< 2010年度上期活動報告 >
  

会長ごあいさつ
日本レスキュー協会に
義捐金30万円
AYC創立25周年記念大会
カトマンズで開催
会長ニューヨークで
WFM国際評議員会に出席
人類共栄会がAMDAを支援
豪州で国連
「宗教対話と理解の十年」
会議に出席
コペンハーゲンでCOP15
地球温暖化防止会議に参加
万国宗教会議2009に参加
インドでIARF世界大会
  2010年度下期活動報告



あなたも人類共栄会の会員に

世界各国に支援と救済の輪を広げる人類共栄会に、あなたも参加しませんか。年会費は、一般会員が1口3,000円、賛助会員が1口3万円です。会員のみなさんには、会費や寄付金が有効に利用されていることをご理解戴くために、年次報告書をお送りいたします。

集まったお金は世界各地の
救済・援助の費用として
役立てています。

たとえば・・・



あなたのご参加を
お待ちしております。
人類共栄会事務局まで
〒551-0001 
大阪市大正区三軒家西3-8-21

Tel.06-6551-0049
Fax.06-6553-7073
www.relnet.co.jp/jinrui

  会長ごあいさつ

 人類共栄会の会員の皆様には、健やかに新しい年をお迎えになられたことと思います。人類史の新たな進展が期待された新千年紀(ミレニアム)も、あっという間に十年が経過してしまいました。

 その間、「輝かしい新千年紀」どころか、「9・11米国中枢同時多発テロ」に始まる文明・宗教間の対立による戦争と暴力の応酬、また、汗水垂らして働かずに「カネがカネを生み出す」マネー資本主義への狂奔と崩壊が世界経済を大混乱に陥れ、新型インフルエンザのパンデミックや地球温暖化の加速と相まって、人類社会全体にとっては、まさに「失われた十年」となってしまいました。

 英語では、百年をセンチュリーと言い、十年をディケードと呼び、ひとつの時代区分としています。明治の教育者新島襄は「十年の謀ごとは木を植ゆるに在り、百年の謀ごとは人を植ゆるに在り」と説きました。

 おそらく、後世の歴史家が2000年から2009年までの十年間を振り返った時、「無かったほうが良かった十年」と評価するであろう。しかし、今ならまだなんとか軌道修正ができます。

 しかし、年末にコペンハーゲンで開催された「国連気候変動枠組会議」の第15回締約国会議(略称「COP15」)では、アメリカのオバマ大統領をはじめ世界百数十カ国から首脳クラスが一堂に会して協議が行われましたが、いずれも自国の利益を主張する立場からの物言いで、「地球的視座」から「まず自己犠牲を…」という政府がほとんどなかったことが残念です。

 人類共栄会では、「人類共栄」と共に「地球共生」をスローガンとして、あらゆる生きとし生けるものが相互に尊重しあって暮らしてゆける世界の創出の願っております。皆様の一層のご協力をお願いします。


  日本レスキュー協会に義捐金30万円


 9月30日に、インドネシアのスマトラ島沖で発生したM7・6の大地震に対して、人類共栄会では、10月10日付でAMDA(アジア医師連絡協議会)に対して30万円の義捐金を寄託したのに続いて、10月21日には、三宅光雄会長が兵庫県伊丹市の日本レスキュー協会本部を訪れ、救助犬の訓練を視察すると共に、義捐金30万円を寄託した。


岡隊長に義捐金を手渡す三宅光雄会長

 三宅会長は、捜索隊長としてスマトラ島の被災地へ出動した同協会の岡武理事から、レスキュー犬を使った現地での人命救助・捜索活動について報告を受けると共に、今回の大地震の発生に際し、人類共栄会がいち早く財政支援表明をしたことによって、現地に派遣できる救助犬の頭数を、当初予定していた2頭から3頭に増やすことができたことへの謝意が述べられた。

  人類共栄会と日本レスキュー協会との協力関係は以前から続いており、特別養護老人ホームに入居していたお年寄りを中心に、死者・行方不明17名の大惨事となった7月の山口県防府市の土石流の際にも、この救援活動で活躍した日本レスキュー協会を支援するために、人類共栄会では義捐金10万円を寄託している。



  AYC創立25周年記念大会カトマンズで開催


10月3日から4日まで、ネパールの首都カトマンズで、インド・バングラデシュ・タイなど東南アジア各国から代表約九十名が参加して、『平和と人間性のための青年の連帯』をテーマに、世界連邦アジア青年センター(略称「AYC」)創設25周年記念大会が開催され、日本からは、AYCの会長を務める三宅光雄人類共栄会会長をはじめ、AYC日本支部代表6名と、ナチュラリストの藤岡眞理氏やゴスペル歌手の文屋範奈氏らが参加した。

■感慨深い開会式

 10月3日午前、カトマンズ市内のホテルヒマラヤで開催された開会式では、地元代表の挨拶とヒンズー教徒が人々を歓迎する時に行う「献燈の儀」が行われた。この儀式は、先頃の政変で成立したネパール共和国共産統一党のマダブ・クマル・ネパール政権のミネンダ・リザール社会経済大臣と三宅光雄AYC会長の手によって点火され、総会の円成を祈った。


執行委員会の様子

 まず、三宅光雄AYC会長が、25年前に三宅歳雄師によって創設された時の会議に自分も一青年として出席した感動から今日至るまでのAYCの歴史を振り返りながら、特に、2004年末、南アジア各地で30万人を越える犠牲者を出したスマトラ島大地震によるインド洋大津波の際に、AYCのネットワークによって各国で迅速な救援活動を実施したことを通じて、現在では世界各地のWFM(世界連邦運動)加盟団体の中で最大の数万人の有償会員を誇る国際NGOに成長したことを感慨深げに述べた。


M・リザール社会経済大臣と三宅光雄会長

続いて、前ネパール王国副首相でまた駐日特命全権大使の経験もあるケダル・マテマ教授による基調講演と、AYC創設期からのメンバーであるWFM執行理事のジェームス・アルプサラジ博士による『AYCの歴史とその発展』について報告があり、大会参加者に機関誌『グローバル・リンク』誌が配布された。


■日本支部代表遅れて到着


 午後には、三つのテーマ別プレゼンテーションが行われた後、グループディスカッションに移り、その結果が全体討議に諮られた後、閉会式と記者会見が行われた。

 実は、日本支部の一行6名は関西空港出発直前のタイ航空機の不具合により、丸一日遅れてのカトマンズ到着となり、初日のプログラム終了直前の会場入りとなった。なお、三宅会長のみルートを急遽変更して、中国経由の便でカトマンズ入りして開会式に間に合った。

 また、この日の晩餐会には、ネパールの伝統的な音楽や舞踊で、各国からの参加者を歓迎した。


OB会議をリードする三宅光雄会長

翌4日朝は、ホテルマウンテンに会場を移し、OB(既に「青年」ではなくなった元執行理事たち)会議が、長年コルカタでマザーテレサの活動をサポートしてきたアルンドハティ・ムクヘラジ女史が議長となって開催され、先年逝去したスリランカの元AYC役員キングスレー・ロドリゴ氏の功績を称えて黙祷を捧げた。今回の会議の目的は、年々活動が盛んになってゆくAYCと比べて、長年、活動が停滞していたWAC(世界連邦アジアセンター)を立て直すため、WAC会長にも就任した三宅光雄師がOBの中から適任者を選んでWAC役員を委嘱することになった。


■新たにパキスタン支部が加盟


 続いて、AYCの正式の意思決定機関である執行理事会が開催され、三宅光雄会長による施政方針演説に続いて各国支部からの活動報告や次年度の活動計画と予算等が審議された。特に、今回から正式加盟したパキスタン支部代表の積極的な発言が目を引いた。また、この会議の直前(9月30日)に発生したスマトラ島沖地震の被災者に対して、AYCインドネシア支部を中心に復旧支援活動を行う案が緊急提案され、各国支部がそれを支援することが満場一致で承認された。


各国支部の報告を聞く三宅光雄会長

 昼食後は、AYCネパール支部のシャンタ・ムルミ氏が議長となってOB会議が開催され、今では各国で社会の中枢となっている旧役員たちが、いかにAYCの活動をフォローしてゆくかについて意見交換された。今回、関西空港出発直前のタイ国際航空の機材のトラブルで到着が遅れた日本支部の6名も、吉村昇一郎執行理事のリードで、短い滞在時間となったが、積極的な発言が目立った。

 翌5日は、人類共栄会の創設者である故三宅歳雄師が、この地に25年前に創設した「ミヤケホーム(孤児院)」と「マイトリシシュー(愛の学校=小学校)」をはじめ、AYCがカトマンズ近郊で行っている様々な社会活動の現場を視察した。


  会長ニューヨークでWFM国際評議員会に出席


国際評議員会で発言する三宅光雄会長

10月27日から30日まで、WFM(世界連邦運動)の年次国際評議員会が、ニューヨーク市ブロンクス区のPSRセンターを会場に、世界各国からの評議員ら約50名が一堂に会して開催され、人類共栄会からはWFM副理事長を務める三宅光雄会長が出席した。

 27日の午後、今年度の評議員会が議長を務めるカナダのジェームス・クリスティ博士の開会宣言で始まった。最初に、出席状況(代理を含む)の確認や議題の承認が行われた後、今回の参加者の自己紹介と議長報告が行われ、昨年度の評議員会の議事録の承認と、規約委員会からの報告と規約の一部改正が承認された。

 28日の午前は、国際事務局の活動報告やICC(国際刑事裁判所)との協力体制についての報告。国連改革に向けて、国際社会がより民主的な統治システムを生み出すための仕組みについて話し合われた。午後には、地球的な「経済の統治」や「環境の統治」や「民主主義の統治」について話し合われ、メンバーシップの強化についても話し合われた。

 29日の午前は、平和構築や大量虐殺の防止、核のない世界を目指して等のテーマに沿ってディスカッションが行われ、各プログラムを実行するための予算措置等も取られた。また、WFM傘下の団体では、最大の会員数を有するAYC(世界連邦アジア青年センター)会長として参加していた三宅光雄師は、10月にネパールのカトマンズで開催されたAYC創立25周年記念大会の様子を紹介し、南アジア各国におけるAYCの実践的な社会活動について報告し、また、国連の「MDGs(ミレニアム開発目標)」を実現するためのアフリカ開発支援の具体案についての見解を述べた。

 この日の夕方には、会場をマンハッタンの国連本部正面にある国連チャーチセンターに移し、国連経済社会局の経済開発担当事務次長を基調講演者に招き、『国連とグローバル経済統治と世界の経済・金融危機』と題する公開シンポジウムをウイリアム・ペースWFM執行理事長をモデレーターに開催した後、国連関係者やニューヨークに拠点を置くNGO関係者を多数招いてレセプションを開催した。


J・クリスティ理事長と歓談する三宅光雄会長

 30日午前中には、再びPSRセンターを会場に評議員会の残りの議題を審議し、WFMの今後について考えるパネルディスカッションを行って4日間にわたる年次評議員会が閉会した。午後には、評議員会の決定を受けて、執行理事会が開催された。


  人類共栄会がAMDAを支援


菅波茂AMDA代表に義捐金を手渡す三宅善信理事

9月末にスマトラ島沖で発生した大地震は、数千人の死者・行方不明者が出る大災害となった。人類共栄会で集められた義捐金の内30万円は、10月10日、三宅善信理事が岡山市のAMDA本部を訪れ、菅波茂代表に直接寄託した。菅波医師は、「AMDAの救援活動も人類共栄会の活動も、その基本とするところは『人を助ける』という一点に集約しているので、今後とも協力をお願いしたい」と述べた。


  豪州で国連「宗教対話と理解の十年」会議に出席

 12月1日から3日まで、メルボルン郊外の研修センターにおいて、国連「平和のための諸宗教間と諸文化間の対話と相互理解と協力の十年(略称:「DECADE」)の第2回会議が開催され、諸宗教対話団体や国連関係団体の代表三十数名と共に、人類共栄会からは三宅善信理事が出席した。

 1日は、WCCのS・プレマワルダナ諸宗教対話委員長やユダヤ教のD・ローゼン宗教対話委員会会長やIARFのJ・テイラージュネーブ代表ら十名からなる運営委員会が開催され、今回の会議の大枠が協議された。この日の夕食後から、WCRPのS・ヴィルムシュタット国際副事務総長が議長を務めて全体会合が開催され、明日からの協議の議題案が承認された。


DECADE会議参加者たち

 翌2日は、3月以来の本会の運営委員会の活動報告がヴィルムシュタット議長から行われ、各加盟団体からの活動報告が付け加えられた。ここで一番問題となったのは、「FBO(宗教に基づいた団体)」と国連との関係のあり方をどう構築していくかであり、第64回国連総会に対していかにしてDECADEの理念を反映させるか等について協議された。

 

発言する三宅善信理事

  3日の午前中は、運営委員会の地位や職務規定について協議し、また、万国宗教会議で行われるDECADEのパネルやシンポジウムの中身を検証し、いかにこの活動を世界の宗教界に広めるかの方法論について話し合い、次回の会議の開催期日や場所等を決めて閉会した。


  コペンハーゲンでCOP15地球温暖化防止会議に参加

 
 12月上旬から中旬にかけて北欧デンマークのコペンハーゲンで開催された国連気候枠組変動会議(UNFCCC)の第15回締約国会議(COP15)に、12月15日から18日まで、人類共栄会の三宅善信理事が参加した。


福山哲郎外務副大臣と三宅善信理事

 今回のCOP15は、2012年で期限が切れる『京都議定書』(1997年に京都で開催されたCOP3で、締約国が地球温暖化ガスの排出削減量について具体的な数値目標を定めた国際公約)に代わる枠組みを定めるための重要な会議であり、そのため、世界百数十カ国の首脳クラスをはじめとする政府代表と、数千人の取材陣、三万以上のNGOメンバーがコペンハーゲンに集結した。

 『京都議定書』は、日米加欧の先進各国に地球温暖化ガスの削減を義務づけたが、最大のCO2排出国であったブッシュ政権の米国が離脱し、また、その後、急激な経済発展によって、排出量では日本や欧州を凌駕するようになった中国やインドをはじめとする新興国の参加しない枠組みでは、実効が上がらないという国際情勢の変化があった。


4万人が詰めかけたCOP15会場にて

 2009年は、米国のオバマ大統領や日本の鳩山首相のように、温暖化ガスの排出制限に積極的な政権が相次いで成立したことによって、COP15での大きな進展が期待されたが、結局、中国を中心とした新興国の非協力的な姿勢により、新たな枠組み構築ができなかった。


  万国宗教会議2009に参加

 12月3日から9日まで、メルボルンのCAEセンターで万国宗教会議2009が『違いを認め合う世界を創り出そう:互いを癒し、地球を癒す』をテーマに開催され、ダライラマ14世をはじめとする世界各国から約三千名の宗教者はいうまでもなく、ジミー・カーター元米国大統領ら退任後も国際的な視野で活躍する政治指導者、さらには各地の先住民等も数多く参加した。人類共栄会からは、三宅善信理事が3日から6日まで出席した。


ワークショップで講演する三宅善信理事

 翌4日から8日までは、毎日、朝8時から夕方6時まで、30の部屋に分かれて、約120組もの講演、パネル討議、実演、ワークショップ等が同時並行的に開催さて、それ以外にも、朝夕には開会式の行われた大会場で全体集会が行われた。三宅理事は、5日の朝にワークショップ行い、急遽、地元テレビ局や国際ラジオ局から乞われて番組に出演するなど大いに関心を集めた。


  インドでIARF世界大会

本年9月4日から7日までの四日間、南インドのケララ州コーチ市で第33回IARF( 国際自由宗教連盟:国際事務局は泉尾教会内) 世界大会が、ダライ・ラマ14世をメインゲストに『対立を越えて和解へ:21世紀の挑戦』をテーマに開催されます。
人類共栄会では、9月3日から9日までの六泊七日の旅程で、代表団を派遣することになっています。詳細が決定次第、「募集要項」を発表いたしますので、ふるってご参加ください。


 なお、本大会に関する最新情報は大会サイトをご覧下さい。