特集 「脳死臓器移植」問題に対する主な教団の対応 去る2月28日、「臓器移植法」施行後初の脳死提供者からの臓器移植が実施され、社会的にも大きな話題となった。この問題は、単なる医学的な治療行為を超えた人間の生死ならびに宗教観に直接かかわる問題だけに、宗教界でも大きな波紋を投げかけた。 従来より、わが国の宗教界においては、臓器移植を前提とした「脳死を人の死」とすることに対して否定的な見解が多かったが、今回の「脳死臓器移植」の実施に伴い、この問題を取り巻く社会的環境は、宗教界の危惧をよそに、ますます進展してゆくように思われる。 そこで、「レルネット」ホームページ誌上においても、この問題に対する主な教団別の意見表明を採り上げ、一般読者に判断材料を提供したい。