定例JLC会議
2022年度の活動
2月21日(月) 第225回JLC会議 於 オンライン
2022年2月21日、第225回JLC(IARF日本連絡協議会)が新型コロナウイルス感染症の新たな変異体「オミクロン株」の爆発的蔓延を配慮してオンラインで開催された。最初に、玉光神社宮司の本山一博師が開会の挨拶を、IARF国際財務理事の三宅善信師が開会の祈りを捧げ、慣例に従い、今年当番教団を務めるむつみ会教務長の滝澤俊文師が議長に就いた。
今回の議題案承認と前回の議事録承認に続いて、今年度最初のJLC会議ということもあり、2021年度収支決算報告が行われ、今年度への繰越金7,453,517円と共に、前年度当番教団であった金光教泉尾教会から今年度の当番教団であるむつみ会へのJLC事務局引継ぎ等が行われた。また、滝澤師より、JLC各加盟教団からの国際分担預り金とIARF国際への実際の送金額の差額が毎年発生しており、そのトータルが判りにくいとの質問に対して、木村やよい氏より、2019年度、2020年度のそれぞれの差額が報告されていたので、2021年度についても差額を出し、これまでのトータルを計算することとした。牛尾氏より3年間トータルで、1,376,729円になっていることが報告された。
続いて、国際の動きについて牛尾里津子氏から、①三宅善信財務理事からの度重なる改善依頼にもかかわらず、ロバート・インス会長ならびにルカシュ・リニエウィッツ事務局員の遅すぎる対応によって、IARFの会計報告が非営利活動法人として登記されている英国の事前委員会のサイトにIARFの2021年度の会計報告が掲載されていないことを懸念して、以前、銀行口座を凍結されたことによって緊急避難的に開設され、現在、国際間の送金に用いられている決済機関であるWiseから「IARFは活動実態のない団体ではないか?」との疑義が呈せられ、そのことによって公益法人としての登記を取り消されては元も子もないので、英国の会計士であるファースロップ氏の認後に決算報告書を慈善委員会のウェブサイトに掲載し、Wiseに口座の制限を解除してもらえるよう、働きかけていく予定である。
②昨年12月の会長・副会長・財務理事による責任役員会議でインス会長は「2月に準備会議、3月に本会議」と言及していたが、これまでのところ本件に関する相談はない。三宅善信師からは「通常の管理業務に加え、昨年度の国際評議員会で確認された会計上の問題を解決した上で、本年度の国際評議員会に臨みたい」とインス会長に伝えている。③次期世界大会時に改選される国際評議員の日本枠からの候補者2名を早急に決定しなければならないと報告された。続いて、JLC加盟各団体から、それぞれの活動について報告されされた。
すべての審議事項を終え、立正佼成会総務部次長の佐原透修師が閉会の挨拶を日本チャプターの市川和一氏が閉会の祈りを行った。なお、この日の会議には、IARF国際財務理事である三宅善信金光教春日丘教会長と立正佼成会の佐原総務部次長をはじめ、滝澤俊文むつみ会宗務長、本山一博玉光神社宮司、IALRWの岩淵美智子氏、一燈園の谷野創流らJLC加盟各教団から13名の関係者が出席した。
4月26日~28日 URI北米コーディネータのタヒル・シャルマ氏と交流
2018年夏に、米国の首都ワシントンDCで開催された第35回IARF世界大会の共同ホスト団体を務めたユナイテッド・レリジョンズ・イニシアティブ(URI)北米コーディネータのタヒル・シャルマ氏が来日し、4月26日から28日にかけてJLC関係者が同氏を接遇した。26日には、大阪で四天王寺と住吉大社を参拝し、高井道弘宮司と懇談した。27日には、京都で上賀茂神社を参拝し、田中安比呂宮司と懇談した後、むつみ会神幸殿でJLCで講演会を行った。28日には、一燈園で西田多戈止当番と懇談した後、清水寺に参拝し大西英玄執事補から案内を受けた。
4月27日(水) 第226回JLC会議 於 むつみ会 神幸殿
2022年4月27日、むつみ会神幸殿にて第226回JLC会議が開催された。通常のJLC会議に先立ち、ユナイテッド・レリジョンズ・イニシアティブ(URI)の北米コーディネータのタヒル・シャルマ氏を講師に招いて、『新世界秩序における諸宗教対話の意義』をテーマに学習会(講演と質疑応答)が開催された。模様替えの休憩に続いて、通常のJLC会議に移り、開会挨拶を玉光神社の本山一博宮司が、開会の祈りを立正佼成会の佐原透修総務部次長が行い、慣例に従って、当番教団むつみ会の滝澤俊文宗務長が議長に就いた。
前回(第225回)の議事録が一部字句修正の上、承認されたのに続いて、JLCが加盟教団のひとつ和宗総本山四天王寺の執事長が任期満了に伴い、4月1日付で瀧藤尊淳師から南谷恵敬師に交代したことが報告された。続いて、国際の動きについて金光教泉尾教会の牛尾里津子氏から以下の報告がなされた。①3月29日、Wiseのビジネスアカウントの制限が解除された。ただし、Wise口座はあくまでも緊急避難的に利用が認められたもので、英国内に実店舗のある銀行の口座を開設する必要があることには変わりがない。②英国のチャリティーコミッションのウェブサイトに会計報告を掲載する必要があるが、2020年、2021年共にできていない。③監査役のファースロップ氏は、何度かメールを試みたが全く返信がない。またインス会長もこれに関する相談に対し、全く応答がない。④ルカシュ事務局員より、IARFのウェブサイトに対する著作権侵害の通告が来ており、4月8日までに対応する必要があるとインス会長宛に連絡があった。⑤スイスのエスター・スーター師が、国連人権理事会で発表を行う。⑥ルカシュ事務局員は英国ユニタリアンの総会の手伝いもしており多忙だった様子。仕事の優先順位を見直して欲しい。⑦JLCでは今後、英国の法人法で、法的に責任のある役員として定めている“Trustee”の日本語訳を「執行役員」で統一する。“Council”については、従来通り「評議員」を使用する等について報告された。
人事の諸案件の審議に続いて、各加盟団体からそれぞれの活動報告があり、国際財務理事の三宅善信師の閉会挨拶、一燈園谷野創流氏の先導で閉会の祈りが行われた。なお、この日の会議には、記述の5師に加えて、日本チャプターの市川和一氏ら12名の関係者が出席した。この後、会場を移して、タヒル・シャルマ氏の歓迎晩餐会が開催された。
9月12日(月) 第227回JLC会議 於 むつみ会 神幸殿
2022年9月12日、第227回JLC会議が対面とオンラインのハイブリッド形式で開催された。最初に、開会の挨拶を一燈園当番の西田多戈止師が行い、開会の祈りを日本チャプター事務局長の芝幸介師が先導し、慣例に従って、当番教団の滝澤俊文師が議長に就いた。前回(第226回)の議事録が承認された。
続いて、金光教泉尾教会の牛尾里津子氏から国際の動きについて報告がなされた。①4月23日に、元国際事務局員のロバート・パピーニさんが急逝されたとの連絡があり、未亡人を慰め生活を支援するために、友人のサンディ・バラさんとラモーラ・サンドラムさんがクラウドファンディングを立ち上げ、JLCからも有縁の方々が個人的に寄付をされた。最終的に同サイトを通じて約3,000ポンドが集まった。②5月5日、ルカシュ事務局員から、評議員に宛て2022年度の国際評議員会の日程調整についてのメールが回覧されたが、より実質的で具体的な話ができるように、また翻訳や通訳の準備にかかる時間を踏まえ、できる限り開催の7日前までに書面での資料を作成し回覧するように依頼した。③英国における基本財産の運用についての詳細を報告した。④5月27日時点でルカシュ氏に確認したところ、2020年度の会計報告がチャリティーコミッションのウェブサイトへまだアップができていないとのこと。不活動法人ではないかとの疑義を持たれると、再びWiseの口座が凍結されたり、法人格を取り消されたりする可能性もあるので、速やかに対応するように三宅善信財務理事から依頼した。⑤英国や米国の加盟団体からの2022年度分の国際分担金の貢献額が紹介された。⑥ルカシュ事務局員に対して、来夏に開催される第36回世界大会の諸々の準備を進めるように三宅財務理事から依頼した。⑦8月16日のサルマン・ラシュディ氏暗殺未遂についての声明文を出すことが検討され、文案が評議員に回覧された。三宅善信師から、その声明文に神道やユニタリアンなどの名前が抜けていることや、記載の順序が恣意的であるためアルファベット順にするなどの訂正を加えるよう要望を伝えた。また文中にあった”freedom from religion”という文言に対し、東欧の旧社会主義国(ハンガリー)出身のキンガ・レカ師から「国家による“宗教を否定する自由”という印象を持つ」との意見が出された。⑧8月29日、パキスタンのガウリ博士より、パキスタンの国土の75%にも及ぶ大洪水に対する支援を依頼するメールが届いた。事務局のルカシュ氏は具体的な支援内容を把握するために、ガウリ博士に対し、パキスタンチャプターとしてどのような活動をし、どのように支援をしているのか、現地の協力団体などいくつかの質問をしていたが、ガウリ氏からの回答はまだ確認できていない。⑨来夏に開催予定の第36回世界大会の開催候補地について、昨年度の名前の挙がったスリランカやミャンマーは社会上政敵に見ても難しい。そこで、ウクライナからの難民を受け入れているポーランドやトランシルバニア(ハンガリー系住民の多いルーマニア西部)などが新たな候補地としてあがってるが、実際に大会を開催するためには受入側の体制がしっかりしていることが何よりも大切である。また、国際事務局の日常業務を不足なく、また遅滞なく円滑に進めることが、ルカシュ氏の当面の課題であり、それができてから国際事務局と大会運営事務局の兼務を考えるのが現実的。⑩今年度の国際評議員会は、日程調整が難航しており、まだ準備会議の日程すら決まっていない。日程を合わせることが難しいのなら、一つ一つの案件に論点を絞ってメール審議をするという方法も考えて良い。
以上のような国際の動きに対する報告を受けて、JLCからの国際分担金は、昨年同様4,000ドルで良い。また、JLCの加盟団体から徴収する金額も昨年通り、国際分の合計は88万円。国内分の合計は38万円の合計126万円を当番事務局の口座に送金すること。また、次期国際評議員候補として、すでに確定している立正佼成会の佐原透修総務部次長に加えて、長年確保されてきた「東アジア枠」である2議席を確保するために、JLCからもう一人の候補を早急に選出すること等が合意された。また、日本チャプターの市川和一氏から「チャプターが集めたウクライナ避難民への支援募金は、9月12日時点で1,168万円に達した」ことが報告された。
これらの審議を終えた後、閉会の挨拶を国際財務理事の三宅善信師が、閉会の祈りを玉光神社の本山一博宮司が先導してこの日のJLC会議を終えた。なお、この日の会議には、前述の6名に加えて、オンラインで参加したIALRWの松井ケティ清泉女子大学教授をはじめJLC加盟各教団から14名の関係者が出席した。
12月13日(火) 第228回JLC会議 於 むつみ会 神幸殿
2022年12月13日、第228回JLC会議が対面とオンラインのハイブリッド形式で開催された。最初に、開会の挨拶を立正佼成会総務部次長の佐原透修師が行い、開会の祈りを日本チャプターの市川和一氏が先導し、慣例に従って、当番教団の滝澤俊文師が議長に就いた。前回(第227回)の議事録が承認された。
続いて、金光教泉尾教会の牛尾里津子氏から国際の動きについて報告がなされた。国際評議員会は、昨年と同様に、まず地域毎の準備会合(第1回・10月25日:EME、南アジア、北米、第2回・11月10日:東アジア、EME、南アジア、第3回・11月14日(日本時間11/15):東アジア、北米)を同じ議題案で開催して意見交換を行い、11月29日(日本時間11/30未明)には、全地域での最終会議を開催し、議決を諮った。
日本の参加する計3回の評議員会については、JLC加盟諸団体の賛同を得て、JLCの費用負担で同時通訳を入れた。繁忙期でもあり、間際になってからの手配で特に深夜帯の通訳者の確保には難航したが、株式会社ISSに引き受けてもらった。1回2時間、2名体制で3回分(11/29は深夜帯のため終日料金+深夜加算あり)、合計請求金額は526,625円となった。通訳を入れたことで多くのJLCの方々が参加できたし、内容がしっかりと伝わった。
来年秋に開催予定の第36回世界大会については、2023年9月4日~7日にルーマニアのクルジュ・ナポカで開催されることが承認、決定された。また9月1日~3日に事前ツアーを行う予定。評議員会に先立ち、インス会長もルーマニアのハンガリアン・ユニタリアン教会(HUC)を訪問し、会場予定地である学校や関連施設を視察。HUCが全面的に協力することを確認した。
大会のテーマや内容を審議するために、大会組織委員会(Organizing Committee)を組織する。ここにはHUCのヤレク・コバチ(Jarek Kubacki)師、評議員のキンガ・レカ・セケリ(Kinga Reka Szekely)師の他、各地域からも1名ずつ入る。日本から1名、委員に推薦する必要がある。
国際評議員会については、評議員について、日本(東アジア)からの次期評議員の推薦者には、立正佼成会の佐原透修師が内定しているが、今期限りで退任を表明している三宅善信師に代わり、あと1名の枠に一燈園の谷野創流氏を推薦することについて西田多戈止師の返答待ちとなっていた。本日のJLC会議には西田師、谷野氏は急な所用のため欠席となったが、一燈園からの回答として、谷野氏が候補者を引き受けることが伝えられた。また谷野氏には100語程度での履歴書を提出するよう求められた。
他地域からの候補者については、EMEはボブ・キャロル(Bob Carroll)師が継続、またピーター・ル・プール(Peter Le Poole)氏が財務理事に興味を示しているとの情報がある。大会組織委員会には、日本から松井ケティ氏を推薦することが決まった。JLCメンバーともしっかりとコミュニケーションを取り、日本からの要望も伝えてゆきたい。
最後に、次(2023)年度の当番教団は立正佼成会が務め、2023年2月17日に立正佼成会本部で開催されることになった。閉会挨拶は、玉光神社宮司の本山一博師が、閉会の祈りを三宅善信師の先導で閉会の祈りが捧げられた。続いて、会場を遷して、コロナ禍中は開催が控えられていた納会が久しぶりに開催された。