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定例JLC会議

2016年度の活動

3月14日(月) 第199 回JLC会議      於 一燈園 いらん寮

3月14日、2016年度のJLC(IARF日本連絡協議会)当番教団である一燈園(京都市山科区)のいらん寮で第199回JLC会議を開催。今年度最初のJLC会議ということもあり、2015年度収支決算報告が行われ、今年度への繰越金3,827,803円と231米ドルと共に、前年度当番教団であったむつみ会から今年度の当番教団である一燈園へのJLC事務局引継ぎ等が行われた。この日、審議された主な国際関係の内容は、国際事務局からの課題として、①2018年夏に北米で開催予定の第35回世界大会について、②4月中旬にオランダで開催される2016年度の国際評議員会について、③IARFの現状等についてJLCとしての意見集約が図られた。一部の加盟教団からは、「JLCは活動の割に繰越金の額が大きすぎるのでは?」との意見が表明されたが、事務局サイドからは「4年に1度開催される世界大会の際に、同時通訳費用だけで約300万円かかることから、それを大会年に一時に集めるのは大変なので、積立金の要素もある」との答弁がなされた。

2016年度最初のJLC会議で挨拶する西田多戈止一燈園当番

2016年度最初のJLC会議で挨拶する西田多戈止一燈園当番

また、個人会員の集まりである日本チャプターからは、会員数が300名を突破したことや、好評だった昨夏の日印青年交流プログラムに続いて、今年は、留学生たちを招いて国際交流プログラムを計画していることが報告された。また、英国チャプターの有力メンバーであるリチャード・ボーキー博士から、博士のイエール大学時代の同級生であるハーバード大学教授のハーヴェイ・コックス博士一行の来日予定が通知され、JLCメンバーとの交流の機会を探ることになった。

開会に当たり平和の祈りを共にするJLC会議参加者一同

開会に当たり平和の祈りを共にするJLC会議参加者一同

この日の会議には、IARF副会長である三宅光雄金光教泉尾教会長と、赤川惠一国際評議員の代理として根本昌廣立正佼成会宗教協力特任主席、西田多戈止一燈園当番、滝澤俊文むつみ会教務長、日本チャプター事務局長の芝幸介師らJLC加盟各教団から16名の関係者が出席した。


4月12日~13日 2016年度国際評議員会      於 オランダ王国 カーグ

4月12・13両日、オランダのライデン郊外の町カーグで、正・副会長、財務理事を含む11人の国際評議員と1名の事務局員、3名のオブザーバーを含む15名で2016年度のIARF国際評議員会が開催された。

三宅善信師が導師となって「開会の祈り」を行うIARF国際評議員会

三宅善信師が導師となって「開会の祈り」を行うIARF国際評議員会

三宅光雄副会長の代理として出席した三宅善信金光教泉尾教会総長による「開会の祈り」で幕を開けた国際評議員会は、議題の承認と、前年度の議事録の承認の後、実質審議に入った。最初に、世界各地のチャプター(国別の個人会員の集合体)からの報告。続いて、昨年夏から新たに国際事務局員に雇用されたポーランド人のルカシュ・リニエヴィッツ氏の初仕事となる事務局レポートが報告された。さらに、ベッツィー・ダール財務理事から財務状況に関する報告があった。

昼食休憩後、引き続き財務について話し合われ、公益法人として登記されている英国と、実際に会長と事務局員のが生活の基盤を置いているオランダと、最大の資金拠出国である日本と、財務理事の暮らす米国との間で、資金調達・管理をどのように役割分担するかについて、それぞれの法体系が異なることも含めた話し合われた。さらには、2016年度の各活動プロジェクトへの予算の箇所付けが行われ、2018年に開催される予定の第35回IARF世界大会の開催候補地案について、話し合われた。

会場となったホテルの前で記念撮影を行うIARF国際評議員

会場となったホテルの前で記念撮影を行うIARF国際評議員

二日目は、インドでHRRC(人権資源センター)活動を推進するRFYN(宗教的自由青年ネットワーク)のジャンビー・グプテ女史から、彼らの活動計画について説明がなされ、各国評議員からの質疑応答が行われた。続いて、次期世界大会開催候補地案についての検討がなされ、第一優先順位を有する北米大陸での受け入れの可能性について、その場合には、ホストを務めることになる米国UUA教団の会長選挙が6月末にあるので、「次期会長が決まって方針が確定するまで決定を待って欲しい」との報告が同教団のエリック・チェリー国際部長からあり、了承されると同時に、北米が受け入れを辞退した場合の「プランB」としての開催候補地を南アジアと欧州での開催の可能性について探った後、2016年度の予算を賛成多数(日本からの2名は棄権)で承認した。

青年代表のジャンビー・グプテ女史から、活動報告を受けるIARF国際評議員

青年代表のジャンビー・グプテ女史から、活動報告を受けるIARF国際評議員

昼食休憩後、財務理事の辞意を表明したダール女史の後任選びを行ったが、現有の評議員の中に適任者がおらず、また、2014年に英国バーミンガムで開催された第34回世界大会時に可決された国際評議員定数の「21人以内」から「11人」への削減という原則と照らし合わせて、次期世界大会までの「暫定任期」で財務理事就任を条件として、早急に1人を選任することになった。また、各国で展開されているプロジェクトの進捗・資金管理の担当者を選任し、来年四月の国際評議員会の日程を確定し、最後に、二日間の会議の各自の発言を確認して閉会となった。

なお、三宅善信師は、カーグからスキポール空港への帰途、35年前(1981年)にカーグから数キロの地点のある町ノールドヴァイアカーフートで開催された第24回IARF世界大会の会場となったリューベンホルスト・コングレスセンターに立ち寄り、UUA教団のデイナ・グリーリー博士やホーマー・ジャック博士、立正佼成会の庭野日敬開祖や金光教泉尾教会の三宅歳雄教会長なども参加した「IARFの黄金期」世界大会の会場を懐かしんだ。

35年前に第24回IARF世界大会が開催された会場の当時と現在

35年前に第24回IARF世界大会が開催された会場の当時と現在


7月22日(火) 第200 回JLC会議      於 一燈園 いらん寮

7月22日、2016年度のJLC(IARF日本連絡協議会)当番教団である一燈園(京都市山科区)のいらん寮で第200回JLC会議が開催された。

JLCは、1900年にボストンで設立されたIARFの第25回世界大会が、1984年に日本で初めて開催されるに際して、日本国内のIARF加盟教団相互の情報交換連絡協議を行う団体として設立され、以後、今日まで32年間にわたって毎年数回のペースでJLC会議を開催してきた。しかも、JLC当番事務局を受け持つ教団が毎年輪番制で交代することにより、より多くの教団に国際NGOとしての実務経験を分かち合うという意義を果たしてきた。

一燈園で開催された第200回JLC会議の様子

一燈園で開催された第200回JLC会議の様子

この日、審議された主な国際関係の内容は、国際事務局からの課題として、①4月12・13両日にオランダで開催された2016年度の国際評議員会で話し合われた内容をJLC加盟教団にシェアし、かつ、国際評議員会へ提出するJLCとしての統一見解をまとめあ。②JLCとしての独自の活動として、近年大きな国際的課題となっている難民支援活動について話し合われ、10月9日に、一燈園において難民支援問題をテーマにした国際シンポジウムを開催することを決定した。

この日の会議には、IARF副会長である三宅光雄金光教泉尾教会長と、赤川惠一国際評議員の代理として根本昌廣立正佼成会宗教協力特任主席、西田多戈止一燈園当番、滝澤俊文むつみ会教務長、日本チャプター事務局長の芝幸介師らJLC加盟各教団から12名の関係者が出席した。


10月9日(日) JLC200回記念シンポジウム     於 一燈園 総寮

10月9日、一燈園の総寮においてJLC200回記念シンポジウム『ボーダーをなくそう~日本における難民の実情を通して~』が開催され、アフガニスタンやネパールからの難民の代表をはじめ、この問題に取り組む宗教関係者93名が参加した。

開会の挨拶を行う西田多戈止一燈園当番

開会の挨拶を行う西田多戈止一燈園当番

JLCは、本年、7月に開催されたJLC会議が第200回目の節目を迎えたことを記念して、昨年、欧州に200万人のシリア難民が押し寄せたことからも判るように、現在喫緊の課題となっている難民問題こそ、宗教的・民族的少数派の人権擁護を趣旨とするIARFのテーマに相応しいと考え、今回のシンポジウムを開催されることになった。

画像を用いた難民自身による日本での体験談の報告

画像を用いた難民自身による日本での体験談の報告

シンポジウムは、西田多戈止一燈園当番が開会挨拶、IALRW(国際自由宗教婦人連盟)のペギー金田副会長の開会の祈りに続いて、第1部として、『日本国内における難民の現状』と題して、難民支援協会常任理事の石井宏明氏、ネパール難民のK・C・ディパック氏、アフガニスタン難民のイーダック・M・レザ氏がそれぞれの経験に基づく内容について報告した。

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

休憩後、第2部として、『ボーダーをなくそう~日本における難民の実情を通して~』と題するパネルディスカッションが、三宅善信金光教泉尾教会総長をモデレータに開催され、現状報告を行った上記の三氏に加えて、日本の宗教界で難民問題について最も長く取り組んできた根本昌廣立正佼成会宗教協力特任主席を加えて、1時間半にわたって展開され、欧米では、毎年100万人から10万人単位で難民を受け入れているのに、日本の難民受け入れ数が年間一桁(10人未満)という現状について、どこに問題があり、宗教界としてどのように取り組んでゆけば良いかについて、フロアも交えて真剣に討議された。

三宅善信師、K・C・ディパック氏、根本昌廣師、石井宏明氏、イーダック・M・レザ氏

三宅善信師、K・C・ディパック氏、根本昌廣師、石井宏明氏、イーダック・M・レザ氏

最後に、IARF日本チャプター事務局次長の芝幸介師が閉会の祈りを、IARF国際副会長の三宅光雄金光教泉尾教会長が閉会の挨拶を行い、すべてのプログラムを終了した。


12月2日(金) 第201 回JLC会議      於 一燈園 いらん寮

12月14日、一燈園のいらん寮で第201回JLC会議が開催された。この日、審議された主な国際関係の内容は、国際事務局からの課題として、①10月9日に一燈園の総寮において開催されたJLC200回記念シンポジウム『ボーダーをなくそう~日本における難民の実情を通して~』の事業報告が行われ、このシンポの公式レポートを英文でも作成し、国際事務局へもフィードバックすることが決定された。②現在、国際評議員間で議論が進められている次期世界大会の開催地候補について、ダイクストラ会長から、ポーランドと米国(ボストンかワシントンDC)が候補に挙げられ、メイル投票にかけられた結果、8対2の賛成多数で米国案が支持されたことが報告された。開催時期は、2018年7月末から8月始めの予定。③任期が2018年から4年間の国際評議員候補者リストを作成する東アジア枠の指名委員として、今期で2期目の国際評議員の任期を満了する立正佼成会の赤川惠一師をJLCとして推薦することを決定した。④JLC加盟教団の国際分担金の納付額について、基本的に例年通りということなった。また、JLC内で現在保管されている約420万円についても、2014年にバーミンガムで開催された前回の世界大会のために約545万円がJLCから追加支援されたことに鑑み、約420万円についても繰越金として、2018年に開催予定の次期世界大会の準備金に当てることが決議された。⑤来年(2017)度のJLC当番事務局は金光教泉尾教会が務めることになった。

「祈り」で始まった一燈園で開催された第201回JLC会議

「祈り」で始まった一燈園で開催された第201回JLC会議

この日の会議には、IARF副会長である三宅光雄金光教泉尾教会長と、赤川惠一国際評議員の代理として根本昌廣立正佼成会宗教協力特任主席、西田多戈止一燈園当番、滝澤俊文むつみ会教務長らJLC加盟各教団から12名の関係者が出席した。なお、今回の会合が今年度最後のJLC会議に当たるため、会議終了後、京都市内の料亭で納会が開催された。

京都市内の料亭で開催された2016年度JLC納会の様子

京都市内の料亭で開催された2016年度JLC納会の様子