国際宗教同志会で寄附新法を学ぶ
2023年6月6日
2023年6月6日、三宅善信代表が事務局長を務める国際宗教同志会の2023年度第2例会が宗教法の専門家である櫻井圀郎文部科学省宗教法人審議会委員を講師に迎えて金光教泉尾教会で開催された。2022年夏に発生した安倍晋三元首相の暗殺テロ事件を受けて、岸田内閣の人気取り政策として同年12月に、既成の『消費者契約法』を少しだけ字句を弄ってわずか10日間という超スピード審議を経て制定された「(宗教法人をターゲットにした)寄附新法」がいかにザル法であるかについて学ぶ機会となった。この法律の主要な問題点は以下の三点である。
- サービスの対価としての消費税を伴う売買消費契約と消費税を伴わない神仏への献金を混同していること。
- 「事後法」であるこの法律は「法律不遡及の原則」によって、この法律が施行された2023年1月5日以前の行為には適用されないので、問題となっている「カルト教団」の「被害者」には、なんの救済にもならないこと。
- この法律には「法人等が…」と記されているので、宗教法人や学校法人だけが適用対象とされているだけでなく、法人格を持たない町内会やPTAや同窓会までがその適用対象となり、変わり者に一人でも訴えられたら、寄附を伴うあらゆる活動が阻害されること。