同様の習俗のある東北の他の地域との違いなどについて、学芸員から詳しく説明を受けた。

遠野市立博物館の見学を終えて記念撮影
遠野市立博物館の見学を終えて記念撮影

続いて、東日本大震災で大きな被害を受けた三陸沿岸部を車窓から視察しながら、山田町へ向かい、未だ仮設店舗で営業している「山田観光物産館とっと」にて遅めの昼食。帰路、釜石市の「津波記憶石」に立ち寄り震災の犠牲者に黙祷を捧げた。その後、宿泊先である花巻市の中嶋旅館にチェックインして、翌日の案内役である東北大学の鈴木岩弓教授と合流し、懇親会を行った。

中嶋旅館での懇親会の様子
中嶋旅館での懇親会の様子

二日目は、鈴木教授の案内で西来院を訪問し、住職の案内でこの地方独特の「供養絵額」を見学した。その後、遠野市内の河童淵や近隣の墓地で三十三回忌の弔い揚げの際に立てられる二又の卒塔婆など独特の風習の説明を受けた。さらには、遠野地方の古い建物を保存、往事の生活様式を展示している伝承園を見学し、昼食に郷土料理「ひっつみ」を食して後、新花巻駅、いわて花巻空港等からそれぞれ帰途に就いた。なお、三宅善信代表は、JLCの2017年度当番事務局長としてこのプログラムの運営を行った。

伝承園で郷土料理「ひっつみ」を体験
伝承園で郷土料理「ひっつみ」を体験

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