サイパンで神仏基合同慰霊祭

2025年7月7日

2025年7月7日、太平洋戦争の激戦地のひとつサイパンで村山博雅WFBY(世界仏教徒青年連盟)会長と三宅善信国際宗教同志会事務局長と北マリアナ諸島を管轄するカトリック教区のロメロ・コンボカー司教による神仏基日米合同慰霊祭が厳修された。

神仏基合同慰霊祭の参列者たち
神仏基合同慰霊祭の参列者たち

1944年6月15日から7月7日にかけて、北マリアナ諸島において日本軍と米軍が激戦を繰り広げ、約3,500名の米軍将兵と約40,000人の日本軍将兵ならびに、サトウキビ栽培に従事していた約10,000人の日本の民間人が犠牲となった(米軍は、この戦闘によって、たとえ圧倒的な戦力を有していたとしても、地上戦を戦えば日本軍の十分の一程度の犠牲者が米軍に出ることを認識し、欧州でしたような地上戦を日本本土では行わず、ちょうど就役したばかりの戦略爆撃機B29を用いて、日本の諸都市を焼き尽くすという方針に変更された)。

神仏基合同慰霊祭で焼香するコンボカー司教と三宅善信師
神仏基合同慰霊祭で焼香するコンボカー司教と三宅善信師

7月7日は日本軍最後の総攻撃である「バンザイ突撃」が行われて日本軍が玉砕した記念日であり、この島で千体以上の遺骨を発掘した空援隊USAの倉田宇山会長の呼びかけによって始められ、コロナ禍の中断を経て今回で第6回目となる。発掘後数百体の遺骨が埋め戻されたホテルの駐車場に設けられた慰霊祭会場には、サイパンのラモン・カマチョ市長らが焼香を行い、この慰霊祭の模様は、地元のテレビニュースでも大きく取り上げられた。

アーノルド・パラシオス北マリアナ諸島連邦知事を表敬
アーノルド・パラシオス北マリアナ諸島連邦知事を表敬

翌8日には、空援隊と国際宗教同志会の一行が、アーノルド・パラシオス北マリアナ諸島連邦知事とサイパン市長の事務所を公式訪問し、現在日米両政府の一部の役所によって妨害されている遺骨収容事業が支障なく実施できるよう要請し、協力の約束を取り付けた。

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