2019年12月26~27日
2019年12月26日~27日、同志社大学の今出川キャンパスで、現代における宗教の役割研究会(コルモス)の第66回研究会議が『日常からの脱出/日常への帰還』を総合テーマに開催され、約70名の研究者や宗教者が二日間にわたって真剣に話し合った。
明年創設50周年を迎えるコルモスで、初めて研究会議の会場をホテルではなく、大学のキャンパスで開催し、なおかつ、初日の基調講演の部分を広く一般聴衆に開放する形で開催された。開会の挨拶をコルモス会長の大谷光真浄土真宗本願寺派前門主が行い、今回の研究会議の主旨説明を副会長の島薗進上智大学教授が行った。
続いて、内藤正典同志社大学教授が『イスラームを力で押さえ込むことの無意味さ』と題して、続いて、元京都大学教授の大澤真幸氏が『現代社会において宗教は(どう)役にたつのか?』と題して、さらに、杉村靖彦京都大学教授が『「ここにいる」ことの絶望的な困難―「宗教哲学」からの考察』と題して基調講演を行った。続いて、コルモス副会長の氣多雅子氏京都大学名誉教授がコメンテーターを務め、小原克博同志社大学教授がモデレートで講演者とフロア参加者との間で討論を行い、初日の公開プログラムを終え、記念撮影を行った。
続いて、宿泊所であるANAクラウンプラザホテル京都において、晩餐会・懇親会が開催され、久しぶりに顔を合わす研究者や宗教者が相互の近況を報告し合ったり、初めて出会う機会を得た人同士が交流を深めた。その後、理事会が開催され、新たに事務局長に就任した龍谷大学助手の金澤豊氏のもと、今後のコルモスの運営運営体制について協議した。
27日は、同志社大学において従来通り研究会員のみのクローズドで、各宗派教団の宗教者が発表とディスカッションを行った。さらに、弓山達也東京工業大学教授のリードで「ワールドカフェ方式」と呼ばれるブレインストーミングが行われ、参加者それぞれが意見交換を行い、最後に、コルモス副会長の氣多雅子京都大学教授が閉会の挨拶を行い、第66回研究会議を終了した。