国際神道セミナー『神々とスポーツ』

2020年3月13日

2020年3月13日、東京駅に隣接するサピアタワー内の関西大学東京センターにおいて、特定非営利活動法人神道国際学会の令和2年度社員総会と第23回国際神道セミナー『神々とスポーツ』が開催された。新型コロナウイルス感染症の拡大期に入っていたため、社員総会は大半が委任状提出による参加方式で、また、セミナーもソーシャルディスタンスを確保するため、十分な座席間隔を空けて開催された。

社員総会時に理事者説明を行う三宅善信理事長と議長の塩谷崇之常任理事(右隣)
社員総会時に理事者説明を行う三宅善信理事長と議長の塩谷崇之常任理事(右隣)

新型コロナウイルス感染症の世界的パンデミックに伴う欧州各国からの入国規制を目前に控えて、来日することが適わなかったマイケル・パイ会長に代わり三宅善信理事長が、特定非営利活動法人神道国際学会の令和2年度社員総会の開会を宣言。塩谷崇之常任理事が議長に選出された。塩谷議長の下、平成31年度事業報告ならびに決算報告および監査報告が行われ、続いて、令和3年度事業計画ならびに予算案について理事長から提案され、承認された。さらに、事務局移転に伴う「定款」の記載事項一部変更が承認された。最後に、役員任期の変更と改選が行われ、退任した2名を除く11名が再任され、社員総会は無事閉会した。

宮﨑貞行元帝京大学教授の指導で「川面凡児の身体作法」を実演するセミナー参加者たち
宮﨑貞行元帝京大学教授の指導で「川面凡児の身体作法」を実演するセミナー参加者たち

続いて、東京オリンピック年に因んで、第23回国際神道セミナー『神々とスポーツ』が開催された。最初の講演は、元帝京大学教授の宮﨑貞行氏が『<川面凡児/かわつらぼんじ>の身体作法』と題して、明治・大正期に活躍し、神道式の禊ぎ修法を確立した思想家である川面凡児の神観と人間の構造理解に基づく神人合一の方法論について解説した。

アレック・ベネット関西大学教授の講演に耳を傾けるセミナー参加者
アレック・ベネット関西大学教授の講演に耳を傾けるセミナー参加者

2人目の講演は、ニュージーランド出身で剣道七段の関西大学教授のアレック・ベネット氏が『宗教とスポーツ:様々な観点』と題して、従来の武道家としての観点に加えて、昨秋日本で開催されたラグビーワールドカップの際に、ウエールズ代表チームのリエゾンオフィサーとして1カ月間ラガーマンと行動を共にした経験から、宗教とスポーツの関係性について持論を展開した。

パネルディスカッションでコメントを述べる芳村正徳常任理事
パネルディスカッションでコメントを述べる芳村正徳常任理事

講演に続いて、この2名の講師に加えて、自身も若い頃、國學院久我山高校・明治大学、東芝府中と名門チームのラグビー選手だった経験を有する常任理事の芳村正徳神習教教主をパネリストに加えて、三宅善信理事長のモデレートによるパネルディスカッションが行われ、フロアからの質疑も交えて、議論が盛り上がった。

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