2008年7月上旬に、北海道の洞爺湖でG8主要国首脳会議(サミット)が開催されるが、それに先だって、6月下旬に大阪と京都において、世界の宗教指導者たちによるサミット会議(G8RLS)が開催される。
人類共栄会の三宅善信理事が三宅光雄会長の名代として、2007年6月のドイツにおけるG8RLS2007に参加した関係で、7月からG8RLS2008の事務局長を務めることになり、5カ月間にわたり内外各地を回り、宗教指導者たちにサミットへの参加・協力を呼びかけてきた。
10月には、三宅事務局長がバチカンを訪問。諸宗教対話評議会(PCID)のF・マチャード局次長に協力を呼びかけ、また、元PCID議長で典礼秘蹟省長官を務めるF・アリンゼ枢機卿とも会談してG8RLSへの理解を求めた。
その結果、12月14日に京都センチュリーホテルにおいて、G8宗教指導者サミット2008の第1回運営委員会が開催され、伝統仏教各宗派や由緒のある神社から顧問や運営委員に就任が決まっている19名の宗教者(この時点で参加表明されている宗教指導者は37名
)が一堂に会した。
運営委員長として挨拶する三宅会長 |
運営委員会での審議の結果、G8主要国首脳会議に先立ち、大阪と京都で総予算2,000万円の国際会議を開催し、会長には和宗総本山四天王寺の出口順得管長が、運営委員長には三宅光雄人類共栄会会長が選任された。
続いて、「G8宗教指導者サミット実行委員会」の規約について審議され、事務局提案どおり、十箇条の規約が承認された。また、「G8宗教指導者サミット」の大会テーマや各部会のテーマ等についても、事務局から「2006年度のロシア、2007年度のドイツでのサミットとの継続性が重要」との指摘が行われ、次回の運営委員会までにさらに検討を加えることが決議された。
この日の運営委員会は、まだ具体的な内容がほとんど決まっていない第1回目であったにもかかわらず、当サミットの基本原則のひとつである「情報公開」の理念に則って、基本的にマスコミに公開して行われ、G8サミットへの関心の高さからか全国紙や通信社など9社が取材に訪れた。
アリンゼ枢機卿と三宅理事 |
人類共栄会では、国際紛争解決や地球温暖化防止、さらには、社会的格差の解消や途上国の社会開発など、人類共栄会が南アジアの各地で実践している諸プログラムと、今回のG8宗教指導者サミットがめざすものに重複する部分が数多く見出されるので、今年度の活動の柱のひとつとして、このサミットが成功するように全面的に支援していくことになっている。
その後、12月17日には、三宅事務局長が福田達夫総理秘書官および大野松茂内閣官房副長官と面会し、G8宗教指導者サミットに対する日本政府の全面的支援を依頼し、大いに理解を得た。
さらに、1月に入って、大阪府・大阪市、日本国連協会・日本ユニセフ協会・日本ユネスコ協会連盟等に後援を依頼し、18日には、G8宗教指導者サミットのメイン会場となる京都市・京都府の関係各部署や京都商工会議所等を訪問して、G8宗教指導者サミットに対する全面協力を依頼した。
このように、このG8宗教指導者サミットは、宗教関係者だけでなく、行政機関や国際機関、さらには大学の研究機関や企業等の理解と支援を得て、市民に開かれたイベントとしての様相を展開してきた。サミットの詳細については、ウェブサイト( www.relnet.co.jp/g8 )で随時広報されており、これまでにない宗教界の活動として社会的評価も高まり、マスコミからの関心も集めつつある。6月末のサミット本番では、インターネット中継を通じて広く視ることができ、また、各地で公開のシンポジウムが開催され、これに一般市民も参加することができるようになるので、人類共栄会の会員の皆さんにも、是非、ご参加いただきたい。